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フジフィルム X-T2 レビュー

こんにちは。 カメラ担当の池田です。

さて今回は、9月発売予定のフジフィルムXシリーズの新製品X-T2を少し触ることができましたので、ファーストインプレッションを書いてみたいと思います。

DSCF1003

X-T2の外観です。X-T1と比較しまして大きさは高さ、幅、奥行きとも約2~3mmほど大きくなっています。これは、X-T1は「少し小さくて持ちにくい」というお客様の声に応えたとのこと。確かに少し持ちやすくなったような感じがします。←気のせいかもしれません(笑)

操作系のダイヤルの位置はX-T1と大きく変わっていません。

 

ここで、X-T2の主な性能を簡単にご紹介しておきます。

①2430万画素 ローパスレスX-Trans CMOS Ⅲセンサー、画像処理エンジン X-Processor PROを搭載。

②より動きに強く進化した91点、新AFシステム。

③進化したファインダーと3方向チルト式液晶モニター搭載。

④4K動画。

などなどです。

 

それでは操作系から細かくご紹介していきましょう。

まずは3方向チルト式液晶について。

DSCF1007

X-T1では一般的な上下方向のチルト式液晶でしたが、X-T2では上の写真のように横方向へのチルトも可能となりました。これは縦位置撮影に有効であり、とてもありがたい構造です。

 

カメラ上部のダイヤル系を見ていきましょう。

DSCF1022

最初のほうでも書きましたように、ダイヤルの配置に変更はありませんが、便利になった点が何箇所かあります。

まずは、シャッターボタン。良く見ていただくと、シャッターボタンに穴が開いています。今までは、電子式レリーズしか使用できなかったのですが、機械式レリーズが使えるようになりました。

続いて露出補正ダイヤル。X-T1の露出補正は±3段だったのですが、X-T2ではダイヤルをCの位置に合わせることで±5段の露出補正が可能となりました。±5段の補正を使用することなんてないと思われるかもしれませんが、大胆な露出補正から傑作が生まれる可能性があります。

シャッタースピードダイヤル。最高シャッタースピードが1/8000秒にアップしています。(※X-T1は1/4000秒)。そしてこのダイヤルの中央には誤操作を防ぐロック&リリースボタンが付いています。ダイヤルを回して数値をセット、そしてボタンを押せばロックがかかり、数値が変わってしまうことはありません。

 

反対側のダイヤルを見てみましょう。

DSCF1013

ISO感度のダイヤル。ここにも誤操作を防ぐロック&リリースボタンが付いています。性能面では常用最高感度がISO6400からISO12800に向上。さらには、感度拡張でISO51200までの超高感度撮影が可能となりました。

また、ISOオートの設定も3パターン登録することができます。

DSCF1045

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3パターンも登録しておけば、撮影シーンに合わせて素早く変更できて便利ですよね。

そしてもうひとつ。X-T1ではISO100(拡張L)にして撮影する場合、RAW記録が出来ませんでしたが、X-T2ではRAWでの記録が可能となりました。スローシャッターで撮影することの多い私にとってはとても嬉しいです。

 

今度はカメラの背面を見ていきましょう。

DSCF1016

ここでの一番の魅力はフォーカスレバーでしょう。写真ではわかりにくいですね。Qボタンの下にあるボタンのようなもの、これがフォーカスレバーです。このフォーカスレバーは今年の2月に発売されましたX-PRO2に搭載され、フォーカスポイントを決めるのにとても便利と好評だったレバーです。やはりX-T2にも搭載してきました。このレバーのおかげで、91点ある測距点を素早く選択することができます。

測距点の話になりましたので、それに関連する新AFシステムについても少し触れておきましょう。

X-T2の測距点は91点、最大で325点あり、高精度なオートフォーカスを実現しています。実際に撮影してませんので、まだはっきりとしたことは言えませんが、動く被写体に対してはかなり強化してきたようです。

動く被写体撮影時に良く使用するAF-Cにセットした場合には、下の写真のようにカスタム設定が可能です。

DSCF1031

カスタム設定は6種類あり、被写体の動き方や特性に合わせて選択することが可能となっています。このような設定は動きものに強いキヤノンEOS7D MarkⅡにも搭載されています。X-T2がいかに動体に対して意識して開発されたのが良くわかります。

また、暗いシーン(低照度)でのオートフォーカスも向上しており、-3EVという暗い中でも正確なピント合わせが可能となっています。X-T1ユーザーから「暗い所でピントが合わない」との声を聞いていましたので、それもしっかりと改善してきました。ちなみにX-T1の測距可能照度±0EVだとか・・・。公表されていませんが、そうらしいです。

 

そしてフラッグシップらしく・・・

DSCF1036

SDカードはダブルスロットになりました。好みに追わせて、順次記録、バックアップ記録、RAW/JPEG分割記録から選択できます。

 

それでは性能面についても簡単にご紹介しておきましょう。

フジフィルムと言えばやはり「色」!ですよね。フィルムメーカーだからできる色再現。その色を決めるフィルムシュミレーションは15種類もあります。

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そんなフィルムシュミレーションの中で、注目は何と言っても「ACROS」モード! 「ACROS」モードはX-PRO2に初めて搭載されたフィルムシュミレーションで、人気のモノクロフィルム「ACROS」を意識した色づくりで、モノクロ写真を撮影されている方に評判が良いモードとなっています。

そして・・・DSCF1028

グレイン・エフェクト機能をONにすることで、フィルム独特の粒状感を出すことが出来ます。「ACROS」と「グレイン・エフェクト」の組み合わせは最高です。一度お試しいただきたいと思います。

 

最後に、X-T2では縦位置パワーブースターグリップを装着することで、パフォーマンスが大きく向上します。

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少し大きくなりますが、ホールディングは抜群に良くなります。バッテリーは最大で3個(本体に1個、ブースターに2個)使用することができ、撮影可能枚数は約1000枚にもなります。

このブースターの魅力はここから・・・

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ブースターに付いている切り替えスイッチを「BOOST」にセットすることで、今までのハイパフォーマンスモードにあたるブーストモードになります。

これで何が変わるのかといいますと、最大の売りは連写性能が秒間8コマから11コマに大幅アップすること。その他にも、撮影間隔、レリーズタイムラグ、ブラックアウト時間などが短くなります。

注意する点としましては、ノーマルモード時より約3/4ほどバッテリーの持ちが悪くなるというところです。それでも、バッテリーを3個入れていれば、約750枚は撮れる計算ですので、十分ですね。

 

ここでブラックアウト時間について少し書いておきましょう。

ミラーレス一眼は全体的に動く被写体を追い続けて撮影する場合(流し撮りなど)、画面が暗くなるブラックアウトという現象により被写体を上手く捉えられず苦手?と言われています。前モデルのX-T1も同じで、AFスピードは改善されてもブラックアウトの問題は残っていました。

X-T2では、このブラックアウトの時間がX-T1の約半分以下に抑えられています。X-T1と比較すると、その差は一目瞭然です。

高速連写でもかなりブラックアウトの時間は短縮されていますが、低速連写(3~5コマ)にすることで、被写体の動きが一眼レフのファインダーで見ているのと同じようなスルー画で見えます。ここは大きな進化だと思います。

 

以上、長々と書きましたが、X-T2は今まで苦手だった動く被写体に対しての弱点を克服し、これで風景やスナップ撮影だけでなく、動体撮影(鉄道、飛行機、野鳥、スポーツなど)をしている方にも満足してもらえる1台となっています。

 

9月発売が待ち遠しいですね。また発売されましたら、実際に撮影して実写レビューを書いてみたいと思います。

 

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