今回ご紹介するのは、ロシアカメラ第2弾となる「KIEV4AM」でございます。
キエフ(写真左)とコンタックス(戦後型のIIaなので結構違う)(写真右)
コンタックスIIと良く似ておりますが…それもそのはず、始まりは模倣ではなく
戦後ロシアに連行されたコンタックスの技術者によって、銘板だけ変えて生産された「本物」であります。
その後ドイツへ技術者が帰っても生産は続き、ロシア独自の進化を遂げました。
キエフ4AMは長く続いた生産の歴史の中での最終型なので、
オリジナルと比べ独自性が特に濃くなっております。
裏蓋はやはりガポッと外れるドイツ式・・ですが!
注目すべきはその特殊なシャッター幕!
縦走り鎧戸とよばれる金属製シャッターで、速度は1/1000まで出ます。
さながら日本の「すだれ」のよう。
レンズは「ヘリオス103 53mm f1.8」
キエフ4A/4AMにのみしか付いていない、ちょっとレアなレンズです(それ以前のモデルはジュピター)
さて・・・その実力やいかに!?
京都・四条河原町の桜をパシャリ。フィルムはフジカラー100を使用。
シャープで解像度が高く、桜の赤みがよくでております。
ヘリオス103の写りは想像以上にくっきりシャープでコントラストが高く、ボケも穏やか。
ジュピターがカールツァイス・ゾナーをベースにしたのに対し、
ヘリオスはカールツァイス・ビオターに倣った造りとされていますが、また違った魅力がありますね。
現在道路工事真っ最中の河原町界隈。
人工物の質感も良く拾ってくれます。
撮り終わったらフィルム巻き戻し・・・ですが!
恥ずかしながら、最初巻き戻し解除がどこかわからず悪戦苦闘してしまいました。
(これにかかわらずロシアカメラの巻き戻しは変わった機構が多いです)
このキエフ4A/キエフAMは「裏蓋の片方のロックレバーを赤いガイドまで回す」でございます。
メカ好きの心をくすぐる、クセのある機構満載のキエフ4AM。
気になる方は、カメラのナニワ京都店までどうぞ!