今回は、フジフィルムのXマウントレンズ XF90mm F2 R LM WR をご紹介させて頂きます。
簡単にスペックを紹介させていただきますと……。
①レンズ構成8群11枚でEDレンズ(異常分散レンズ)が3枚含まれている為、収差が良好に補正され、色にじみが少なくシャープでコントラストの高い描写性能です。
②レンズ自体に絞りリングが付いているので、直感的な操作ができます。数値表記は一段ずつですが、1/3ステップ(全19段)で変更が出来ます。
③絞りの羽根枚数7枚の円形絞り
④最短撮影距離60㎝で近接から無限遠まで幅広いシューティングレンジ
⑤重量540g、長さ105mmとコンパクトサイズ
⑥クアッド・リニアモーター搭載で高速で正確なオートフォーカス
⑦防塵・防滴・-10℃の耐低温構造で優れた機動性
等があげられます。
今回、X-T10にXF 90mm F2 R LM WRを付けて、淀川と豊能町のとよのコスモス園に実写に行ってきたのでご紹介させて頂きます。早速ですが、こちらの写真を使って遠景の描写力を絞り値別でチェックしてみます。
違いが分かりやすいように写真の中央部分をトリミングして比較していきたいと思います。まずは、開放F2の写真です。線の細い繊細な描写で、収差もなく絞り開放と思えないほどシャープに写っています。続いて、F5.6です。細かな部分を、比べると描写力は上がっているものの、開放F2と大きな差がないように見えます。いかに開放からの描写力が高いかが判りますよね。絞り値、F16の写真です。点像復元処理はOFFにしています。やはりF5.6より回折現象の影響をうけて滲みが出てきています。
夕暮れ時に淀川沿いでの撮影です。こちらの写真は、フィルムシュミレーションのクラシッククロームを使用して撮影しています。
逆光のシーンでも、フレア、ゴースト等の影響は、ほとんど見られませんでした。
続きまして、ガラッとシーンが変わりまして豊能町のとよのコスモス園での写真を紹介させていただきます。ピント面はシャープでボケは溶けるようにやわらかくボケてくれます。モデルの案山子に協力してもらいポートレート撮影です。ボケがスッキリとしていてポートレートに最高のレンズです。
そのほかにも最短撮影距離60cmと短いので、花などの撮影でも美しい写真を撮ることができます。蜂もせっせと、花粉を運んでおります。この写真を拡大してみると……。
コスモス園で撮った写真はフィルムシュミレーションのASTIAで撮影しました。
今回、XF90mm F2 R LM WRを使わせていただきまして、解像力の高さ、ボケのやわらかさ、逆光時の耐性など素晴らしく、花の撮影からポートレート、遠景の撮影まで多くのシーンで活用できる、とても使いやすい完成度の高いレンズでした。