今回はAPS-Cサイズカメラ専用レンズ「キヤノンEF-S60mm F2.8マクロ USM」に手を出してみました。何となく「フルサイズが一番えらい!」的な風潮を感じなくもないですが、35判換算約96mm相当のこのレンズの魅力の一つとして、フルサイズ用の100mm相当マクロレンズよりも一回りコンパクトである点は見逃せません。誰もが頑健なボディってワケでもありませんし、あれこれ抱えて一日歩き回るのも結構疲れますし。
秋に三日の晴れ間無しと云われるように、今回もぐずついた天候で。雨脚次第では木下、温室内にエスケイプ、等々の目論見で新宿御苑へ足を運びました。使用ボディは初代7D。
玉ボケ愛好の方も多いとは思いますが、こちらはちょっと絞っての撮影です。ご覧の通り絞り羽根は7枚構成。私自身はマクロレンズ使用時はF4~7.1で使う場合が多いですね。
一日を通してAFに苦労する事はありませんでした、このカットを除いては・・・どうにもこうにも、ピントが背後に持っていかれてしまいがちになり、都度MFで(アテにならない老眼で)微調整をかける、なんて次第でした。そうそう、このEF-S60mm F2.8マクロ USMにはフォーカスリミッターがありません。「あっても使わない」派の私ですが、こんな時はひょっとしたら効果があったのかも知れませんね。
最短撮影距離は0.2m、等倍撮影が可能ですが、手ブレ補正非搭載なので思いっきり寄った時はちょっとだけ集中したいところ。
被写体だけでなく、自分の体も微細に前後動してたりするので、高速連写で歩留まりの勝負に出ました。
その点、温室内の蘭などは撮り易い被写体です。自分の膝さえしっかりしていればなんですが。
ちなみに何と云う蘭かは判りません。伊藤蘭と李香蘭しか私には判りませんです。
ほぼほぼ最短撮影距離で撮影してみると
遠目にはただモコモコしているだけの小さな植物も、何だか青海苔っぽく見えてきます。と、ファインダからちょっと目を離すと・・・
見たこともない奇妙な虫が歩いていました。強烈な色です。こちらも最短に近い距離でして、F3.5では頭部~吻部がアウトフォーカス気味となりました。
今度は少し被写体との距離を取った写真を。
曇天の為に全般的に渋い発色の一日となりました。そうそう、逆光耐性チェックも出来ていません。周辺光量落ちは・・・被写界深度に気を取られてて、すっかり忘れていました。
色乗りの悪い日だったので、実は「葉っぱに水滴」の写真はWBを弄って撮影しています。薮蚊に4箇所刺され、スズメバチには3回凄まれる「ついてない」一日でしたが、色気が変わるだけで結構気晴らしにはなりました♪
時間が許すならば、天候の良い折りに追加撮影できれば楽しそうだな・・・などと感じたEF-S60mm F2.8マクロ USMでした。
松浦
*機材とは関係の無い話ですが、園内で何度もとスズメバチ(オオスズメバチを含む)を見かけました。秋の終わりまで、皆様ご注意下さいませ。
キヤノンEF-S60mm F2.8マクロ USM
レンズ構成:8群12枚
絞り構成:7枚
最短撮影距離:0.2m
寸法:φ73x69.8mm
重量:約335g
フィルター径:φ52mm
お問い合わせはレモン社又は
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