ヘルパ「ユンカースJu52/3m」入荷しました/中古模型コーナー

1:160スケール ヘルパ社「ユンカースJu52/3m」ベルリン-テンペルホーフ号(ルフトハンザ仕様)中古品、レモン社鉄道模型コーナーに入荷しました。
初期型の初飛行は1930年、その後30年代半ばから第二次世界大戦開戦までルフトハンザの主力航空機として活躍しました。ライセンス生産機も存在し、戦後しばらくは旅客機として運用されていました。

初期型はエンジン1基の仕様でしたが明らかに出力不足で、その後ご覧の写真のようにエンジン3基搭載となりました。尚、ユンカース社は航空機メーカーであり、かつ「Jumo」シリーズでその後有名になるエンジンメーカーでもありますが、当機はBMW社製空冷星形9気筒エンジンを搭載しており、一部輸出用・ライセンス生産分はまた他社製エンジンを搭載していた模様です。(そもそも搭載したBMW 123シリーズ自体がアメリカ製エンジンのライセンス生産品でしたが)

キャノピーのフレームは多いものの、温室に例えられる程に視界は極めて良好な機体でした。

エンジン以外に特徴的なのが機体に多用された波型外板で、強度の向上に貢献しています。反面、高速飛行時の空気抵抗が大きい欠点があり、速度性能は今一つの性能となりました。

波型外板(コルゲート)を多用した機体。「RIMOWA」のスーツケースが似合いそう。機体上面の突起はVHFアンテナ。

生産数は4,800機以上・・・って多過ぎ!、とお感じの方もいらっしゃるでしょうが、実はルフトハンザのみならず、大戦中は旧ドイツ空軍の輸送機・爆撃機として大いに運用された為にこの生産数となっています。
1937年4月、あの悪名高い「ゲルニカ爆撃」でもJu52が投入され、その後の第二次大戦勃発後の各種作戦においても降下兵の輸送・兵站線維持等々、それこそちょび髭総統帝国のあらゆる戦線に投入されました。

主翼とフラップ・補助翼の間に隙間があるのもJu52の特徴。

特徴的なフラップ構造は安定した低速飛行性能を発揮し、ごく狭い飛行場での運用も可能にしましたが、これは軍用機として優れた特質の一つです。
反面、先程申し上げたように速度性能に難があり、軍用機型に搭載された防御兵装も火力不足、そして対戦中期以降ドイツ側が次々と制空権を失うにつれ損失も急増し、1943年4月18日の北アフリカ戦線では90機のJu52の編隊が連合国側のスピットファイア&カーチスP-40の襲撃を受け、一挙に50機が撃墜されるという惨敗を喫すような事になりました。いささか大げさな戦果報告だとは感じますが、事実としてこの後程なく、チュニジアに残留していた枢軸国の「アフリカ軍団」は降伏せざるを得なくなります。
それでも後継機が登場しない為に航空輸送はJu52が担わざるを得ず、終戦まで損害を出しながらも運用が続けられました。

そんな苦しい戦いを経て戦後70年、現存機は数機しかないようですが、数年前からルフトハンザで定期遊覧飛行の運用が始まりました。レストアされた機体は3翅プロペラに換装されているようですが、1930年代のレトロな雰囲気を纏って今でも空を飛び続けています・・・今度は平和な空を。

ヘルパ社 1:160スケール
Lufthansa Model Ju52/3m
中古品・ランクA(美品)、元箱・取説付属
税込価格¥9,000-(2015.9/18現在)
1点モノにつき、売り切れの際はご容赦下さい。