こんにちは!カメラのナニワ京都店です。
今回ご紹介するカメラはニコン D810でございます。
2014年7月17日発売、マイナーチェンジ前のD800/D800Eと比べると
3635万画素という高画素は引き継ぎつつ画像処理エンジンは新型EXPEED 4に刷新。
これによって常用ISO感度が向上し、ノイズにも一段と強くなりました。
その他にも機能的に細かいブラッシュアップが施され、決定版と言える出来となっております。
D800シリーズが出た当時、その高い画素数を活かせるレンズは少ないと言われていました。
それにふさわしいと言えるレンズこそが今回合わせてご紹介する
かつての銘玉レンズ「ノクトニッコール」の再来 AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gでございます。
ノクトニッコールについて
夜間撮影、特に天体や夜景ではなるべく明るさを取る為に
大口径での絞り開放で行いたいところですが、絞り開放付近で起こる
サジタルフレア(鳥が羽根を広げたような形のフレア)が問題でした。
それを抑制し、点光源を点として撮ることを目指して開発されたレンズが
1977年発売のAI Noct Nikkor 58mm F1.2、であります。
(参考:ニコン公式サイト ニッコール千百一夜物語より)
解像力x描写力
この組み合わせ、既に外観からも只者では無い存在感が漂ってます。
仏閣への入口、仁王門。
狛犬から枝葉の先、格子まで解像感たっぷりに
ビシッとしたシャープネスで再現されています。
かの「清水の舞台」、本堂へとやってまいりました。
清水寺での三脚の使用は禁止に指定されているので、手持ちでの撮影に臨みます。
ちょっとのぶれが命とりの高画素機での使用、気が引き締まります。
使ってみてすぐに実感するのは、スカッとしたヌケの良さ。
それはファインダーを覗いている時でも一目瞭然で、まるで目視しているかようなクリアさでした。
高いコントラスト・色乗りには、うむ、これぞニコン!とうならせてくれます。
お昼~2時前後の太陽が高い位置にある時間帯でしたが、
フレアも出ず、逆光にめっぽう強いです。
近接撮影での最短撮影距離は58cm。
前ボケ・後ろボケの比較です。
じんわりとしたボケ具合、絶品です。
いやはや、日中撮影でも十分、いやそれ以上の実力を見せてくれましたが…
更なる実証を行いたいと思います
陽が落ちてからが"ノクト"ニッコールの本領発揮でございます。
場所を四条河原町~三条周辺での撮影。
D810の高感度耐性に大口径F1.4の開放値が合わさり見事な表現力でございます。
京都市役所前。
クリスマスイルミネーションが煌めき、
格好の被写体でございます。
クリスマスツリーの上部。
浮きだたせるために露出補正は-1としました。
うーむ、実によく写ります。電球一つ一つは点で、
係留用ワイヤーもきちんと一本の線で鋭く写しとられています。
ボケの広がりが分かりやすいよう、イルミネーションに寄り
ピントは中央付近の電球1個に絞って合わせてみました。
焦点の合った球を拡大してみると・・・形がクッキリ保たれています!
素晴らしき、「サジタルフレア」への抑制効果を実感します。
これはノイズが少なく、大胆な拡大にも耐えうるD810の性能が存分に発揮されてのことでしょう。
D810、その登場から一年たった今、
各社から追従するように高画素機が続々送り出されている今こそ、その存在が問われる時ですが
やはり「ニコン」の意地というべきか、描写力以外でも操作性・フィーリングまでしっかり作られていて、
その看板に恥じぬたいへんよくできたカメラであると感じました。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gについても、
58mmという趣味性の高い焦点距離や、20万近い価格だけを一見すると
標準レンズにそこまでは…とたじろぐかもしれません。
しかし使ってみると実感します。ニコンのこだわりと、過去への敬意にあふれて作られた、
開発者魂を感じるレンズといいましょうか。
これだけ撮れるカメラとレンズ、
都会の夜景だけでなく、美しい星空もおのずと撮りたくなりますね。
ニコンD810 &AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
お求めの際はぜひ、カメラのナニワ京都店へ。