商品レビュー:Lomo LC-A MINITAR-1 Art Lens 2.8/32 M

今回は誠に申し訳ございませんがネットで宣伝しながら実店舗のみの販売となっております、Lomo LC-A MINITAR-1 Art Lens 2.8/32 Mの商品レビューです。
ライカMマウントのレンズなので、ライカM(Typ240)にて試写致しました。

耐逆光のテストのつもりでしたが、ハレーションやパープルフリンジが大盛りの写真になってしまいました。

本レンズはLC-Aカメラ(以下、LC-A)に搭載されているレンズなので、LC-Aを使ったことのある人にはお馴染みの焦点距離ですが、32mmというちょっと日本のメーカーではお目にかかれない焦点距離を有しています。しかし、そこは意識することなく35mmの体で取り扱えるレンズです。
ファーストショットで、びっくりの描写。テストは描写ではなく、楽しめるか否かが重要だと思い知らされた一枚です。
また、撮影地を隅田川にしましたが、街頭スナップが適当だったかも知れません。

大きな特長はゾーンフォーカスで撮れる点で、そういう意味でも街頭スナップですね。もちろん、厳密なピント合致も望めます。

最小絞りF22での撮影です。

ハレーションは防げないレベルと感じましたので、周辺の色かぶりが最小絞りF22ではどーなの?と二枚目の撮影です。
やはり無理でした。

周辺光量落ちのテストでしたが、全絞りで同様の現象でした。写真は開放です。

ライカM(Typ240)の背面モニターでは周辺光量落ちしか確認できませんでしたが、PCで確認すると上記の写真です。
太陽に対して90°の向きで撮影しました。

お座なりなテストで申し訳ございませんが、やはり撮影を如何に楽しむかが大切なレンズです。

開放&最短撮影距離

開放&0.8mでの撮影です。

開放寄りで近接寄り、すなわち周辺をボカしたスナップを撮る場合、広角レンズ(32mm)の被写界深度の深さを考えれば速写にも向きます。
開放F2.8とF4の間の絞り調整幅が広いので、そこの描写の違いを楽しむことも一興です。
失敗したくない場合はF5.6で撮影すれば十分でしょう。

ピントを合焦させた時の描写

少し前ピンにして撮影した時の描写です。

完全にピンボケにした時の描写です。

上記写真はセンスがありませんが、表現としてのアウトフォーカスも"アリ"だと思います。

中間絞り(F5.6)での描写です。

ディストーションは致し方なしですが、カチッとした描写をしてくれます。

焦点距離3mにて撮影しました。

背景をトロトロに溶かすのではなくやんわりとボカすと、クラシカル感が出てきます。

夕方に撮影しました

暗部の描写力はカメラに頼るところが大きいと思いますが、モノクロで描写するのも楽しいかも知れません。

【レンズ仕様】

  • 焦点距離: 32mm
  • 絞り: f/2.8 - f/22
  • レンズマウント: ライカMマウント
  • 距離計フレーム表示: 35mm(M型ボディ使用の場合)
  • Mマウントレンジファインダー連動: 可能
  • 最短撮影距離: 0.8m
  • フィルタ径: M22.5x0.5
  • 構造: マルチコーティング加工、 4群5枚
  • ロシア製のプレミアムガラスを使用
  • ウルトラコンパクトなパンケーキ型
  • 4段階のゾーンフォーカスシステム
  • アルミニウム、真鍮製

人気のあるロモのレンズを販売させて頂けるのは大変名誉なことなのですが、日本のメーカーとはアフターサービスが異なります。
ご購入後、オンラインにて顧客登録を行って頂いてアフターサービスは全てロモグラフィーが行います。

最後に使用感ですが、気軽に撮影できる面白いレンズです。
操作感はゾーンフォーカスは操作し易いのですが絞りが調整し難く、カメラから目を離さないといけませんでした。慣れで解消されるのかも知れませんが。
ロモファンにとってはフィルムがデジタルで楽しめますので、買いだと思います。

担当:いりえ