丸の内 de コンタックス Distagon 28mm F2.8 MM

日本のメーカーにはなくレンズの構成、設計から名称が付けられているコンタックスのレンズから、扱い易い広角28mmを取り上げました。
因みにディスタゴンDistagon )はエルハルト・グラッツェルにより開発された逆望遠型の広角レンズ群の名称です。広角レンズ群にはビオゴン(Biogon)もあります。
ディスタゴンはバックフォーカスを大きく取れるためビオゴン型の使えない一眼レフカメラ用(ミラーの干渉なし)に多く見られます。名称はディスタンス(距離)とゴン(角度)からだそーです。

フィルム時代にも使用したことのないレンズで、今回が初めての使用となります。
また、今回はキヤノンEOS5D MARKIIを使用しました。今まではEOS5Dでしたので、単純な比較ができなくなってしまいました。ボディ選びは重要でした。猛省orz

F5.6

テストボディの性能向上で、白飛びせず白を白として描写されています。素データを拡大してチェックすると解像度は・・・。
そこを求めるなら日本のメーカーに求めた方がいいですね。
ただ、その場の空気感まで収めてくれています。


F4

灯りの写りは特筆すべきものはありませんが、暗部の濁りは少なく自然な描写です。


F8

写真には写っていませんが直ぐ上に太陽があり、ゴーストが発生してしまいました。
レンズの保護のためフィルターをいち早くお求め頂くケースが多いのですが、「写真を撮る」という観点からはフードが優先ですね。


F2.8

郵便局局長室からの眺めは格別です(笑
強い日差しでも煉瓦の色が褪せることなく描写されていて、結構キツい状況下でも安心して使えるレンズではないでしょうか。


F2.8

F5.6

F11

フィルム時代の回折現象もデジカメ本体の最適化でシャープネスで緩和されているように感じます。


F11

周辺光量落ちが認められます(左下は隣の建物が写り込んでいます)。
この時代のレンズの中では当たり前の周辺光量落ちです。
日の丸構図の写真にすると中心の被写体がやや浮かび上がるのではないでしょうか。


F2.8

逆光テストを行いました。想像通りのゴーストなどの発生でした。
しかし、ビルがつぶれなかったのは想定外でした。これはレンズではなくボディの恩恵で、改めて、スゴいボディだと思います(笑


F2.8

開放のボケはクセもなくキレイな描写です。

テストを終えての感想ですが、私は25mmを最初の広角レンズに選んだこともあり素直な描写に物足りなさを感じました。
コンパクトさにやや欠けますので、旅のお供にはしにくい感じがしますが、ボケは美しくコントラストも申し分なくスナップには適していると思います。

担当:いりえ

商品情報

商品仕様

  • 焦点距離:28 mm
  • レンズ構成:7群7枚
  • 開放F値:F2.8
  • 最短撮影距離:0.25 m
  • 最大径x長さ:62.5x50 mm
  • フィルター径:55 mm
  • 重量:280 g

7月はコムラー135mm(L)をテストしたのですが、アンダーインフでテストを中断しディスタゴン28mm/2.8に変更しました。
いつかテストしたいレンズです(笑