トプコールS 5cm/2 Lマウント レビュー


こんにちは、カメラのナニワ京都店です。

今回ご紹介するレンズは、東京光学 トプコールL 5cm/2でございます。

レオタックスの標準レンズとして登場。
真鍮製の鏡筒はずっしりと重みがあり、造りの良さを感じます。

前期、中期、後期のバリエーションがあり
この個体は初期型に分類されますが、極初期と比べると
コーティングが変更され、鏡筒も若干伸びるなどマイナーチェンジがなされています。

さて、その実力やいかに。




河原町周辺

ボディはOM-D E-M5にL39マウントアダプターを介して使用。
第一印象はとにかく「良く映る」この一言に尽きます。
石畳、水、羽毛の艶、くちばしなどの質感の違いや立体感が良く表現されています。


琵琶湖疏水
描写、シャープネスもさることながら、特筆すべきはヌケの良さ。
スカッとしたヌケ、空気感はライカ・ズミクロンの様に
設計に「空気レンズ」が含まれているからでしょうか。

ずっしりとした重みや優雅な操作感など、
使い心地は以前レビューしたズマリットにちょっと似ているかも。


京都三条大橋周辺
「トプコールの50ミリは、F2が良く映る」と言われているのは
前々から耳にしていましたが、使ってみるとその言葉に偽りなく
現代のレンズに匹敵する実力はかつて、東京光学が旧日本陸軍御用達であったことへのプライドすら感じます。



先斗町
解像度だけのレンズではなく光芒の伸び方、フレアなど
オールドレンズの持つ「味」もしっかり持ち合わせています。
白黒フィルム全盛の時代のレンズにありがちな
カラーを想定していないための色転びもなく、
濃厚な色乗りで、ボケ味もまろやか。
東京光学のレンズ群が未だ持って人気が高いことにもうなづけますね。


「陸のトーコーここにあり」
時代を超えた描写力、東京光学(TOPCON) トプコールL 5cm/2
余談「陸ってことは海もあるの」かって・・・海は日本光学こと「ニコン」ですよ!!(当時は「海のニッコー」って呼ばれておりました。「ニコン」は戦後カメラの生産を始めてからです、はい)