富士フイルムX-T1 レビュー


カメラのナニワ京都店です。
新年一発目にご紹介いたしますカメラはフジフィルム「X-T1」でございます。

往年のフジカのような、はたまたヤシコン時代のコンタックス一眼にも似た、直線的な造形に最新の機能が満載されております。フィルム時代に多く見られた直感的な各設定ダイヤルも魅力満載でございます。


レンズはXF18-55/2.8-4 R LM OIS
キットレンズとしては珍しい開放2.8スタート。

クラシカルな金属製一眼レフらしい佇まいに、フイルムメーカーならではの技術を詰め込んだフジの自信作。その実力やいかに。


京都祇園、八坂神社の狛犬を一枚。
今回フィルムシミュレーションは全てSTD(PROVIA)にて撮影。

EVFごしの像との差異が少なく、撮影後も納得できる感じ。
記憶色の再現がとてもうまいですね。


逆光でのフレア。
絞り羽7枚、円形のゴーストがでております。


八坂、申年絵馬。
クッキリした写りはデジタルならではの利点ですが、色合いが独特の緑色の出方で、フィルムシミュレーションを名乗るだけのことはありますね。


夕暮れ、鉄橋を渡る阪急電車・快速急行。

微妙なグラデーションや反射を拾うのが本当にうまく感激します。カタログではナイトシーンを18-55で撮った大変きれいな作例が掲載されておりましたが、本当にそこまで撮れるのか?といった懐疑の念がありました。実際に使ってみると、いやはや申し訳なくなるほどの実力です。


木の上の三日月。
視野率の高いEVFは夜でも視認性良好、覗きながらの構図が取りやすいので助かりました。今回の撮影で最も驚いたのは、この写真の月を拡大した時でした。


お分かりいただけますでしょうか。
拡大してみますと、月の形がクッキリ拾えているだけでなく、
そのうっすら残った陰影・光明まで再現されているのです、
この階調表現力には本当に驚きました。
X-TRANS CMOSのノイズの少なさも相まって…フジの表現力ここにあり、ですね。


新年早々新機種発表で賑わってきたXシリーズ。

レンズでは、望遠レンズのカバー距離がラインナップ最長でも230mmまでしかないという事がネックでしたが、2016年1月15日にはフジノンレンズ XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WRが発表され、X-T1もさらなる高みへと上がりそうです。