お前が走れ太宰!

来る2月18日から23日まで、銀座松屋さんで恒例の「世界の中古カメラ市」が開催されますが、今年は22日の日曜日に「東京マラソン2015」も開催されます。当日カメラ店巡りをお考えの方は交通規制にご注意を!

東京マラソン2015。当日の中央通りは歩行者天国無し。(写真は晴海通り)                             E-P5+シネエクターⅡ25mm/1.4

銀座界隈では中央通り・晴海通りともに交通規制が行われるようですのでご注意下さい。エリアによって規制対象時間に若干の差異がありますが、ざっくりと9時過ぎから15時頃まで(競技状況にもよりますが)とお考え下さい。

道路を渡れない・・・なんてお悩みになる心配はございません!地下通路をご利用いただければ大丈夫です。松屋さん最寄の地下通路出入口はA13レモン社銀座店への「解り易い」最寄出入口はC6です。
C6を出ると地上に出たところで「スーツカンパニー」さんの脇を抜け、そのまま大通り沿いに「東映」「プランタン」さん方向に歩いていただくとすぐに「カラオケ館」さんがありまして、その隣のビル「銀座教会堂ビル」8Fがレモン社銀座店でございます。勿論、通りを潜り抜けて地上をお散歩がてら・・・もありですね。


現在フルマラソンは42.195kmとされていますが、小説「走れメロス」の主人公の走行距離を試算した方々の説では約79km。頑張りましたねぇ~!ただし所要時間を考えると「ちゃんと走れメロス!」と思わざるを得ない結果となるとか・・・親友の命が大変な事になってしまいます。

「走れメロス」の作者はつとに有名な天才ダメ人間・太宰治です。この作品のそもそもの元ネタがギリシャ神話・古伝説なのは確かなようですが、実は実際にあった体験が下敷きになっているとも考えられています。檀一雄氏の著書「小説 太宰治」でも触れられている太宰のダメっぷりを読むと「なるほどねぇ」と思えてしまいます。

太宰氏と檀氏は東京帝大時代から学校をサボって共に玉の井あたりへ女郎買いに出るような濃密な「腐れ縁」で(勿論、文学仲間でもありました)、ある時(太宰の中退後)熱海に逗留したまま帰って来ない太宰を迎えに宿賃・交通費を託された檀氏が熱海へと出向いたところ・・・ミイラ取りがミイラになると云うように、二人で遊び呆けて金を使い込んでしまいました。これはまずい、という事態になり、檀氏を宿の人質として太宰は師事していた井伏鱒二氏に借金の相談に向かうのですが・・・いつまでたっても太宰は帰って来ない!メロス行ったっきりかよ!

最終的には檀氏が宿屋の番頭と揃って井伏氏宅を訪れるのですが、そこでは太宰と井伏氏が将棋を指していたのです・・・といった事件が、創作のきっかけではないかと檀氏は考えておられたようです。ざっくりと事の顛末を書きたてましたが、実際には痛ましい青春の姿がそこにあります。ご興味お持ちになられた方は是非檀一雄氏の「小説 太宰治」を御一読下さい。その時の太宰の気の利いたセリフも◎ですから。