今回は ライカX2 を試写してみました。
コンパクトデジタルカメラの部類ながら、センサーサイズは APS‐C の特大サイズ!そしてレンズは当然ライカブランド。エルマリート 24/2.8 ASPH と、かなり贅沢な内容を持ったコンデジなのです。
実写して感じてみたかったことは、大型センサーと超高級大口径ライカ単焦点レンズの相乗効果がどのように描写されるかでした。
試写にあたり、この相乗効果(アドバンテージ)が、解像性能、トーン、近接でのアウトフォーカス描写、逆光時、建築物の歪み、などにどう表われてくれるか期待しました。また、ローパスフィルターを介して、細かいパターン描写がスポイルされることがないかも確かめてみたいと思います。
・記録画質は16Mを選択
・ホワイトバランスオート
・ISOオート
・撮影モードは絞り優先
外観、手触りは高級感があり価格相応の意匠を感じるものです。
起動時間と動作のレスポンスに、僅かに不満を感じますが、散歩途中の撮り歩きや旅行には十分です。
早速、コントラストの高い細かなパターン描写を確かめます。瓦です。はい。ローパスフィルター入ってるのでモアレも安心です。際立ってメリハリは強調されませんが、穏やかな中にくっきりとコントラストを表現してくれています。
やはりライカらしく渋く色を出してきます。べたっとせず好みの色再現です。
少しハイキ―になってしまいました。
さてさて、APS-Cと解放値2.8の組み合わせのアウトフォーカスですが、やはり少々うるさい感じになります。それでもフルサイズ換算36mmのレンズとしては、背景説明が重要だったりしますので、これ位でもいいと思います。
みーんな白っぽいのを画面に入れました。カメラにとってはイヤでしょうね。
しっかりトーンの描き分け出来てます。これがライカレンズに求める、数字に出ない性能なのだと思っています。
高感度特性をギリギリの高感度で試します。ISO6400です。近距離の被写体ではありますが、使える範囲と思います。渋めの発色がノイズ感と相性が良いからなのでしょうか。
暗部も潰れず、良いトーンで描かれます。
上:モノトーン調に描写
下:ライトを入れると少々ハロっぽいですが、まずまず
うーん、トーンとコントラストのバランスイイですね!
曇天のもと、インフでちょぼちょぼしたものを撮って解像力を…
シャープですが、乾いた感じが無くジェントルで良いですねー。
雲に隠れ気味ですが、太陽を入れてみました。ハレっぽさ無いです。優秀!
これもまた、橋梁が曇りの空に同化しそうな、イヤな条件。でもしっかり描き分け出来てます。
やっぱりいいトーンとコントラストで、シャープネスが良好です。
船のお尻が良いトーンカーブです。諧調再現性は問題なしです。
ライカX2 スペック
有効画素数 1620万画素
形式 APS-C CMOSセンサー
ローパスレスフイルター
インターフェイス USB2.0、HDMI
レンズ焦点距離 36mm(フルサイズセンサー換算)
開放f値 2.8
シャッタースピード30~1/2000秒
撮影感度 ISO100~12500
記録メディア SD SDHC SDXCカード
背面液晶モニター 2.7インチ 23万ドット
標準モード最短撮影距離 30cm
記録フォーマットJPEG/DNG
連写性能 5コマ/秒
WHD 124×69×51.5mm
重量 316g(本体) 345g(総重量)