第二次大戦中の代表的なソ連の戦車と云えば多数の方が「T-34」を挙げるかと思います。「ほんの数ヶ月でケリを着ける」つもりでソ連領内になだれ込んだドイツ軍を苦しめたのが、軽快な機動性・当時のドイツ側の対戦車砲弾を弾き返す傾斜装甲・効果的な76.2mm対戦車砲を搭載した「T-34」でした。
ただしさすがのT-34も大戦中期にもなると、敵対するドイツ軍の戦車砲の更新、「ティーガー」「パンター」と云った新型戦車の登場により、機動性は依然優位にあったものの防御・攻撃力ともに優位を失っていきました(それでも数的優位にはありました)。必然的にT-34も主砲を85mm対戦車砲に更新し、T-34/85と呼ばれるモデルになるのですが、この85mm砲でもドイツ軍戦車との戦闘が不利である事には変わりませんでした。
この状況を打破する為に122mm加農砲を搭載して登場したのが「IS-122」、後に名称変更となり(名前からして「あぁ、122mm砲積んだのね?」とバレバレでした)「IS-2」、今回ご紹介するのはその改良型「IS-2m」です。
「IS-2」の生産中期から車体正面装甲等々に改修を加えたモデルが「IS-2m」と呼ばれるモデルです。
搭載された122mm加農砲の威力は大きく、従来正面からの撃破が困難だったドイツ軍の「ティーガー」重戦車を1000m以上(一説では1500m)の距離からの正面攻撃で撃破できたそうです。
また、重戦車を名乗るだけあって装甲も最大120mm、かつ傾斜装甲を採用している為、従来のソ連戦車よりはるかに生存性が向上しているのも特色です。
ただしさすがに46tの重量は機動性の低下を招いたようです。そして大型の砲弾は弾頭と火薬部を別々に装填する必要があり(弾頭だけで25kg!)、装填に時間がかかる上に装弾数も少ない、等の欠点もありました。
それでも搭載された122mm加農砲は対戦車任務も対陣地制圧も余裕でこなし、ドイツ側にとって極めて厄介な存在として活躍しました。
なかなか派手目なマーキングを施されていますが、大戦中のソ連では航空機も戦車も悪目立ちしそうなマーキングが結構多いんですよね。このマーキングは赤星に白熊さんのようです。
派手な見た目で「ティーガー」「パンター」といったドイツの猛獣戦車を狩り立てた「IS-2m」、是非店頭でご覧になって下さい。
レモン社銀座店模型コーナー在庫(2015年9月29日現在)
IS-2m(メーカー不明)
Aランク中古品・¥3,500-(税込)
1点物につき、売り切れの際はご容赦下さい。