フジフイルム XC50-230mmF4.5-6.7OISⅡ 商品レビュー

さて此度手にしましたのは、いわゆる一つの「運動会レンズ」と呼ばれがちなタイプのレンズです。
「XC50-230mmf4.5-6.7OISⅡ」、軽量・コンパクトであるのが売りですが、往々にしてこの手のキットレンズはそこそこの写りを見せてくれるものです。XFシリーズのような点像復元機能は働きませんが、強化された手ブレ補正機能(3.5段分)も併せて「普段使い」に好適なレンズでした。

一見ゴツいですが、併せて重量815g。中級デジ一ボディと同等です。

反面、各社このタイプのレンズはカタログデータ上では最短撮影距離が1m前後のモノが多く、「も少し寄れないかなぁ」なんて感じる事もあるのですが・・・それでもテレ端で35判換算350mm相当の焦点距離となり、ピントは難しくなりますが「そこそこ寄れる」範疇と考えて良いでしょう。

1/100 F6.3 230mmで撮影。 これ以上の近接はマクロレンズに任せましょう。

テレ端・最短距離・絞り開放です。ちょっと周辺が緩いですが、画質原理主義の方でなければ実用の範囲では?
続けざまにテレ端の撮影を。

1/220 F6.7 230mm 二匹ガッチリ繋がってます。

アメンボまで目測1.5m強の距離でした。最短撮影距離は1.1mなのですが、距離指標が無いのがちょっと残念・・・

1/210 F6.7 230mm こちらも恋の季節のようで。

何やら虫相手に盗撮しているような気分・・・
寄った撮影ばかりなので、今度は距離のある撮影を。

1/950 F6.7 カワウと亀さんが揃ってひなたぼっこ中。

本当はコサギ・ダイサギ・アオサギ等々を期待して出かけたのですが、サギの類はお出かけ中の模様。代わりにカワウさん登場です。突然潜水しては予想外の所に浮上して・・・なんて光景を目にされた方も多いでしょう。以前橋の上からカワウの狩りを観察しましたが、水中では猛スピード・急旋回の動きを見せてくれました。

ところで河川に生息する場合が多いカワウですが、イメージに反して日本の鵜飼いで働いているのは「ウミウ」です。

今度は動きのある物を・・・ゆっくりですけど。

1/400 F8 230mmm

も少し速い物を・・・殆ど挑戦したことの無い鉄道を。

1/400 F7.1 230mmm  シングルAFで一発合焦しました。

目黒線でパチリ。もっとも東京メトロ南北線からの乗り入れ車両ですが・・・ホームへ進入中なので減速しているのですが、シングルAFでガッチリ合焦できました。
目黒線、かつては「目蒲線」と呼ばれていましたが、現在では「目黒線」と「東急多摩川線」に分割されています。その昔走っていたのはこんな車両です。

東急5000系、人呼んで「青ガエル」。

実車じゃなくて済みません、レモン社鉄道模型コーナーから拝借しました。

「明るく・高性能で・でも重たい・あまつさえ値が張る」レンズに憧れは感じますが、まずは手軽にいつもの生活圏を撮影したい、写り方より写したモノが大切だ、そんな方にお薦めしたいレンズでした。


フジフィルム XC50-230mmF4.5-6.7 OIS Ⅱ
レンズ構成:10群13枚(非球面レンズ1枚・EDレンズ1枚)
焦点距離:50-230mm(35判換算76-350mm相当)
最小絞り:F22
絞り形式:7枚・円形絞り 1/3ステップ
寸法:φ69.5mmx111mm(広角側)/177mm(望遠側)
質量:375g(フード・キャップ含まず)
フィルター径:φ58mm
手ブレ補正効果:3.5段(メーカー発表)

X-Pro1/X-E1で使う場合は、ボディのファームアップが必要です。