今回は足繁くレモン社に通っていただいているお客様、川口様からいただいた寄稿文を掲載させていただきます。
お忙しい中御寄稿いただいた事、厚く御礼申し上げます。
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私の主食はお米ですが、ブランド米に拘らずとも「研ぎ」「水」「温度」「火加減」に注意して「鍋」で炊くことで、とても美味しいご飯が炊けることは学芸大学のお米マイスターがテレビで伝えていたような。もちろん苦労せずとも超高級遠赤外線重金属的な電子ジャーがあれば簡単に美味しく炊けますが、それを買うくらいならNikon S2に5cm F1.4付きがレモン社で買えるよね、な思考回路で日々生活しております。
さて、カメラライフのプロローグはデジカメから始まります。2011年頃にカメラ好きの上司からミラーレスデジカメの良さを伝えられ、特価品のオリンパスE-PL1sをなんとなく購入。そのままキットレンズのみで月に一、二度使う程度でしたが、ベトナム旅行に持っていた所コンパクトデジタルとは違う色と解像感に感動し、1年後E-PL3にバージョンアップしましたが特に盛り上がらず、なんとなくEVFを追加した程度。そもそも絞りってなあに?なボンクラでしたので、基本おすすめモードでズームにょきにょきで撮影してばかりでしたね。
仕事の合間にカメラ情報サイトを見ていると、シグマの単焦点が絶賛され「ボケ」に遭遇。そこで数字が大きい方がお得だと勘違いしたまま前玉が大きい60mm=35mm換算120mmという望遠レンズを購入しましたが、ボケるし寄れるけど小さく写るのはなぜだろうと悩み、ならばシグマのカメラにすれば良いのでは?、Dp3 merrilに乗換。パリ旅行でもエッフェル塔が凄まじい解像感で撮れ満足するものの、露出を理解しないままではハズレ写真を連発し、低感度に弱いDP3を梅佳代サンのようにPモードだけでなんとか頑張っておりました。が、プレステやVAIOで馴染みのあるSONYが気になり、ついにα6000に移行。その直後に画角換算に嫌気が差しα7に進みます。
その後レンズ遊びのバイブル「オールドレンズライフ」を購入したのが運の尽き。ガラスの塊がここまで違いがあるのかと暫くレンズ集めに集中し、澤村徹さんのセミナーに参加したりハービー山口さんにお会いしたりと徐々にカメラ脳に。現在改装中ですが東京写真美術館で岡村昭彦さんの空気感に触れ、奈良原一高さんの構図に感動しLeicaだ!銀塩カメラだ!と盛り上がり、よく行く有楽町エリアでレモン社さんを発見しノープランで訪問。金澤さんに丁寧に対応して頂き入江さんの「やっぱりMでしょ」のアドバイスで一晩考えた結果、バースデーイヤーの「Leica M4」を購入したのが純粋なカメラライフの始まりで2014年冬頃だったでしょうか。
ついに始まった銀塩カメラライフです。そういえば小学校の頃、カメラクラブでピンホールカメラで遊んでいましたが、なぜそのあとカメラにハマらなかったのか今更後悔しています。何しろコンタックスを始めたら半年足らずでサポート終了ですし、フィルムもどんどん値上げされ、オールドレンズブームによってレンズも軒並み相場が上がっている中でなぜ始めたのでしょう。数年前まではコンタックスT2が2万円足らずで買えたって本当なのでしょうか。後悔はさておき、日常的に不確定要素の多いIT系業務を行っておりますので、失敗や不具合の理由が明確な機械式カメラを弄っていると癒されるのです。もちろんフィルムを入れて撮影したいのですが、2016年現在では24枚取りフィルムをプリントするだけで1500円とかなりのコストが掛かるため、現像のみで月に3,4本程度で我慢しています。
普段の撮影はストリートスナップを有楽町や銀座、新宿等で行っています。個人情報保護等、色々と注意すべき点は有りますが、取る前の声がけや「撮るぞ」な感じでカメラを掲げることで、今のところ怒られたことはないです。むしろご年配の方々に声をかけられることが多く、その度に面白いお話が伺えます。
露出は渡部さとるさんの「感度分の16」を基準とし、晴天日中はISO100のフィルムで1/100のF16、雲が挿したらF11に開けるか一段シャッタースピード落とす位で、ネガのラティチュードに甘えた適当な撮影をしています。VC メーターIIやスタジオデラックスも持ち歩きますが、古いセレン露出計が鞄に入っていると落ち着きますね。
平日もカバンの中にはRICOH GR2とフィルムカメラが入ってます。撮りたいときにカメラがないのは悲しいですからね。土日週末は荷物制限がなくなるので、ここぞとばかりに二眼レフや中判、大きな一眼レフを持ち歩きますが、気がつけば整備が必要なジャンクカメラを含めれば100台を超えてしまい、全てのカメラを満遍なく持ち出すことは難しいのですが、月に一度は手に取りシャッターを切り、レンズはカメラに取り付けてヘリコイドと絞りを動かす様にしています。仕事の帰り際、週に一、二回レモン社に寄るのでついカメラが増えてしまうのが悩みどころですね。
1番のお気に入りはレモン社で購入した私と同じ年齢のLeica M4でしょうか。その次は僅差でM3とIIIgで、その後を国産レンジファインダー機のCANON VL-2や7、先日レモン社で不動品として購入したNikon Sがふとした事で回復したので好んで使用しています。
暇さえあればカメラのことを考えていますが、レモン社の皆様のおかげで楽しいカメラライフを過ごしております。これからもよろしくお願いいたします。
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掲載させていただいた写真は、川口様からお預かりしたデータを基にリサイズ、アップロードしております。