スナップに最適な単焦点レンズの焦点距離は?なんて設問があったとして、誰が正解なんて出せるでしょうか?21、28、35、50、中望遠レンズ等々沢山ある中、それぞれの画角に練達したスナップの手練れがいるわけで・・・そんな中でも「なるべく大きくないヤツ」「軽いヤツ」等の条件は大事なことではないでしょうか?
今回フジフィルムさんからお借りした「XF18mmF2R」はその点、大変魅力的なレンズです。35判換算で27mm相当の画角を持つこのレンズ、本体重量たったの116g。
28mmクラスのレンズを使う際、開放絞りF2は明らかに上位モデルのスペックと感じられます(F1.4クラスの質量・価格はさて置いて)。X-T1に装着するとこんな感じです。結構ぺったんこなのです。ぺったんこ好きには堪らないでしょう?
身近な所から撮影を始めよう・・・と銀座を歩いているうちに何故か有楽町界隈へ。気がつけばそこは所謂パワースポット?いえいえ、ごく普通のお稲荷様です。花のお江戸では「稲荷、伊勢屋に何とやら」、と云うくらい普通です。
お狐様に挟まれた光る何かが見えます。踏み込みますとそこには・・・
招き猫さんでした。これは強力な商売繁盛タッグだ!
寄れば被写界深度は浅くなりがちですが、特に気にせず使えるのが広角系の便利さの一つかと。割と無造作なピント合わせで何とかなっちゃいます。反面、撮影のリズム自体がルーズにならないように気をつけませんとね。稲荷神とお狐様がほとんど同一視される事が多いようですが、この際どうでも良い事ですかねぇ・・・
キツネ・・・ネコと来たらコブタ・・・タヌキと続けたいのですが、そうそう撮影する機会もありません。仕方がない、代わりにオオカミさんの登場です。所は変わり多摩川界隈へ。
浅間神社内にまします三峯様の御眷属、つまりはオオカミさんです。奥行きを取ってF4での撮影ですが被写界深度は十分です。
気がつけば「被写界深度が深い」、ただそれしか云って無い気がするので今度は絞り開放での撮影を。
開放ですが石段上の鳥居がわかる程度のボケ。まぁ、色調からも鳥居が浮きやすい条件ではあります。
食傷気味でしょうがボケテストで今度は紫陽花を。
こちらの色調のがボケが穏やかに感じるかも・・・
その他に試したのは・・・何と言っても画角が広いので、「空や雲がたぁーくさん写し込める!」と云う子供っぽい欲求を満たしてくれる有り難い特性をばご紹介。
曇天でしたがほのかにメリハリのある雲模様。アンダー気味にして表情を出してもらいました。
やがて黄昏時となり、うっすらと空が色づきはじめます。
この頃にはコウモリが飛び始めていました。まさに逢魔が時です・・・が、コウモリは無情にも画面からギリギリ逃げてしまいました。
開放F2の明るさを頼りに、今度は手持ちで夜景を。背後の電車が軽く流れる程度のシャッター速度です。
四隅は周辺光量落ちしているようですが、この状況ではかえって望ましく感じます。手ブレ補正機能はありませんが、明るい開放絞りと軽い重量に助けられました。
最後にF5.6に絞って新宿で。そうそう、新宿にお立寄りの際は是非ともレモン社新宿店にもお運び下さい。
何か垂直線、曲がってる?いえいえ、背後は新宿コーンタワービルですから。
尚、レモン社新宿店はかような近代的建造物とは無縁ですのでご承知おき下さい。
フジフィルム XF18mmF2R
レンズ構成:7群8枚(非球面レンズ2枚)
焦点距離:18mm(35判換算27mm相当)
最小絞り:F16
絞り形式:7枚・円形絞り 1/3ステップ
撮影距離:標準時0.8m~∞/マクロ時18cm~2.0m
寸法:φ64.5mmx33.7mm
質量:116g(キャップ・フード含まず)
フィルターサイズ:φ52mm
フジフィルム Xシリーズはレモン社にご用命下さい。