今回の商品レビューはツァイス ビオゴン T*2.8/21 ZMです。前回はロモ製品のレビューを行いましたが、比較すると全体的に色の厚さが違います。どちらがいい悪いではなく好みとコスパの捉え方だと思います。
レビューにあたってはライカM(Typ240)を使用しました。
1、商品仕様
- 焦点距離:21mm
- 絞り値:F2.8-F22
- 撮影距離:05m-∞
- 画角(対角線/水平線):90°/80°
- レンズ構成:7群9枚
- フィルター:46mm
- 質量:300g
- 最大径:φ53.00mm
- 全長(マウントより):50.7mm
- 距離計連動範囲(カメラに依存):∞~0.7m
2、商品の特長
- フルサイズをカバーする余裕のイメージサークル
- 鮮明でヌケの良い画像をもたらす高度なフレアコントロール
- 実用上ゼロに近く補正されたディストーション
- 絞り値に関わらず最小限に抑えられた焦点移動
- 正確な1/3EVステップの10枚羽根虹彩絞り
- 非常に正確な距離計連動メカニズム
- 偏りのない色再現性のためのカラーマッチング
- 美しい合焦範囲外の描写性能(ボケ味)
以上はコシナ・ホームページからの情報を転記しましたが、やはり「絞り値に関わらず最小限に抑えられた焦点移動」とあるように焦点の移動が見受けられました。
最短撮影距離、すなわち50cmでの撮影は注意が必要だと思います。
3、試写
いつもの通り(非掲載の時もあります)銀座教会堂を出て直ぐの場所での試写です。青の深さと鮮やかさはツァイス(本シリーズ)ならではのもので、撮影後に妙な安心感を持ちました。
21mmの画角の広さを表すのに、撮影場所をご存知の方には「東京国際フォラム(2)」が辛うじて伝わるかと思います。
明暗の差が大きい撮影条件でもヌケがよく良く描写されています。
4、ディストーション
商品の特長に記しました通り、「実用上ゼロに近く補正されたディストーション」だと思います。
カメラを水平に構えての撮影です。まったく、申し分ありません。
21mmというとコンタックス(俗に言うヤシコン)のディスタゴン21mmを思い出します。本レンズの全長の短さから言って、大変優れていると思います。
5、周辺光量落ち
絞り込めば周辺光量落ちは抑えられるものの、大きな改善は認められませんでした。
これは甘受して頂くしかありません。
6、被写界深度
2段絞ればほぼ安定した画質が得られます。上記に記載がありませんがF8以降は殆どさがありません。
35mmフィルム時代同様開放(F2.8)からF8までで、十分写真になると思います。
7、暗部の再現力
2枚の写真は上が直接光で、下がビル反射によるものです。
光のグラデーションがキレイに再現されています。ヌケの良さの恩恵だと思います。
8、スナップ写真
今回は珍しく神田明神のスナップ写真です。絵馬に横文字ありや場所柄なのかアニメ風絵柄ありなど、時代の流れを感じましたorz
9、使用上の感想
- 21mmF2.8のレンズにしてはかなりコンパクトで持ち運びが楽でした。
- シリーズ通してですが絞りのクリック間隔が長すぎるので、私は不便さを感じました。
- ディストーションの無さは驚きでした。
- メリハリのある発色で、柔らかさを求める方にはオススメしにくいです。
10、お求めにつきまして
店舗(要在庫確認)またはオンラインショップで、お求め頂けます。
販売価格は2017年2月11日現在、どちらも116,600円(税込)です。価格は変動がございます。
担当:いりえ