Leica カメラのナニワ 京都店

ライカ ズマレックスL85/1.5 商品レビュー

こんにちは、カメラのナニワ京都店です。
今回ご紹介いたしますレンズはライカ ズマレックスL85/1.5でございます。

「ズーマー」の発展系として開発され、1943年に製造開始。
総数4300本と生産数が少なく希少で、そのなかでも、
初期型の120本ほどは黒く塗られており、かなり珍しいとされています。
外観上の違いだけでなく性能上では、最短距離が違っており
初期ブラックペイントは1.5mですがクロームは1mと短縮されています。

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特徴的な大型アルミフードはズマレックス専用のもの。
着脱方式はねじ込みではなく、独自バヨネット方式。

当時としては驚異的な明るさを誇ったであろうF1.5。
鏡筒の作りの良さ、重量感など同世代の高速型を目指して作られた
ズマリット50mm/1.5」との共通点も多く見られます。

さて、その実力やいかに。

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今回は紅葉の見ごろを迎えてきた
豊臣秀吉の正室ねね君ゆかりの地、京都・高台寺での撮影です。

ボディはOM-D E-M5を使用。
本来は中望遠ですが、マイクロフォーサーズで使うと焦点距離170mm相当の長望遠となり、
開放では玉ボケのオンパレード、見事なクセ玉っぷりを発揮。

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開放で紅葉を撮影してみると…反射をもろ受けたからか、
にじんだハレーションのような光が輝いています。

ソフトフィルターを掛けたような描写はなかなか面白いですが、
撮影中赤色に対してのみ起きていたので、これはレンズの劣化ではなく
デジタルのセンサーがフィルムに比べて赤色を感じる力が強いため起きると思われます。

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左F1.5 右F5.6 ?での比較
開放付近では若干軟調気味ですが
絞るとコントラストが引き締まりシャープな描写力を発揮。

背景のボケ味はなだらかで、オールドレンズならではの味を感じられます。

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背景のボケ具合と比べて被写体の描写はしっかりとしていて、
1950年代のレンズとしては相当優秀だと感じます。

ふんわりとした中でくっきりと被写体が際立つので、特にポートレートでは威力を発揮します。
かつて、ライカの宣伝マンの写真家が言っていた「感情をもる作品」が撮れそうですね。

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少し絞って、露出補正をややアンダーにふってやると、
ハレーションも落ち着いてしっとりとした質感になりました。
暴れ馬を乗りこなすような感覚です。

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1943年当時は屋内、たとえばコンサートホールなどの
限られた照明のみの環境で重宝されたとのこと。
時代としては珍しく鏡筒自体に三脚穴がついていますし、
ISO50が限度の時代でしたからその恩恵たるや想像にたやすいと思います。

手持ち撮影となると、レンズだけでずっしりとした重みが来ますので
現代で使うなら、軽いミラーレスとの相性は良いです。

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「京都・高台寺 霊山観音、紅葉のマフラー」
色のりに関しては、しっかりとしたコントラストをもちつつも
絶妙な空気感の出てくる、ライカらしさを持った色だと感じます。

各部ディテールがきっちり失われず残りますから
自然物・建築物の描き分けも出来るたいへん優秀なレンズですね。

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その希少価値ゆえに値段は高額ですが、
値段に負けない素晴らしい写り、風格を兼ね備えたズマレックス。
お求めの際はぜひ、カメラのナニワ 京都店へどうぞ。

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