初心者の為のライカM3の使い方【動かしてみよう後編】

初めてこのブログを見ていただいた方は、第一回から見ていただくとわかりやすいと思います!前回から引き続きご覧いただいてる皆様はありがとうございます!今回も「初心者の為のライカM3の使い方」お付き合いよろしくお願い致します!

一緒に先輩方に教えてもらいながら覚えていきましょうね!


さて!第三回目は

「 M3の距離計、露出のあわせかた 」

を教えてもらいました!

== も く じ ==

 露出の合わせ方
 距離計の合わせ方

動かしてみよう前編でフィルムの出し方までやりましたね。
後編では露出のあわせ方と、距離計のあわせ方を書いていこうと思います!



5、露出のあわせ方

1954年に発売されたM3は現在売られているデジタルカメラのように、自動で露出を合わせることはもちろんできませんよ!
すべて手動です、マニュアルです!
AFになれていると「なにそれめんどくさい!」と思いがちですが、一枚にかける時間と重みが変わってきますし、光を見る力を養えると思います。行き着く先は人間露出計!(個人的意見)


それでは露出のお話です。

そもそも露出ってなに・・・?というところですが
これは「フィルム(デジタルでは撮像素子orイメージセンサー)に光を当てること」ですね。露光とも言われます。
この露出を調整することで暗い場所でも明るい写真を、明るい場所でも暗い写真を撮影することが出来ます。
そして、露出の値を決めているのがISO感度・シャッタースピード・絞りの3つです。

・ISO感度って・・・?

フィルムの感光部が光を感じる度合いです。
数字が小さいほど光を感じにくくて粒子がきめ細かく、数字が大きいほど光を感じやすく粒子が粗くなります。

・シャッタースピードって・・・?

シャッターが開いている時間のことです。
フィルムでいうとシャッター幕が開いている時間、この時間の分だけフィルムに光が当たります。
シャッタースピードが速い(1/250秒や1/1000秒など)と被写体がとまったようにみえる写真を撮影することが出来ますね。
逆に遅い(1秒や1/2秒など)と動きのある写真を撮影することが出来ます。手持ちだとぶれやすいかもしれません。
先輩曰く「mm数=シャッタースピード」が基本ブレにくいシャッタースピードだとか・・・

・絞り(F値)って…?

レンズを通って、フィルム面に当たる光の量の値です。
レンズの中にある絞り羽根はレンズを通る光の量を調節する役割があります。
これを操作することで、ピントの合っているように見える範囲を変えることも出来ます。

さて、それをM3で操作するにはどうしたらいいの?
というのをこのブログでは書いていきますね。

もしも、「露出ってなに!?もっと詳しく知りたい!」という方がいましたらこちらのURLへ飛んでみてください。

ニコンさんのホームページなのですが、動く画像もあるのでとてもわかりやすいんです!
http://www.nikon-image.com/enjoy/phototech/manual/04/01.html

ライカM3を使って撮影をするとき、ボディでシャッタースピードを、レンズで絞りの設定をします。

フィルムカメラですから、ISO感度はフィルム依存です。デジタルカメラのように一枚一枚変更することは出来ませんよ!

撮影をするときは露出計を準備してくださいね!今回は入射光式で測っていきます!

露出計を持っていない人は、最近スマートフォンのアプリに露出計があるので、それでも簡単に測ることができます! 正確さは・・・なんともいえません

露出計無しで測るなんて器用なこと私には出来ません・・・( ??ω?? )

フィルムのISOを露出計にセットして…。
手持ちで撮影することを考えてシャッタースピードは1/60秒にして…
そうしたら今この場所で入って来る光は絞りF4にすると適正露出になりました!

露出計で露出を確認したらカメラ側の設定もそれに合わせてあげます!

シャッタースピードダイヤルを、アクセサリーシューにある短い目盛りに60を合わせてあげて、それから絞りは絞りリングを回して4に合わせます。

これでこの場所なら適正の明るさで撮影ができます!

他の場所でも同じように、ISOの設定をして、絞りかシャッタースピードを固定に、そして設定しなかった最後のひとつで調整をしてあげましょう!


露出Q&A

Q.露出を測ったら絞りの数字が32って出て来た!?でもレンズには22までしかメモリが無い…どうしたらいいの?
A.露出を測ったとこがとても明るい可能性大! シャッタースピードが遅いなら、少し早めの設定にしてあげるといいよ!
 ISO感度の低いフィルムを使うのもアリ。

Q.適正露出にしたのになんだか私には暗く感じる…?もっと明るい写真を撮りたい!
A.適正が絶対に、みんなにとっていい明るさとは限らない!そもそも適正は「明るくなりすぎず、暗くなりすぎずまんべん無く写せる値」だから!(先輩が「18%グレーって言えって言ってる・・・」) 絞りを1段開けるか、シャッタースピードを1段遅くすると適正よりも明るくなるぞ!自分で調節してこだわりの写真を撮影しよう!

Q.持っているライカのシャッタースピードの表記が古くて現行の露出計で数字が出てこない!!?
A.古いシャッタースピード表記のものは、その表記されているシャッタースピードで切れるので、若干シャッターの切れる速さが違ってきます;;
 当時の露出計がまだつかえれば、それを使用するか、絞りで少し調整してあげるといいかもしれないですね。
先輩に聞くと「カラーネガなら一段階くらいのズレなんて気にならないよ!」だそうですので大らかに行きましょう、大らかに!


6.距離計の合わせ方

第1回でファインダーと距離計について簡単に触れましたが、今回はファインダー内にある二重像について書いていきます!

M3のピントのあわせ方は「二重像合致式」という方法を採用していて、ファインダーをのぞいた時、中心に見える小さな枠が二重像の枠、でしたよね。

レンズをつけているとき、ファインダーをのぞきながらレンズの距離計リング(ヘリコイド)を動かして、ピントをあわせたい部分の像を合致させてあげると、ピントが合う…と。

実際にファインダーをのぞいてやってみましょう!

大体こんな感じだと思ってもらえたらうれしいです!枠の形が違う!!とかは気にしちゃだめです。

覗きながらピントリングを動かすと、真ん中の二重像が右と左に動くのがわかると思いますが、これをうごかしてピントを合わせたい場所の像を合致してあげるとピントが合うんです。



うまく合わせられましたか?

距離計が付いていないカメラには、距離計単体でも販売してるので探してみるといいかもしれません!


ところで、これって中央にしかピント合わせるところないじゃん!って思いません?

そうなんですよ、ここでしかピント合わせられないんですよ!めんどくさいです先輩

だからって中心から被写体を動かすと思ってた構図とちょっと違う・・・!?なんてことになりそうです。
慣れるまでは真ん中に被写体がある構図(日の丸構図)が多くなるっていってましたが、それも最初は仕方ないんですって

古いカメラなので、距離計が縦にずれていることがたまにありますが、それって故障らしいです。
距離計の調整で大体直るみたいですが、購入の際は気をつけてみましょう・・・!





今回は露出の合わせ方と距離計について教えてもらいました!

露出のことって覚えるのにどうしても時間がかかりますよね・・・。私は自分で調べてもわからないことばかりだったので、先生や知ってる人にいっぱい聞いて実際に撮影して覚えました!個人的に露出やピント等を覚えやすかったのは大判カメラを使って撮影をしたときでした!?( 'ω' )?

だって!!!お財布が痛いんだもの!!!
20枚約8000円のシートフィルムは学生のお財布に大変厳しい!!!
プラス現像代でもうorz・・・
もちろんそれだけではないけれど、ピントをルーペで見て合わせたり、露出計 で何度も何度も露出を合わせたり、ライトを動かしたりして身につきました?( ・?・)? ?難しかった撮影は長方形のブロックの三面を全部違う明るさにするというなぞの授業でしたね・・・。

皆さんもぜひいっぱい練習していきましょう!また次回もよろしくお願いいたします(*'∀'人)


以上



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