いよいよ夏も本番!各地で花火大会が催される季節がやってきましたね。
ご家族でお出掛けになる方、趣味の撮影に没頭される方等々…さまざまな楽しみ方があると思います。
「今年こそキレイに撮影してみたい!」と並々ならぬ決意で臨まれる方へ、本日はズバリ「花火をキレイに撮影する方法」を僭越ながら5点ばかりご紹介させていただきます。
みなさまの作品づくりの一助になれば幸いです。どうぞ参考になさってください。
POINT① 撮影する道具をそろえる!こだわりたいのは「三脚」
昨今のデジカメやスマホには花火を撮影するためのモードなどが搭載されており、夜空に向けて打ち上った花火が開いた瞬間を美しく撮影できるようになりました。
しかし、みなさまがよく目にされる光跡を美しく描いた写真を撮影するにはシャッターを開放状態にできるカメラが必要です。
特に使いやすいのはファインダーを搭載して、多彩な交換レンズを使用できる一眼カメラです。
炎の光跡をにじみやゆがみを少なく写し取ってくれるレンズと、街灯やちょうちんの明かり、車のヘッドライト等に邪魔されずに上空を確認できるファインダーは作品づくりに欠かせないと言えるでしょう。
なおカメラのバッテリーは複数用意するようにしましょう。
そして最もこだわりたいアイテムは「三脚」です。
光跡を美しく撮影するために必ず必要な道具ですが使用に際しては周辺へ十分に配慮しつつ、カメラをしっかり固定できる1本を選びましょう。
カメラとレンズを足した重量より少々重い程度の三脚、例えば
「カメラとレンズの合計が1kgなら1.3~1.5kg」
のものを選ぶとよいでしょう。
材質との関係もありますので、詳しくはお気軽に店頭でご相談ください。
なお手元でシャッターを切るレリーズ(メーカーによって呼称が変わります)も合わせて用意しましょう。
【さらにワンポイントアドバイス:バッグはアルミケースが便利!】
カメラバッグは小型のアルミケースが便利です。
打ち上げを待つ間の降雨対策や椅子代わりにもなります。ただし持ち運び時には周辺への十分な注意が必要です。
ただし、肩に掛けていたり、手に持っているとき、アルミケースは小さなお子様の顔の高さと同じになります。気をつけましょう。
POINT② 撮影以外の道具をそろえる!お忘れ物はありませんか?
撮影以外にあると便利なモノを列挙してみます。ご自身の撮影スタイルや撮影地に合わせてそろえましょう。
- ペンライト雨具
- 飲料(熱中症対策に)
- 日よけ用グッズ(帽子・日傘・サングラス等)
- 虫よけ用品(スプレー等)
- タオル
等々。
この他、撮影を始める前から周辺が混雑して、空腹時の買い出しが容易ではない場合も考えられます。
身動きがとれなくなることを想定して軽食など携帯するとよいでしょう。
【さらにワンポイントアドバイス:交通状況は必ずチェック!】
忘れがちなのは帰りの交通機関をチェックすること。
特に遠方へ出かけられたときは終電の時間は必ず覚えておくようにしましょう。
また撮影地の土地勘や距離感に疎い場合は時間に余裕をもって行動するようにしましょう。
所用時間を計算していても道が混雑して予定どおり進めない場合を想定しておくとベストです。
POINT③ いよいよ到着!三脚の設置から撮影直前までの準備です。
あらかじめ設定しておいた撮影ポイントに到着したら、まず打ち上げ地点を確認して花火がしっかり撮影できるかを再度確認してください。
電柱や木立、当日だけ設置された救護施設や屋台が目の前に…などなど現地に行って初めてわかることも多くあります。
その時は撮影ポイントを変更するなど早めに対応しましょう。
撮影ポイントが決まれば三脚を立てます。
周辺環境には十分に注意してください。三脚の高さは混雑する群衆の中であれば低めに、誰もいない山中からの撮影ならしっかりと脚を伸ばしてカメラを固定します。カメラにはレリーズの装着もお忘れなく!
花火撮影時の撮影モードは?
- Mモード
- シャッタースピードは「B(バルブ)」、
- 絞りはf8またはf11程度、
- ピントはMF(マニュアルフォーカス)で無限大にセット、
という基本はおさえておいてください。
【さらにワンポイントアドバイス:雨対策も万全に!】
打ち上げを待つ間に夕立など雨に降られる場合もあります。
その場合はカメラを一旦バッグに収納してしのぎましょう。濡れた三脚はタオル等で拭いた後、乾燥させてから収納するようにしましょう。
なお、撮影に出かける前に降雨の可能性が高い場合は足元の防水対策も考えましょう。
現地でサンダルに履き替えてしまうのもよいかもしれませんね!
POINT④ いざ撮影!序盤は基本をおさえつつ、合言葉は「いきなりクライマックス」
いよいよ打ち上げが始ります。
約1~2時間の花火大会で打ち上げが始まると「さあぼちぼちいこうか」と撮影を始める方が多いのではないでしょうか。
ところが花火撮影の大敵は硝煙、つまり上空に滞留する煙です。
適度な風が無い、または風向が撮影者であるあなたに向かってくる場合、撮影画面は煙で覆われてしまい、クリアな画像が得られなくなってしまいます。
風向は天気と同じで運次第。硝煙の少ない序盤は撮影する条件としては花火大会中の「クライマックス」といえるでしょう。
クリアな画像をぜひ序盤戦でゲットしましょう!
【さらにワンポイントアドバイス:ノイズリダクションはオフで!】
デジタル一眼の撮影においてはバルブシャッターで露光した時間と同程度のノイズリダクションがかかる場合があります。
ご自宅でノイズ処理を行う方がカメラのノイズリダクション機能をOFFにしてシャッターチャンスを逃さず撮影に励みましょう。
ノイズ除去をカメラに任せる方はノイズリダクションの時間を計算しながら撮影をすすめましょう。
POINT⑤ 撮影テクニック、構図づくりのヒントあれこれ
花火の撮影はどのように写るか予測が難しいため、普段の撮影とは少々趣が異なります。
形式的な夜景との組み合わせをきちんと押さえつつズームやピントの露光間動作やレンズワーク、そして偶然性も生かしながら肉眼で見る事ができない”静止画ならでは”の画をつくりましょう!!
【さらにワンポイントアドバイス:収納や灯りの確保】
レンズ交換時は手元が暗い上にリアルタイムで打ち上る花火についあわててしまうことが多いと思います。
カメラバッグは三脚の直下に置いてペンライトを手元またはポケット等の定位置において落ち着いて交換しましょう。
レンズの収納位置をあらかじめ決めておけばスムーズに出し入れができます。
余談ですが撮影中は後方や横に注意を向けることが困難なのでカメラバッグや貴重品は必ず視界に入る位置に置きましょう。
さいごに…
真夏の夜に混雑した撮影地で集中するのはなかなか大変ですが、体調に気を付けつつぜひチャレンジしてみましょう。
あなただけしか見ることができなかった1枚をぜひつくってください!
☆花火撮影に必要なカメラ・レンズ・三脚ご購入のご相談は「カメラのナニワ京都店」へ!
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