ライカ親爺のうんちく(3)

 横長の測光スイッチが見える?

マイナス極の電池接点が、本体とアダプターでは大きさが違う

赤丸と黒丸は、低輝度(赤)と高輝度(黒)の切り替え。縞模様の左に見える白丸は、バッテリーチェックマーク


露出という概念は、ページが何枚あっても足り無いので、ライカMRメーターの使い方をまとめる。生産終了後長期間たっており、中古市場では液漏れや精度不良(オーバーあるいはアンダー)の品物が多いと思われる。あくまでも、簡易説明書とご理解いただきたい。
水銀電池のMR‐9(H-D)が使用電池だが、20年ぐらい前に生産終了しており、代用品として、アルカリマンガン電池の625Uと、レモン社で販売している空気電池MRB625、そして関東カメラサービスが作っている電池アダプターがある。1.35VのH‐Dに対し625Uは1.5Vあるので、メーターの作動に問題が無くとも、電圧が高い分だけ指針は振れる。問題のない個体の場合、指針がふれた分だけフィルム感度の補正が必要になる。また、電池アダプターは、酸化銀電池の使用が指定されている。使用時は、MRメーターのマイナス側の接点が大きく、そのままアダプターを入れると、回路がショ
ートしてアダプター全体が熱を持つので、接点の改造が必要になる。料金その他のお問い合わせは、関東カメラサービスにお尋ね頂くか、ホームページを確認されたい。

測光スイッチが、側面から飛び出ているMRメーターでは、M4の巻き戻しクランクと干渉するために、上部にスイッチが移された。それがMR4であり、内容の違いはない。説明用写真はMR4メーターである。
電池室は底面にあり、蓋は横にスライドする。そのままでは、カメラ連結ダイヤルにぶつかるので、ローレットをその状態で押し下げ、乗り越すようにして電池蓋をずらす。極性は、プラスが見えるようにセットし、ふたを閉める。バッテリーチェックは本体正面の長方形がそれで、指針が目盛の白丸に達しなければ、容量はない。
取付は、カメラのシャッターダイヤルとメーターのダイヤルをBにセットし、メーターのシャッター回転ノブを持ち上げながら、アクセサリーシューに差し込む。その際に、カメラのダイヤルにある溝と、メーターのピンがかみ合うようにすること。かみ合えば、メーターからシャッタースピードの調整が出来る。
フィルム感度を忘れずにセットし、測光は、正面にある黒の長方形が、測光スイッチとなる。測光範囲は、90ミリレンズ相当で、数秒間スイッチを動かし、指を離すと、指針はロックされる。指針が指した、白黒模様の先の絞りを読む。その際にシャッタースピードは、Bのままではなく、明るい室内であれば1/30、屋外であれば、1/250にセットしよう。
電池室蓋の開け方とカメラへのセットの仕方が、少し面倒だが、シャッターとの連動があり、便利だ。付け方が面倒くさいのであれば、フォクトレンダーVCメーターⅡがカメラのアクセサリーシューにセット出来る。他にも、小型露出計はあるので、用品ショーカタログなどで、ご確認いただきたい