今回はFUJIFILMさんのXマウント単焦点レンズ、XF23mmF1.4Rに手を出してみました。
35判換算で35mm相当の画角を持つ大口径単焦点レンズです。
フードを着けるとそこそこのサイズですが、重さは気になりませんでした。
先日のレビューも曇天でしたが、今回は完っ璧に雨となりました……。
そんなワケで、事前に「たまたま手にしていた」タイミングで撮影した逆光テスト等をご覧いただいた後はひたすら雨と室内でございます。
画面に太陽を入れていますが、特にゴースト等は発生せず……と思いきや、拡大してから気が付きましたが天頂付近に虹のようなモノが映ってました。蒸し暑い日でしたから、湿気が多いんでしょうね~!
ひょっとすると空気中の水蒸気の拡散効果でゴーストが出なかったのでは?なんて考えながら、その一週間ばかり後に同じような場所で再テストしますと。
中央ビル上部にほんのりゴースト発生。
正直なところ、カメラを覗きながらゴーストが出るアングルを探してたので(要するに意地悪してた)、いつの間にやらAFゾーンがズレ込んでピンボケ気味である事を白状します……が、そこそこ逆光には強そうですね、このレンズ。
大口径レンズではついつい絞り開放付近で遊びたくなってしまいますが、まずはやや絞って中~遠景を。
F8以上に絞っていますがこの段階では特に回折の影響も感じませんでした。四隅の画質も安定しており、安心してガッチリ絞って使う事が出来るレンズだと思います。
そしてこれ以降は雨の日の撮影です……
最短撮影距離28cmと云うスペックは特別際だったものとも感じませんが、ちょっとだけ持ち上げた傘の水滴に合焦出来る距離ではありました。
精巧な作りのレンズですが防塵防滴仕様ではないので、雨の日はちょっと気を遣ってあげましょう。
遠景の解像は如何に?なんて心積もりでしたが、もはや雨の影響で何だか判らない状況です……。
光量の低い天候なので、絞り開放は使い放題です。
もっと盛大な周辺光量落ちを期待してましたが、思っていたよりも控えめな光量落ちでした。
光量落ちも含めて背後の空に濃淡が出ればなぁ、なんて目論んだんですが。
程なくして、もはや遠景の解像力に関しては触れない事にした方が良さそうな天候となりました……。
移動しながら、目に付いた百合の花を覗き込むと
花の陰にクサカゲロウさんが雨宿りです。
「草+蜉蝣」でクサカゲロウです。「臭か~!下郎!」ではありませんのでご注意を。
そんな事を云い出すと「ウスバカゲロウ」についても何か云いたくなりますが、ここはひとつ自重しましょう。
機材に良い具合に水滴が付着してきたので、そろそろ室内へ移動します。
背後に光源を入れてみましたが、これで口径食云々するのも無理ありますので。
単純に口径食の傾向だけを見たいならば、目一杯アウトフォーカスにして点光源を入れれば済みます。
詰まらん……お前の仕事は詰まらん! やってて詰まらないんですから、見てる方も詰まらないでしょう、きっと……。
今回は夜間撮影の時間が取れませんでしたので、残念ながら上の詰まらぬモノをもって口径食チェックとします(陳謝)。
35判換算で35mm相当の焦点距離では、室内撮影ではちょっと狭っ苦しいと感じる事もしばしばですが、超広角特有の強いパースも無いので切り取り方次第では充分使えます。
大体チェックすべき事はやった気がするので、あとは気ままに……。
Xマウントレンズシリーズの中では「古株」に属するXF23mmF1.4Rですが、スペック的にはAF速度以外に見劣りする点が無さそうな印象でした(あくまでも最新機材と比較しての話ですヨ!通常のスナップ撮影には充分対応できるAF速度です!)。
フードを装着するとそこそこの大きさにはなりますが、それでも「一眼用」の35mmF1.4級レンズよりもはるかに取り回し易いと感じます。
Xシリーズユーザーの皆様には是非一度弄くってみて欲しいレンズです。
FUJIFILM XF23mmF1.4R
レンズ構成:8群11枚(非球面レンズ1枚)
絞り構成:7枚円形絞り・1/3ステップ 最小絞りF16
最短撮影距離:28cm
寸法:φ72x63mm
重量:300g(本体のみ)
担当:松浦