商品レビュー:LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.

今回はパナソニックのマイクロフォーサーズ用高倍率ズーム「LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.」を使ってみました。35判換算で24-240mm相当、ほとんど大抵の用途に対応できそうな画角を持ち、レンズ交換さえ面倒くさい旅行等にうってつけのレンズです。何より、この画角域をカバーしながらも重量たったの265gと云うのが大きな魅力です。

●まずは実写♪
結構、広角側絞り開放では落ち込みがありました。

F3.5(開放) 14mm広角端

空の蒼は勿論の事、手前の地面も結構落ちています。
何分軽量小型なレンズなので完璧を期待してはいけません。ごく最近の高倍率ズームには広角端・絞り開放から光量落ちを気にせず使えるレンズもありますが、LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.は「開放は落ちる」のを意識して使いたいところです。
上の写真と同じアングルでF8に絞ると・・・

F8で撮影。

手前の地面は殆ど気にならなくなりました。

望遠側はどんな具合でしょうか・・・

F5.6 140mm(望遠端絞り開放)

四隅はやはり結構落ちます。も少し絞って比較したかったのですが、この日は強風が吹き荒れてまして。横浜ではバス停がなぎ倒される始末ですので・・・絞った状態で撮影したカットは全てブレてしまいました。もう、手ぶれではなく体が揺さぶられてましたのでご勘弁を。

画面中央付近は望遠端でも開放から実用充分な解像でしたが、ちょっと色収差が出ている気もします。
色収差は実はちょくちょく気になるケースがありまして、あまり撮影枚数の進まなかった今回でもしばしば「おややや?」と感じる事が。

F7.1 1/1600Sec. 14mm

本当は、逆光耐性チェック用に撮影したのですが、水面のきらめきがあまりにも色カブリしてしまいそちらに気を取られてしまいました。
この写真ではちょっぴりゴーストが出ているのですが(画面中央の渡り廊下の辺り)とても小さく、そちらの問題はあまり気になりませんでした。

下の写真は、逆光と画面隅のチェック用でしたがこちらも枝振りが色カブリです。

F5 14mm

雲越しの太陽を画面に入れているので、いくらか光芒が出ていますが全体としてのコントラストは維持できています。逆光には結構強いのではないかな、と感じました。

続けて望遠端もチェック。

F5.6(望遠端絞り開放)

やはり光量落ちが目立ちますが・・・画面中央部80%位の範囲は開放から使えそう。四隅はちょっぴり甘いですね。
一段絞ってF8では。

F8(望遠端開放から一段絞り)

大分改善しまして、四隅の角っこがちょいと甘いかな、程度にスッキリしました。
逆に云うと、いくら絞ってもちょっぴり隅の甘さは残ります。メイン被写体を極端に画面端に置かない限り、実用上の問題にはならないとも思います。

F8 140mm(望遠端)

中央部の画質は中間域でも良好です。

F6.3 97mm


ボケ、口径食の様子見をば。

F5.2 61mm(絞り開放)

比較的良好な円形に仕上がってくれました。

近接&ボケを見ますと。

F5.6 140mm(望遠端絞り開放) ほぼ最短撮影距離

F5.3 65mm 最短からやや引いたスタンス

ガサツキも感じられない、ごく自然なボケ具合でした。最短撮影距離は望遠側で0.5m、普段使いにはあまり不満を感じることはなさそうです。

強風の為に歩いて直進するのもままならない日でしたのであまりカット数が伸びませんでしたが、こんな日に屋外で「さて、レンズ交換しなきゃね・・・」なんて事になったらさぁ大変です。10倍ズームながら小型軽量、普段使いでこのレンズにストレスを感じる事はまず無いでしょう。
便利すぎて、フットワークが悪くなりそうなのはちょっと怖いですけれど、オススメできるレンズでした。
レモン社 松浦

パナソニック LUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.
レンズ構成:12群14枚(非球面×3・ED×2)
絞り構成:7枚羽根円形虹彩絞り
最短撮影距離:0.3m(焦点距離14~21mm)/0.5m(22~140mm)*センサー面からの距離
寸法:φ67×75mm
フィルター径:φ58mm
重量:265g

お問合せはレモン社
又は、ナニワオンラインまで