九州が梅雨入りし、関東あたりもそろそろ……なんて頃になりましたが、しばらく前から紫陽花がスタンバってますね。
FUJIFILM X-E1+XF60mmF2.4R Macroの組み合わせで、曇天ではありますがちょいと日比谷公園まで足を運んでみました。
レモン社銀座教会店からならば、徒歩10分もかかりません。今回も近場で済ませてしまいました……。
レンズ重量215g、ボディと併せても565g。見ての通りフード無し・キャップ無し・ストラップも無しでバッグに放り込んで出かけました。
このXF60mmF2.4Rが90mmマクロ相当であると考えると、軽いのはやはり魅力です。
昔はリバーサルフィルム「ASTIA」を愛好していましたが、天候(曇天)を考慮してスタンダードにフィルムシミュレーション「PROVIA」モードで撮影してみました。
花球の輪郭をある程度残しつつ背景がボケてくれるように、背後の距離を取ってF4.5で撮影。花弁のふっくら感がお伝えできるかなぁ……。
お次は絞り開放F2.4。花球の輪郭がボケはじめました。ちゃんと芯があって、それでいて柔らかい印象の描写です。
「解像力命」な性格のレンズでは神経質なボケが出るケースが多々ありますが、このレンズは解像力・ボケ味のバランスが良い印象です。
ちなみに、紫陽花のこんな「まるっ」とした球状の咲き方を「手まり咲き」と呼ぶそうです。
もう一つの咲き方が「ガク咲き」と呼ばれるもので、こんな感じの咲き方です。
なんてのんびり撮影していると耳元で野太い羽音が・・・クマバチさん乱入です。
しっかりAF合焦させる間もなく花から花へと飛び移るものですから、クマバチさんのご尊顔カットは辛うじてこの1枚だけ。
顔の真ん中に黄色い三角マークが無いので雌のようです。
羽音はかなり威圧的なモノがありますが、実は温厚な性格でモフモフ感が魅力的です。
こちらから攻撃的な行動を取らない限り、周りをブンブン飛んだあとはさっさと自分の持ち場に戻るのでご心配なく。
散歩中に追いかけられた、なんて方もいらっしゃるかもしれませんが、その点もまず心配ご無用です。多分あなたは雄バチの縄張りに入ったのでしょう。
雄は縄張りに入った動くモノを「よく判らんが交尾できる相手かどうか確認しよう」とする性質でして、確認が済めばすぐにあなたから関心を失います。そもそも雄バチは毒針を持っていないので……。
尚、「熊ん蜂」とも呼ばれるクマバチですが、地域によってはスズメバチを「熊ん蜂」と呼ぶのでちょっと紛らわしいですね……。
なお、スズメバチの撮影の際は以下の3点を心がけてください。私はやった事ありませんけど。
①極力しない
②どうしても撮りたければとにかく長焦点レンズを使う
③まだ距離が足りないとなれば「センサークロップ」の利用等
極力離れた場所から撮影の自動化を図るのがよろしいかと。
ところでXF60mmF2.4R Macro、最短撮影距離は26.7cm・最大撮影倍率0.5という事で、どんだけ寄れるものやら・・・とMFに切り替えて試してみました。
ヘリコイドは大変スムーズに回転します。回転ピッチはやや大きめの印象で、じわじわと前群がせり出してきます。
マクロの醍醐味。私の肉眼では捉えられない世界(主に老眼の為)がそこに。
ここまで寄ると、絞り開放では体の微妙なブレでもピンを外しそう。
と云うか、そもそも風が花と戯れていました。こんな時は歩留まりの勝負ですね。
未央柳(ビョウヤナギ)と呼ぶそうですが、柳でなくて弟切草の仲間だそうです。
こちらも絞り開放でAE。ちょっと絞ったカットもありましたが、あまりに葉っぱの輪郭が煩くてボツとします。
今更ながら、被写体との距離・背景との距離次第で選ぶべき絞りは随時変わるものですね。
換算で90mm程度の画角、程よいボケ味といった性格からXF60mmF2.4R Macroは中望遠スナップ、ポートレートにも使えそうだと感じました。
フジフィルム
XF60mmF2.4R Macro
レンズ構成:8群10枚(非球面レンズ1枚、EDレンズ1枚)
最小絞り:F22
絞り形式:9枚羽根(円形絞り) 1/3ステップ(全20段)
撮影距離:標準時0.6m~∞/マクロ時26.7cm~2.0m
最大撮影倍率:0.5倍
外形寸法:φ64.1x63.6mm
質量:215g(同梱キャップ・フード含まず)
フィルター径:φ39mm