今回のレモン社新宿店ブログは、オリンパスの 「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R」をレビュー致します。お手ごろ価格のコンパクト望遠系ズームレンズですが、マイクロ4/3用ということで、さらにコンパクトなレンズです。
ですが、望遠側はフルサイズ換算で300mmの本格望遠撮影が可能となります。
コンパクトさが身上で、お子様の運動会等で活躍するレンズと位置づけられているようですが、街中でのスナップ撮影にももってこいです。
本格的な、望遠域を活かしてのネイチャー撮影もいけそうです。
撮影にあたっては、オリンパスのE-PL3を使用しています。世代が古くなりますがまだまだ活躍しています。
それでは早速レビューに移りたいと思います。
いきなり逆光特性を試します。影響が出やすい、40mm側で開放で試します。
ちょうど、支柱のクロスしたところに太陽が隠れていますが、太陽光はかなり強烈です。
支柱の裏側の再現は、まったくもって問題なしだと思います。ぜんぜん潰れていません。
周辺光量落ちも感じられません。望遠レンズなのでもともとこういうシチュエーションには有利ではありますが、オリンパスの提唱する、「テレセントリック」レンズ設計の優位も現れているのだと思います。
次に、各焦点域の絞り開放での描写を見てみたいと思いますが、冒頭の作例から周辺部の解像力の良さと周辺光量落ちの少なさは期待できてしまいます。なので、月並みですが画角の変化をご覧ください。
とても良好な解像力のレンズなので、1枚1枚並べさせて頂きます。
どの焦点域にも、僅かに周辺光量落ちが確認できますが、気になるレベルではないです。
また、コントラストの非常に強い条件下ですが、ホワイトバランスの選択が適していることもあり白とびが押さえ込まれています。各焦点域を最短撮影距離で試し、背後のボケを見てみます。
40mm F4 1/80 ISO 400
焦点距離40mmでは、絞り開放であっても背景がボケにくいので、しっかりボカしたいときは70mm以上で撮影したほうがよさそうです。
次は、望遠レンズを使用する際に個人的に好きな表現である、圧縮効果を活かした作例です。
前後の遠近感を無くして、コンテナのエッジだけで描き分けると、「塊感」がでます。
長く連なる白壁をギュッと圧縮して、壁に落ちた木の枝の影を模様のように演出しました。
圧縮するとこんな効果も作れます。
長いパイプを離れた距離から望遠で狙い圧縮。長さが縮まり被写体の迫力や存在感が増します。
フルサイズ換算で80mm~300mmという純粋な望遠系ズームレンズではありますが、街中のスナップには相性が良い場面が多々あります。
遠くからレンズを向けているので、気にせず画面の中に入ってきてくれます。
壁面のモザイクタイルがキレイで、ちょっとスナップ。
とても気軽にシャッターを押せます。街中だと不要物をカットすることが多いのですが、これだけ望遠域をカバーして、コンパクトな作りだとついついシャッターを押す回数が増えます。
あとは、おまけ的な作例でございます。
ブルーが見事で、ついシャッターを押しました。望遠ですが、若干の歪曲が感じられます。僅かです。
主な仕様
焦点距離 | 40-150mm(35mm判換算80-300mm相当) |
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最大口径比/最小口径比 | F4.0 (40mm) - F5.6 (150mm) / F22 |
レンズ構成 | 10群13枚(EDレンズ1枚、HRレンズ1枚など) |
画角 | 30° - 8.2° |
AF方式 | ハイスピードイメージャAF(MSC) |
最短撮影距離 | 0.9m |
最大撮影倍率 | 0.16倍(35mm判換算 0.32倍相当) |
最近接撮影範囲 | 104.4 × 78.5mm |
絞り羽枚数 | 7枚(円形絞り) |
フィルターサイズ | 58mm |
マウント規格 | マイクロフォーサーズシステム規格 |
大きさ 最大径×長さ | 63.5mm × 83mm |
質量 | 190g |
主な同梱品 | レンズキャップ(LC-58E)、レンズリアキャップ(LR-2)、取扱説明書、オリンパス国際保証書 |