こんにちは、カメラのナニワ京都店です。
今、フィルムカメラがインスタグラムなどSNSの影響で人気が沸騰中。
かくいう私もフィルムカメラを使っていた学生時代、
中古カメラ店を覗いてはあれこれ悩んだりした思い出があります。
初心者の方でも使いやすく、入手しやすいカメラの中から、今こそおすすめの国産フィルム一眼レフを5選を、ご紹介したいと思います。
①ニコン FM2/NewFM2
入手難度★★☆☆☆
マウント:ニコンF
レンズ:Ai/Ai-sニッコール
まずは王道中の王道のこれを紹介せずにはいられませぬ。
「学生ニコン」とも言われ写真学校でも採用されていた
基本中の基本を教えてくれるのがこの機種。
わたくしもNewFM2/Tを愛用してもうん十年、
オーバーホール以外メンテナンス知らずの頑丈さはピカいち
小型軽量で扱いやすく、電池が無くてもシャッターが切れるので
フィルムカメラならではの良さを知ることが出来ます。
これだけ小型ながらシャッター速度1/4000まで搭載しているので
普段使いだけでなく、様々なシチュエーションに対応可能です。
1981~2001年の約20年間生産されていたので、
状態の良い個体も見つかりやすいのもポイント。
レンズに関しても種類が豊富です。
写りは力強く、色乗り濃厚、現代でも衰えません。
ただし「オートニッコール、ニューニッコール」は
Ai改造レンズでないと使用できないので注意です。
②キヤノン AE-1/AE-1Program
入手難度:★★☆☆☆
マウント:キヤノンFD
レンズ:FD/NewFD
初フィルムカメラでキヤノンを選ぶなら、これ。
初代AE-1は1976年発売。
その後1981年AE-1Programとなり1989年まで生産されました。
操作感が良く、軽量。
AE-1とAE-1Pの違いは、後者がP(プログラム)モード
いわゆる全自動おまかせモードを搭載している点です。
難しい操作はちょっと・・・という方にはAE-1Pでしょう。
FDレンズはたいへん高性能で一時代を築いたレンズですが
大量生産されたことに加え後継のEOSシリーズとは
マウントが違うため、使用出来ない為に安価です。
ただし結構曇りやすいので、なるべく状態の良いものを探しましょう。
電池が少々入手が難しく(4LR44/4SR44)なって来ておりますので
その点も今後の使用での注意ポイントです
③旭光学 ペンタックスSP
入手難度:★☆☆☆☆
マウント:M42
レンズ:M42
1965年発売。
それまでプロが扱うものという認識であった
一眼レフカメラを一般に普及させた立役者。
とにかく売れに売れ、大量に生産されたので
見つけやすく安価で手に入るのがポイント。
純正のタクマーレンズの写りは実直なことで定評があります。
ただ、このシリーズは経年劣化で油が切れるとミラーが上がりっぱなしになり、
使えなくなる、ファインダのプリズム劣化で撮影像が見づらくなるという
特有の症状を抱えてますので、店頭で状態を確認してからの購入をオススメします。
またこのカメラから露出計を抜いた硬派なモデル
「ペンタックスSL」もおすすめです(こちらはちょっとレアもの)
④旭光学 ペンタックスME/MEsuper
入手難度★★☆☆☆
マウント:ペンタックスK
レンズ:ペンタックスK
1976年発売。
小型軽量、ペンタックスMシリーズの筆頭です。
軍艦部は金属、ボディはプラスチックのハイブリッド。
小型ながら凝縮感があり、しっかりとした操作性があります。
必要な機能が揃っているので、お散歩カメラにピッタリ。
MEsuperは軽量化に加え、シャッター周りが強化され
シャッター速度1/2000で切れるようになるなど高性能ですが
ボディは全てプラスチック製に変更されているので質感はMEの方が勝ります。
Kマウントには純正以外でもリコーのレンズなどもありますし
マウント変換リングを使えば旧来のM42マウントも使用可能と
レンズ選びの幅がとにかく広いです。
⑤オリンパスOM-1/OM-1N
入手難度★★★☆☆
マウント:オリンパスOM
レンズ:オリンパスOM
1973年発売。
デジタルカメラ、OM-Dのご先祖さま。
名設計者 米谷美久氏の生み出した傑作。
とにかく小さく軽く、それまでの大きくて重いという概念を変え
後発の各社一眼レフに多大な影響を与えました。
シャッター音も静かで小気味良い感じです。
OMシリーズは何種類かありますが、電子制御機が多いのですが、
OM-1は機械式制御で壊れるところが少ないためおすすめです。
ん??M-1とOM-3・・・またの機会に
しかし、このOM-1も先のペンタックスSPと同じく
ファインダのプリズム劣化で撮影像が見づらくなるという特有の症状を抱えています。
今使ってもむしろ新鮮で、OMレンズのもつ
えぐみのないあっさりとした描写に虜になるでしょう。
今使ってみたい一眼レフ、気になる物はありましたでしょうか。
今回は扱いやすく、苦にならないものを中心に選んでみました。
この時代の国産一眼レフのほとんどには、
ボディの目立つところに誇らしげに「MADE IN JAPAN」の刻印があり
日本人がカメラにかけた情熱が伝わって来ます。
今おすすめした以外にも、ご紹介しきれなかった機種が
まだまだ沢山ありますのでぜひ次回にご期待ください!