こんにちは。カメラ担当の池田です。まもなく平野部でも紅葉が始まりますね!今年は、標高の高い所では例年より一週間程度色づきが早いと言われます。平野部の紅葉も早いのか、それとも例年並みなのか、しっかり情報収集してから撮影に出かけましょう!
そんな中、私はキヤノンEOS5Dsを持って、紅葉はまだ少し早い京都府は南丹市美山町へ行ってまいりました。
かやぶきの里として有名な美山町。その日本の原風景を撮影した写真とともに、EOS5Dsをご紹介したいと思います。
まずは簡単にスペック紹介・・・
①約5060万画素35mmフルサイズCMOSセンサー
②デュアルDIGIC6により高画質と高レスポンスを両立
③ピクチャースタイルにディテール重視が新搭載。シャープネス項目には「細かさ」「しきい値」を用意
④ミラーアップ撮影を効率良く行える「レリーズタイミング設定」
などなど、とにかく高画質を優先するために、映像エンジンにもこだわり、高画素カメラでは致命傷となるカメラブレを徹底的に排除するボディとなっています。
ということで、今回はすべて三脚とレリーズを使用し、さらにはミラーショックでのブレを防ぐためミラーアップをして撮影しています。
そのミラーアップ撮影の設定ですが、メニュー画面から設定できます。
初期設定ではミラーアップ撮影は「しない」になっています。ミラーアップ機能の中には、従来の「シャッターボタン全押し2回で撮影」に加え、「1/8秒後に撮影」から「2秒後に撮影」までの5種類から選択できます。
今回、私は「シャッターボタン全押し2回」で撮影しています。
それでは、「かやぶきの里」での写真とともにEOS5Dsの魅力に迫っていきましょう!
このカメラの最大の魅力は何と言っても約5060万画素という画質。
その実力はいかに・・・
レンズEF24-70/4L IS F値8 ISO100 で撮影。
「かやぶきの里」全景を捉えた写真です。まさに日本の原風景ですね!
画質をチェックするために左から2軒目の屋根の部分を拡大してみます。
いかがでしょうか?茅葺き屋根の質感が見事に描写されています。これが5060万画素の実力です!
レンズEF70-300/4-5.6L IS F16 ISO100で撮影。
秋を代表する果物、柿をポイントに茅葺きの屋根の重なりを意識してフレーミングしてみました。
ピントを合わせた柿の部分を拡大してみます。
柿の木に何個、柿の実がなっているか数えれそうなくらい、素晴らしい描写をしています。
ここまで繊細な描写をしますので、カメラブレには細心の注意が必要になるんです。
レンズEF24-70/4L IS F11 ISO100で撮影。
EF70-300/4-5.6L IS F11 ISO200で撮影。
美山で一番有名なのはもちろん茅葺き民家で、その次に有名なのは上の2枚の写真に写っています昔ながらの郵便ポストではないでしょうか。
この日もこの郵便ポストを入れて写真を撮っている人がたくさんいました。
上の2枚の写真は拡大はしませんが、ともに細部まできっちりと描写されていて、郵便ポストに記載されている郵便の収集時間まで読み取ることができます。やはりこのカメラの画質は別格です。
それでは集落の中へ。
レンズEF300/2.8L ISⅡ F2.8 ISO100で撮影。
美しい形の屋根の部分を憧れのレンズ、「サン・ニッ・パ」で大胆に切り撮ってみました!
とにかくスゴイ!の一言です。
もちろん背景のボケ味もキレイですが、開放F2.8でこの描写は驚きです。
その凄さをさらに見ていただきましょう!
?屋根の先端部分のアップです。木目や茅のラインがとてもシャープで質感が良く出ています。驚愕の描写性能です。やはりEOS5Dsの5060万画素を最大限活かすには、それなりのレンズが必要だと感じました。
EF70-300/4-5.6L IS F5.6 ISO200で撮影。
集落を散策していると、真っ赤な木を見つけました。ここは絞り開放で紅葉した葉っぱにピントを合わせ、背景をボカして撮影。葉っぱ1枚1枚の描写と立体感が素晴らしいです。
やはりフルサイズのボケはキレイですね。日頃、私はAPS-Cサイズのデジタル一眼を使用していますので、ボケの大きさにちょっと感動してしまいました。
そして集落の少しはずれへ・・・。
レンズEF70-300/4-5.6L IS F5.6 ISO100で撮影。
そこにはススキがいっぱい。そして茅葺き民家。最高のロケーションが出迎えてくれました。
紅葉前の中途半端な時期ではありましたが、集落をゆっくりと散策すればたくさんの素敵な被写体を見つけることができます。
美山町での写真はこれくらいにして、EOS5Dsの新しい機能について少しご紹介しておきたいと思います。
最初のスペック紹介にも書きましたが、ピクチャースタイルに「ディテール重視」という機能が新たに追加されています。
これはEOS5Dsのためにつくられたピクチャースタイルと言って良いでしょう。
発色傾向は「スタンダード」を基準に考えられており、コントラストはやや低めで階調を重視した仕様になっているようです。
さらに詳細設定でシャープネスを細かく設定できるようになりました。
シャープネスの中は「強さ」「細かさ」「しきい値」に分けられ、これまで調整できなかった細部まで設定でき、EOS5Dsの良さを引き出すことが可能になりました。
「強さ」は従来通りの輪郭強調のこと。「細かさ」は輪郭線を細かくするか粗くするかの違いで、設定値が小さいほどより細かな輪郭線まで強調できます。「しきい値」は、設定値が小さいほど、コントラスト差の少ない輪郭線も強調できます。
今回は上記性能をゆっくりと試すことはできませんでしたが、大きなサイズで出力するプロカメラマンやハイアマチュアのカメラマンには嬉しい機能だと思います。
そのほか、EOSシリーズとしては初めて、クロップ撮影機能が入りました。クロップは1.3倍(約3050万画素)と1.6倍(約1960万画素)の2種類から選らべます。5060万画素のカメラですから、APS-Cサイズ相当の1.6倍クロップでも高画質が期待できます。
以上、今回はEOS5Dsの一番の売りである画質についてのレビューが中心となりました。操作性などはEOS5D MarkⅢなどとほぼ同じような感じですので、特に気になるところはありませんでした。
画質はご覧いただきましたように本当に素晴らしいです。その反面、カメラブレには注意が必要で、今回はとても神経を使いました。
EOS5Dsで風景を撮影するなら三脚とレリーズは必須で、三脚はしっかりとしたものが必要です。今回の撮影において、三脚(ジッツオ2型)、レリーズを使用しミラーアップ撮影はしているものの、カメラブレしているものもありました。
そしてレンズ。今回はすべてLレンズを使用して撮影しましたが、特にEF300/2.8L IS Ⅱとの相性は最高でした。Lレンズでもできれば現行モデル(特に単焦点)を使用すると、5060万画素の威力を最大限発揮できることでしょう。
最後に、この日に撮影した他の画像をご覧いただければと思います。
長々書いてしまいましたが、最後までお付き合いありがとうございました。
この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 池田まで