ミノルタ M-ROKKOR 28mm F2.8(中古新入荷品)レビュー


今回のレモン社新宿店のブログは、新入荷中古品 「ミノルタ M-ROKKOR 28mm F2.8 レンズ」をご紹介します。

ご存じ、ミノルタCLE発売当時にライカ製「エルマリートM28mm F2.8」に対抗して作られた、ミノルタ製ライカMマウントレンズです。

エルマリートをはじめ、コンタックスGビオゴン、リコーGRレンズなど名レンズ達と比較され厳しい評価にさらされるなど、なかなか華々しい活躍の記憶に乏しいレンズですが、レモン社新宿店に程度の良い同中古レンズが入荷したので改めて試してみたくなりました。

レビューにあたり使用したカメラボディは、「ソニー α7」です。Mマニュアルモードでの使用です。各種設定はオートです。

開放近くの周辺光量落ちがはっきりと性能として現れる、フルサイズセンサーで試すのです。


では、商品のご紹介です。

レモン社新宿店 中古新入荷「ミノルタ M-ROKKOR 28mm F2.8」

商品コード:2111020095834

フード、Rキャップ、付

ランク AB+ ¥85,000-(税込)

レンズ表面も内部もきれいな状態を保っています。マウント部も擦れが少なく、ヘイリコドも動作がなめらか。絞りのクリック感は節度があり良好。付属のオリジナルフードも綺麗です。


それでは、いきなりですがレンズを空に向けてショット。

28mm F5,6 1/400 ISO 200

やっぱりF5,6に絞っても周辺光量落ちは残りますね。厳しい条件ではありますが、この年代のレンジファインダー用広角レンズとしてはこんなものでしょうか。

寒空に紅梅ががんばって花を咲かせています。


続いて、絞り解放にして後ボケを試します。このレンズはそのままマクロ機構のないマウントアダプターで使用すると、80cmしか近寄ることができないため、少しボケの大きさが物足りません。

28mm F2,8 1/400 ISO 160

ミラーレスのEVF(ビューファインダー)で、マニュアルでピント合わせするのはやはり難儀します。

遠近感による奥行き感の演出と、被写体を浮かび上がらせる表現が出来ています。ほどほどのボケ量がかえってよいバランスに思えてきます。

もひとつ作例を。

28mm F2,8 1/400 ISO 320

こちらも程よいボケで、背景説明がきちんとできました。


次に解像力を見てみたいと思います。

28mm F5,6 1/400 ISO 320

28mm F5,6 1/400 ISO 100

解像感は申し分ないと思います。けっこうカリカリとした描写です。こういう幾何学的な被写体には相性が良いようです。

暗部はわりと潔く切り捨てている感じがします。その分力強く被写体を押し出す描写をしていると思います。


歪曲も試してみます。

28mm F5,6 1/400 ISO 400

線の曲りは感じますが、敢えて気にしなくてもよいレベルだと思います。


あとはおまけ画像とさせていただきます。

レンジファインダー用レンズは、やはりレンジファインダーボディで使用するのが、特にマニュアルフォーカス機では相性がよいと感じました。

ただEVFはさらに進化していくでしょうから、今後もレンジファインダーレンズ、特にライカL、Mマウントレンズの登場する機会はなくならないでしょう。


28mm F5,6 1/400 ISO 200

28mm F5,6 1/400 ISO 400

28mm F5,6 1/400 ISO 100

28mm F5,6 1/400 ISO 100