FUJIFILM XC16-50mmF3.5-5.6 OIS II ちょっとテスト

今回は、前回 FUJIFILM X-A2をレビューした際に用いた、FUJIFILM XC16-50mmF3.5-5.6 OIS IIについて、レンズテストリポートとして取り上げさせていただきたいと思います。

35mm換算で、24mm~76mmをカバーする標準ズームレンズです。

新しくリニューアルされてより磨きがかかっているようです。非球面レンズが3枚も採用されていたり、異常分散ガラスが使われていたりと標準ズームなのに贅沢設計ですね。ワイド側で最短撮影距離が15cmと、これから写真を始められる方には、かなり本格的なマクロ撮影も出来て楽しいことうけあいです。レンズ単体で 195g とかなり軽量ですが外観は高級感があり、初めにそろえて頂いていいレンズだと思いますです。はい。


XC16-50mmF3.5-5.6 OIS II

f4.2 1/10 ISO 3200

夜景モードですが三脚なしのきわどい手持ち撮影です。夜景というと華やかなイルミネーション撮影のイメージですが、こういう渋ーい感じの被写体で試すのが好きです。このような光量の少ない状況下でも、色の彩度がクッキリしています。フジノンレンズの系譜の色合いを感じます。やはりボディだけでなく、レンズの色再現も良いのですね。


f7.1 1/400 ISO200

背面モニターの角度を調整して、ローアングルショット。焦点距離16mmの広角を備えていると、ついローアングル撮影がしたくなりますよね。それにしても、明暗のコントラストがきついシーンで、よくガチガチになりませんね。とてもダイナミックレンジが広く感じられます。白とび黒つぶれがないですもの…

こういう諧調再現のよいレンズやボディに助けられていると、撮影が楽で写真がいっそうへたくそになっていきそうで怖いです。


f3.5 1/3000 ISO 200


ワイド側開放で無限遠解像力を試してみます。

画面四隅まで、十分に解像しています。歪曲も抑えられています。クレーンのケーブルなど空に食われることなく描写されています。全体的に眠い被写体ではありましたが、標準的なズームレンズでこれだけ色とトーンが出るのは立派です。特に船舶の白と、左右のビルの白の濃淡が上手く描き分けられていて驚きます。快晴ではない空のトーンも難なく描写されています。


f5.6 1/1200 ISO 200

望遠側での解放・無限遠のテスト。ううーん、良く解像してますねー。コントラストと諧調のバランスがとても上手く同居してます。 もともと中望遠域の解像力が良いレンズは多く存在し、画面全体に均等に高画質傾向ですが、ワイド側もおざなりにせず望遠側でもこのクォリティーを、標準ズームで確保するのは立派じゃないでしょうか。

橋梁の細かいパターンや画面右の小型作業船の描写など、実にシャープで厳しい状況下でも色再現が良いです。


f9 1/450 ISO 400

最後に最短撮影距離15cmのスペックを使ってマクロ撮影。

f9 1/350 ISO 400

目が怖い…。カメラの使い勝手が良く、フォーカスさせやすかったです。


テストを通して、AF動作が軽快スムーズで使い心地が良く感じました。

失礼な話、標準ズームレンズには過度に期待はしておりませんでしたが、どうしてどうして、とても良く作られていました。オールガラスレンズ構成を採用している点からも、富士フィルムさんの気合度が伝わってきます。


型番

XC16-50mmF3.5-5.6 OIS II

レンズ構成

10群12枚

(非球面レンズ3枚、異常分散レンズ1枚)

焦点距離

f=16-50mm

(35mm判換算:24-76mm相当)

画角

83.2°- 31.7°

最大口径比(開放絞り)

F3.5-F5.6

最小絞り

F22

絞り形式

羽根枚数

7枚(円形絞り)

ステップ段差

1/3ステップ(全17段)

撮影距離範囲

標準

0.6m - ∞(ズーム全域)

マクロ

広角:15cm ~ 10m

望遠:35cm ~ 10m

最大撮影倍率

0.2倍(ワイド端)

外形寸法:最大径×長さ(約)※先端よりマウント基準面まで

o62.6mm×65.2mm(ワイド端)/98.3mm(テレ端)

 

質量(約)

195g

※レンズキャップ・フード含まず

フィルターサイズ

o58mm

略称

F XC16-50MMF3.5-5.6OISII (ブラック)

F XC16-50MMF3.5-5.6OISII S (シルバー)


ご来店お待ちしております。