今回の商品レビューは、ニコンのコンパクトな望遠系ズームレンズ、「AF-S DX VR Zoom-Nikkor 55-200mm f/4-5.6G IF-ED」を試してみました。
現行よりひとつ前のモデルですが、どうしてどうしてまったくもって高性能、コンパクト、超実用的なレンズでありました。
それでは、早速レビューしていきましょう。
恒例の逆光特性からです。
葉がだいぶ落ちた枝の間から、太陽が直に映り込んでいますが、画面全体にはハレーションの影響は僅かにしか感じられません。フードを使用してはいますが、この価格帯のものとは思えない逆光特性をもっています。現代の設計による恩恵を感じさせてくれます。
つづいて、55mm、105mm、200mmの各焦点域でのボケを見てみます。APS-Cサイズならではの大きなボケが期待できます。近接で試してみましょう。
最後のカットは35mmフルサイズ換算で、300mm相当ですからマクロ的な表現になります。AFまかせではピンの位置が決めづらいので、MFです。さすがにこの望遠側では、ピントリングの操作はシビアで、わずかの操作量でピンが激しく前後します。
ボケ量は大きくワークディスタンスも距離を十分確保できるので、被写体まで歩み寄る必要がなく、街中のスナップには楽です…
さて、次は望遠系スームレンズで一番気になる、色収差を試してみましょう。今度も55mmから、中間そして200mmを使い、絞りを開放と数段絞って撮影します。
?あいにく撮影日は曇りがちで、強い光線下でバッチリ試すことは出来ませんでしたが、細かなパターン的なもの探してビルの窓や壁面でトライしました。うーん、各焦点距離ともに解放、数段絞りでも滲みや像のズレは気になりませんでした。200mmのf11では光の回折で解像感がやや薄れました。それと、望遠ズームといえど絞り解放では周辺減光が顕れます。
しかし、この価格で優秀なものです。
55mm開放と200mm開放の、解像力と周辺光量落ちを改めて試してみましょう。
解像感はなかなかのもです。周辺部まで良好のようです。減光はやはり感じられます。
望遠側では、画面の描写力はより均一的になり、パターン描写がおもしろいです。解像力はまずまずでしょうか。ポートレート的な撮影や旅行先での風景撮影には十分だと感じました。
今回、「ニコンD7000」を使用して撮影しました。とてもコンパクトなレンズで、とても望遠側が200mmとは思えない取り回しのしやすさです。f値は抑えめですが、ボディ側の高感度化とレンズの手振れ補正でカバーできてしまいます。三脚の出番もなく、撮影は楽なものでした(笑)
あとは、望遠系レンズの特徴を活かして、風景を圧縮して楽しんでみました。
仕様表
型式 | ニコンFマウントCPU内蔵Gタイプ、AF-S DXズームレンズ |
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焦点距離 | 55mm-200mm |
最大口径比 | 1:4-5.6 |
レンズ構成 | 11群15枚(EDレンズ1枚) |
画角 | 28°50′-8°(DXフォーマットのデジタル一眼レフカメラ) FXフォーマット/35mm判換算:82.5mm-300mmレンズの画角に相当 |
焦点距離目盛 | 55、70、85、105、135、200mm |
撮影距離情報 | カメラへの撮影距離情報を出力可能 |
ズーミング | ズームリングによる回転式 |
ピント合わせ | IF(ニコン内焦)方式、超音波モーターによるオートフォーカス、マニュアルフォーカス可能 |
手ブレ補正 | ボイスコイルモーター(VCM)によるレンズシフト方式 手ブレ補正効果:3.0段※CIPA規格準拠 VRモード:NORMAL 三脚使用時ブレ補正:無し |
最短撮影距離 | 1.1m(ズーム全域) |
最大撮影倍率 | 0.22倍 |
絞り羽根枚数 | 7枚(円形絞り) |
絞り方式 | 自動絞り |
最大絞り | 焦点距離55mm時:f/4 焦点距離200mm時:f/5.6 |
最小絞り | 焦点距離55mm時:f/22 焦点距離200mm時:f/32 |
測光方式 | 開放測光 |
アタッチメントサイズ(フィルターサイズ) | 52mm(P=0.75mm) |
マウントアダプターFT1適否 | AF駆動可 |
寸法 | 約73mm(最大径)×99.5mm(バヨネット基準面からレンズ先端まで) |
質量 | 約335g |
付属品 | ・52mmスプリング式レンズキャップ LC-52 ・裏ぶた LF-1 ・バヨネットフード HB-37 ・ソフトケース CL-0918 |
今回もお付き合いいただきまして、有り難うございました。
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