宮崎光学のペラール21mm/4.5の商品レビューです。これで第4弾になります。
超広角の21mmは広大な景色を一枚の写真に収めたり、強烈なデフォルメを楽しんだり。また、スナップで思いもよらない物まで写っていたりと、人間の通常の視覚を遥に超える画角が魅力のレンズです。
その反面、使い回しには慣れが必要かも知れません。
今回はライカM(typ240)を使って、有楽町方面を何時もの通りぶらっとしてのレビューです。
太陽が建物の右に位置しており画面中央上部がハイキーになっています。そんな中での左側の青空の描写に目がとまります。
アクリルへの写りこみは28mmと比較すると、光の取り込み量の違いか、やや甘く緩く感じます。
画面の左側にマゼンタかぶりが発生しました。カメラの液晶モニターでは確認できませんでしたが、PCで確認すると明らかでした。それを踏まえて二枚目を見ると二枚目の右側の光の反射にもマゼンタかぶりが写っています。
透過性の高い建物ですがガラスの影響でしょうか?気になりましたので、外で撮影をしました。
やはりどの方向でもマゼンタかぶりが発生しました。ボディをソニーのαシリーズに替えてテストを行いたいのですが、残念ながら使用できるボディがなく、今回は断念しましたが、ソニーαシリーズでのテストも行う予定にしました。
撮る写真全てでマゼンタかぶりが気になります。
大手門の文字にピントを合わせて撮ると、パンフォーカス気味ではありますが背景の空のボケは柔らかく、面白い味のあるレンズだと思います。
大手門の写真と同様の撮影方法ですが、窓枠で背景のボケ具合を確認頂けると思います。
明暗比の高い撮影条件での撮影を行いました。ハイライト部もシャドー部の描写もなかなかのもので、HDRの効果に慣れている方には物足りなさを感じるかも知れませんが、フィルム時代の写真からすればこれ程までに描写されていれば不満はないと思います。
上記写真は開放F4.5のものですが、全絞りで周辺考量落ちは解消しませんでした。現在のレンズとはそこが違います。
上記写真も開放F4.5での撮影で、やはり全絞りでゴーストの発生を抑えることは出来ていません。
最後は主題の文字の手前にピントを持ってきて全体的なボケの確認です。マゼンタかぶりを無視して見て下さい。後方のビルのボケは好みによりますが、いいボケだと思います。
【商品仕様】
- 画角:90°(APS:70°)
- 形式:前絞り3群3枚(トリプレット)
- 絞り:10枚円形光彩絞り
- フォーカス:85cm~無限(ミラーレス一眼:約50cm~無限)
- 重さ:45g(セット:55g)
【使用感】
ボケ味はトリプレットらしい柔らかさがあり好感がもてるのですが、ライカM(typ240)使用時のマゼンタかぶりが致命的です。
※カメラのセンサーに小ゴミがありました。申し訳ございません