今回はちょっと趣向を変えて、「オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro」で変わった被写体をマクロ撮影してみたいと思います。
このレンズの存在は知ってはおりましたが、マイクロ4/3レンズにこんな超本格的(等倍マクロ)な高性能マクロレンズがあったことに驚きます。オリンパスさんの本気度が伝わってきます。「マクロ撮影も出来ますよー」、じゃなくて「本気マクロをやるために作った!」という感じで、このスリムな鏡胴から発せられるオーラは、何か専門家向け(なんとなく医療機器の延長のような…)の気迫のようです。
でも、撮影はちょっと遊んじゃってます。
今回は、日本橋三越本店 本館7階はじまりのカフェ GATE A内にて7月22~28に開催された、「ドールハウスとプリザーブドフラワーの世界」展にお邪魔してミニチュアドールハウスの世界を、このレンズを通して覗かせて頂きました。
作家の 佐藤 千寿子 先生のお作品の世界に入らせて頂きました。
このリアルすぎる外観。リアルといっても現在ではなく昭和当時の雰囲気再現のです。
撮影距離は1.8m程です。
「ちょいと店の様子を拝見」ってな感じです。
このレンズの本来の性能を発揮させるには、絞り開放での撮影が適しているのでしょうが、美しい前後ボケとメイン被写体の鮮鋭な描写表現にはあえて挑まず、逆に絞り込んでミニチュアワールドを再現してみようと考えました。
絞り込んで、ミニチュア世界にリアリティを持たせるわけです。
ですが、作品がにリアルに作りこまれていなくては、それも叶いません。
改めて先生の作品の超絶的出来栄えに感動します。
昭和初めごろの下町にあった定食屋か飲み屋に、タイムスリップしたようです。とてもホッとする世界です。
わたくし、年でしょうか…?
まるで昔に、山間や山里にあった蕎麦屋かと思わせる店構え。
店に近づいて中の様子を覗き込みまして…
暖簾をくぐって、「ちょっと御免なさいよ」と料理を拝見。「旨そうな天ざるじゃないか。もりでも一枚手繰っていくかな。」てな感じになります。
子供の頃の、夏の懐かしい記憶が蘇ってくる、そんな光景です。
こちらは西洋のドールハウスです。管板の錆びた感じの演出が、時間の経過を感じさせます。足踏みミシンがディスプレイ台になっているところなんか、本当にリアルです。実際にこんな意匠の雑貨店が、中目黒や代官山、吉祥寺にありそうです。
椅子の足の年代感なんか、すごいですね。
いかがだったでしょうか。本格的すぎるマクロレンズですが、ボケの演出に神経を使って肩肘張って真剣になるのもいいですが、こんな遊びの世界に気楽に使っても楽しいものです。
色再現は見た目に近いナチュラルなバランスで、マクロ撮影には非常に便利なフォーカスリミッターが付いていて合焦が速いし、コンパクトで気軽に撮影出来るし、と大変実用的なレンズでした。
巷で女性に大人気なのも頷けます。
興味をお持ち頂けましたら、このレンズの使用感など是非レモン社三越日本橋店の鈴木まで、お気軽にお問い合わせ下さいませ。
主な仕様
焦点距離 | 60mm(35mm判換算120mm相当) |
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最大口径比/最小口径比 | F2.8/F22 |
レンズ構成 | 10群13枚(EDレンズ、HRレンズ2枚、E-HRレンズ) |
防滴処理 | 防塵防滴機構 |
画角 | 20° |
AF方式 | ハイスピードイメージャAF(MSC) |
最短撮影距離 | 0.19m |
最大撮影倍率 | 1.0倍(35mm判換算 2.0倍相当) |
最近接撮影範囲 | 17 x 13mm |
絞り羽枚数 | 7枚(円形絞り) |
フィルターサイズ | O46mm |
マウント規格 | マイクロフォーサーズシステム規格 |
大きさ 最大径×長さ | O56 x 82mm |
質量 | 185g |
主な同梱品 | レンズキャップ LC-46、レンズリアキャップ LR-2、取扱説明書、保証書 |