今回はライカRマウントのレンズを使用するマウントアダプターを、ご紹介致します。口径49.0mm、フランジバック47.15mm。ライカRマウントはバヨネット式のマウントです。
ライカR型ボディは日本の一眼レフと比較して、機能的な見劣りが否めませんでした。既にニコンがF4やF5、キヤノンがEOS-1NなどAF機が当たり前の時代にMF機のR8が発売されたのです。
これは敢えてMF機だったのかも知れませんが、既に国産カメラでは当たり前の機能ばかりで目新しさがなくライカの一眼レフカメラの機能に満足はできませんでした。ライカM型で世界を震撼させたパワー、インパクトがライカR型にはありませんでした。
それでもライカR型にこだわった人たちはレンズの描写に魅了されたからです。
ただ、M型の交換レンズ同様高価なものばかりでしたので、おいそれと手が出せなかった人も少なくありません。
デジタルに時代が移り、中古のレンズも値が大幅に下がりましたので、今が試し時かも知れませんね。
マウントはライカフレックス、ライカRシリーズに採用され、特徴としてボディとの情報伝達方法が時代ごとに変わっていて、1カム・2カム・3カム・Rカム・ROMなどと呼ばれています。世代が違うと機能に制限が生じます。
●1カム
ライカフレックスでの測光。SL-R7での絞り込み測光。R8/R9基本的に使用不可
●2カム
ライカフレックス, SL, SL2での開放測光。R3-R7での絞り込み測光。R8/R9は基本的に使用不可
●3カム
ライカフレックス, SL, SL2及びR3-R9 での開放測光
●Rカム
ライカフレックス, SL, SL2 は取り付け出来たいため使用不可。R3-R9での開放測光
●ROM
ライカフレックス, SL, SL2は取り付け出来ないため使用不可。R3-R9での開放測光及びR8/R9でのストロボTTL時の距離情報伝達
但し、マウントアダプターを介してデジタルカメラでは影響がありません。
ライカはM型が非常に人気があり軽視されがちですが、描写は決して侮れません。
今回はズミクロンR50/2を使い、各デジタルカメラで撮影しました。
●フルサイズ
上から順にF2(開放)、F4、F8の絞りで撮影しました。
●APS-C
上からF4、F8です。
●M4/3
上から順にF2(開放)、F4、F8の絞りで撮影しました。
APS-Cでは75mm相当、M4/3では100mm相当と中望遠レンズとして使用できます。
寄れる中望遠レンズでもあり、ちょっとしたマクロ撮影も楽しむことができます。
デジタルの場合、ボディ性能に大きく左右されますが、メーカーレンズにはない描写を求めるなら、マウントアダプターとMFレンズではないでしょうか。