こんにちは、カメラのナニワ京都店です。
今回ご紹介いたしますカメラはニコンD500でございます。
ニコンユーザに衝撃を与えたD300(2007年発売)とD300S(2009年発売)そのスペックは当時としてはたいへんハイスペックで、2016年現在からみても通用するようなものでした。
その後、長らく後継機の発表はなくいつかいつかと待ち望まれていたなか発表され、2016年4月28日ついに発売となりました。
スペックを簡単にご説明いたしますと、
2088万画素 DXフォーマット
①D5と同等クラスの153点AFポイント、99点クロスセンサー
②秒間10コマ連写
③ISO51200、拡張1640000まで可能
④チルト液晶&タッチパネル
⑤4K UHD動画撮影可能
このスペックだけでも既にニコンの本気が伝わってきますが、果たしてその実力はいかに。
特急はるか(281系)/JR京都駅
動体撮影のためにJR京都駅へやってまいりました。
レンズはキットレンズ「AF-SDX 16-80/2.8-4E VR」
まずは特急はるかを一枚。
2088万画素という画素数は現在の目で見れば一般的なもののDXフォーマットいうことを考えればちょうど良いバランスと言う判断でしょう。
解像感が高く、レンズ自体のヌケの良さが生かせているのを感じます。
特急はるか(281系)/JR京都駅
チルト液晶搭載なのでローアングルからの迫力のある写真も撮りやすく、液晶から伸びる可動軸はしっかりとした金属製なので安心感があります。
"225系電車"JR京都駅 焦点距離 80mm シャッター 1/125 絞り f9 ISO 100 露出補正なし
使っている時のAFの速度、快適さに思わずおおっ、と声が出てしまいましたが、特筆すべきはAF初速の速さ。クルマで言えばス―パーカーはギア1段目から結構な速度が出ますが、まさにそんな感覚でシャッター半押しないしAFボタンを押した瞬間、すでにアクセル全開、捕捉済みといった感覚。
とっさにホームに入ってきた225系もうまく捕らえる事が出来ました。
223系/JR京都駅 焦点距離80mm シャッター1/250 絞りF6.3 ISO100? 露出補正なし
手持ちでの連写テスト。
バシャバシャ、と近年のニコン上位機種らしいシャッター音です。
狙いばっちり、きめ細やかなAFポイントの恩恵を感じつつ、動体追尾性も良好そのもの。
良い機種の条件であろう「付けたレンズの性能が一段上がる」感が味わえるボディなので、このシチュエーションならばAF-S300/4E PF ED VRやAF-S 200-500/5.6VRなど他のレンズも付けてみたくなりました。
流石に前方に遮蔽物があると一瞬そちらに合いますが、過ぎるとすみやかに被写体に復帰してくれます。
しかも、RAW撮りで10連写を200コマまで撮影可能という驚きの処理能力。
ただし、そういった場合はより転送速度の高いXQDカードの方を強くお勧めします。
四条大橋 焦点距離16mm シャッター1/125 絞りf8 ISO20000 露出補正-0.7EV
高感度テストのため、夜の京都にまいりました。夜に絞って速めのシャッターを切る感覚というのは、それまでの感覚からすればなかなか新鮮で最初はいささか不安になるのですが、確認してみると実に良く写し取っています。
実用で言えば、やはり感度12800くらいまでくらいという印象ですが、この写真のISO20000あたりでもまだ粘ってくれています。
祇園四条周辺 焦点距離80mm シャッター1/80 絞りf8 ISO51200 露出補正なし
流石にISO 51200までいくとノイズ感が出てくるのですが、不自然なカラーノイズなどはよく取り除かれています。
センサーが大きくノイズ耐性に余裕のあるFXフォーマットならまだしも、それよりも小さく、ノイズの目立ちやすいDXフォーマットでこれはかなり頑張っています。
いざというとき、必ず役立つことでしょう。
さて、D500を使ってみて感じたのは、D300系を使っていたユーザの期待に応えようとするだけでなく、今まで培った最新鋭技術と惜しみなく投入して、APS-Cサイズというフォーマットで出来る限りのことを追求した、ということです。
写りだけでなく、使い心地も素晴らしいですね。
外観は重量がありそうでしたが、想像していたより軽く取り回しが利き手にしたときの持ち具合も吸い付くようによくなじみます。
7年近い年月の間にライバル関係にあるキヤノンからEOS7D MarkIIという刺激を受け、結果D500は順当なスペックアップではなく全く新しい「モンスタースペック」なマシンとなりました。
D500、是非一度触って頂きたいカメラでございます。
店頭展示もございますのでご入用の際は、カメラのナニワ京都店までどうぞ。