こんにちは。カメラ担当の池田です。
私からはタムロンSP45/1.8 Di VC USD(Model F013)をご紹介いたします。
2015年9月29日に、カメラの高画素化に対応できるレンズとして登場いたしました。
フルサイズで使いたい標準レンズで、45mmという画角はスナップ撮影などにピッタリのレンズです。
金属外装を採用しており、高級感たっぷり。レンズだけを持つと少し重たい気もしますが、ボディ(今回はEOS5D MarkⅢ)に装着すると、バランスがとても良く安定感も抜群です。そして簡易防滴構造もありがたいです。
オートフォーカスも超音波モーター「USD」を採用しているため、静かで速いピント合わせを実現しています。
そして驚きなのが、開放F値が1.8でありながら手ブレ補正(VC)が付いているところ!正直、日中の撮影ではあまり必要を感じませんが、夜のスナップ撮影なんかでは重宝しそうです。
そして忘れていけないのは最短撮影距離。これがこのレンズの最大の売りかもしれません。なんと最短撮影距離は0.29mで、他社の同じような焦点距離の中では最高です。撮影倍率は0.34倍と接写に強い設計になっています。
今回はキヤノンEOS5D MarkⅢにこのSP45/1.8Di VC USDを装着して、桜を中心に撮影してきましたので、その画像とともに使用レビューを書いてみたいと思います。
まずは、近所の公園で桜を撮影。
このレンズの売りである接写。開放F1.8での撮影ですが、ピントを合わせたところ(桜)はキレ味抜群の描写です。背景のボケは若干の口径食はあるものの単焦点ならではのキレイなボケとなっています。
同じ場所でF2.8にして撮影したのが下の写真です。
背景のボケは少し小さくなりましたが、円形絞りを採用しているため、背景の丸いボケは円形を保ったままです。当たり前のことですが、ピントを合わせた桜はさらにキレ味が増してます。
その他、桜の写真をご覧ください。
やはり最短撮影距離が0.29mと短いのありがたいですね。上の写真のほとんどは最短撮影距離付近で撮影しています。背景のボケだけでなく、前ボケもキレイに出ています。ピント面のキレ味は素晴らしいの一言です。そして接写においては、手ブレ補正が効果的で常に安定した撮影ができました。
続いて、ここからは兵庫県赤穂市で撮影した画像です。
赤穂御崎での1コマ。海岸にある小さな建物で猫を発見!とても人間になれていて撮影会状態(笑)。桜ほどの接写ではありませんが、猫に近づいての撮影。ここでもピント面のキレ味が際立ってきますよね。毛の質感描写も素晴らしいの一言です。
上の写真と同じ猫ですが、背景を少し多めに入れて撮影。ここで見て頂きたいのは、背景の滑らかなボケ味。キレ味は抜群でありながら、自然でやわらかいボケを両立したレンズです。
猫のいた建物を少し絞ってF4で撮影。この絞り値でもさすがは単焦点、やわらくてキレイなボケ。ピント面から自然に少しづつボケていく感じがたまりません。
明るいレンズですから、やっぱり人物も撮りたくなります。水面の輝くが美しい丸ボケとなって表現できました。
赤穂御崎と言えば桜の名所で、桜と青い海とのコントラストが美しい場所です。これまでの写真は近距離を中心とした撮影でしたので、ここでは遠景の撮影テストをしてみました。F8まで絞っていることもあり、収差もなく画面全体でキレイな描写となっています。近距離撮影で際立っていたキレ味も健在で、少しコントラストが高く、とてもシャープな画像だと感じます。ちなみに開放F1.8で遠景撮影もしましたが、周辺光量落ちは見られませんでした。
赤穂城跡で見つけたカタチの美しい桜の木。城跡の壁を入れて撮影してみました。解像度はずっと書いてきてますように素晴らしく、花の細部までしっかり描写されています。この写真を見れば歪みがないのも良くわかると思います。歪曲収差が少ないのも単焦点のメリットですね。
最後はグルメ情報。赤穂城跡の入り口にあるお蕎麦屋さん。お土産屋さんも併設されていて、赤穂名物の「塩味饅頭」や「塩」を購入することもできます。今回、私は「討入そば」を美味しくいただきまいした。旅の思い出として、料理も撮影したいですよね。料理の写真を撮るのに、この45mmという画角が実にピッタリだったんです。ここでは、背景のボケがあまり大きくならないようにF5.6まで絞っています。お蕎麦の質感が良く出て、美味しそうに見えますよね!
以上で写真は終了です。
今回、このSP45/1.8Di VC USDを使用して、開放F値からカミソリのようなキレ味を持った高画質なレンズであると感じました。もちろん絞って撮影した時も解像感の高い描写が得られ、まさに今のデジタル時代に相応しいレンズではないでしょうか。また個人的には最短撮影距離が短いという所が気に入りました。ご紹介した写真のように、花の写真があれだけ大きく撮れれば嬉しいですよね。
描写に関してはまったく文句はないのですが、オートフォーカスについては少し不満が残りました。「USD」(超音波モーター)を搭載していながら、フォーカススピードが少し遅いのが気になりました。被写界深度が浅いので、多少は仕方ないのかもしまれませんが・・・。
それでも、抜群キレとボケ味を両立したこのレンズ、私の欲しいレンズの1本となりました。
同じ日に発売されましたSP 35mm F/1.8 Di VC USD (Model F012)の使用レビューもアップしていますので、ぜひご覧くださいませ。
この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 池田まで