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ソニーα6300 商品レビュー AFはどこまで進化したのか!

こんにちは。 カメラ担当で鉄道ファンの池田です。

さて今回は、2016年春に発売されましたソニーα6300(ILCE-6300)をご紹介させていただきます。

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カタログを見ると、このα6300の最大の売りはオートフォーカスの進化であるようです。

425点像面位相差によるAFセンサーでほぼ画面全体をカバーする広い測距エリア、0.05秒の高速AF、高密度AF追従テクノロジーによる動体追尾性能などで動く被写体に対して、かなりAF性能を強化してきた感じです。

前モデルのα6000よりどれだけ進化をしているのでしょうか。

店頭で触っているだけでは、その性能の良さがわかりませんので、実際に動く被写体(鉄道)を中心に撮影してきました。今回はそのレビューを書いてみたいと思います。

レビューの前に、AF以外の主なスペックをご紹介しておきます。

  1. 2420万画素 APS-Cサイズセンサー
  2. 高速画像処理エンジン「BIONZ X」搭載
  3. 最高約11コマ/秒の高速連写
  4. 常用ISO感度100~25600(拡張で51200)
  5. 防塵・防滴仕様、フルマグネシウム合金ボディ
  6. 4K動画記録

などが主な特長となっています。

 

それでは、新しくなったAF性能の実力を見ていきましょう。

ちなみに、今回使用しましたレンズはFE70-200/4G OSSでα6300に装着しますと35mm換算で105-300mm相当になります。

まずはセッティングですが、オートフォーカスモードは追従性能を見るためAF-C(コンティニュアス)、ドライブモードはHi(8コマ/秒)、フォーカスエリアはワイド、そしてもうひとつファインダーフレームレートを120fpsにセットして撮影に挑みました。

ファインダーフレームレートは初期設定では60fpsにセットされていますが、120fpsにすることで被写体の動きをより滑らかにすることができます。

 

結果はいかに・・・

α6300①

トンネルから飛び出しくる特急列車を狙いました。

列車がベストショットの位置ではありませんが、追従性能を見るためここから連写を開始いたします。

α6300②α6300③α6300④α6300⑤α6300⑥α6300⑦α6300⑧α6300⑨α6300⑩

α6300⑪

ほぼベストショット言えるカット。

ここまで11コマ連写していますが、どれもピントをはずしていません。高い追従性能を発揮してくれました。

連写はまだまだ続きます。

α6300-12α6300-13α6300-14

α6300-15

これが最後のコマです。

列車が接近してきてもピントをはずさない素晴らしい追従性能です。数年前に同じようなシーンをα6000で試写したことがあるのですが、正直なところピントは甘いものばかりでした。それから比べるとかなりの進化を遂げていると思います。

そして、動体撮影において重要な連写時の残像もほとんどなく、光学ファインダーのような感覚で撮影することができました。但し、ドライブモードをHi+(11コマ/秒)にすると、従来通り残像が残りますので、今回はHiにセットしています。残像の解消も大きな進化と言えるでしょう。

 

そしてこの列車を後追いで撮影してみました。

α6300-16

α6300-17α6300-18α6300-19

オートフォーカスが迷いやすい後追い撮影でも見事なまでにピントを合わせてくれました。コイツ(α6300)は使えます。

この一連の写真だけがピントが良かったのではなく、この日撮影した走行中の鉄道写真はほとんどピントボケがありませんでした。

あえて言うなら、サイド気味に狙った列車は若干ピントをはずしている傾向にありました。あくまでも感触的な話ですが、前後の動きには抜群の威力を発揮しますが、左右の動きに対しては少し弱いように感じました。

 

せっかくなので画質についても見ていきましょう。

F8 ISO400で撮影。

F8 ISO400で撮影。

画面中央の上部を拡大してみます。

α6300 画質拡大

さすがは2420万画素と言った感じですね。

木々の枝、葉っぱまで繊細に描写されています。使用しているレンズもGレンズということもあるのでしょうね。

 

続いては画質を大きく左右する高感度撮影。

日没後のわずかな光に輝くレールを狙ってみました。

α6300 F8 250 ISO3200

ISO3200 F8 1/250秒で撮影。

ISO3200は常用で使っても満足のできる感度です。

 

α6300 F8 4000 ISO51200

ISO51200 F8 1/4000秒で撮影。

α6300の最高感度51200(拡張)で撮影していますが、拡大しなくてもかなりのノイズが発生して、ねむい写真になってしまいました。

 

感度についてもう少し見ていきましょう。

α6300 ISO6400

ISO6400で撮影。

同じ被写体を感度を変えて撮影しましたので、部分拡大で比較してみます。

 

IOS6400で撮影。

IOS6400で撮影。

ISO12800で撮影。

ISO12800で撮影。

ISO51200で撮影。

ISO51200で撮影。

ISO6400までは何とか使えるレベルですが、ISO12800になったところで大きくノイズが発生して画質も低下しています。ISO51200は正直使えない感度だと思います。出来る限りISO3200までに抑えて撮影するのがベストで、もう少し感度が欲しい時はISO6400を使うと良いと思います。それ以上の感度はオススメできないですね。

 

ここからは、この日撮影した写真をご覧いただければと思います。

F4 SS1/1250秒 ISO400 200mm 古虎渓駅にて

F4 1/1250秒 ISO400 200mm 古虎渓駅

一眼の魅力のひとつは、背景が大きくボケた写真表現ができること。α6300のボディは小型軽量ながらも、APS-Cサイズセンサーなので写真のようなボケを出すことができます。

 

F4 1/1600秒 ISO400 200mm 四日市駅

F4 1/1600秒 ISO400 200mm 四日市駅

夕方、出発を待つディーゼル機関車を狙ってみました。この機関車は国鉄時代からあるものなので、少しイメージを変えて撮影したのが下の写真です。

 

F4 1/1250秒 ISO100 159mm 四日市駅

F4 1/1250秒 ISO100 159mm 四日市駅

ソニーの機能の中にあるクリエイティブスタイルを「白黒」にセットして撮影しています。昔懐かしい国鉄時代の雰囲気を表現してみました。

 

F4 1/500秒 ISO100 129mm 四日市駅

F4 1/500秒 ISO100 129mm 四日市駅

夕陽によって駅のホームにつくり出されたストライプがキレイでした。ここでは望遠レンズの圧縮効果でストライプを強調、さらにホワイトバランスは太陽光にして赤味を強調しています。

 

F5.6 1/40秒 ISO6400 138mm 三雲駅 

F5.6 1/40秒 ISO6400 138mm 三雲駅

夜の駅に停車中の国鉄型車両。駅からの光も少なく厳しい条件でしたが、許容範囲内(※個人的に)のISO6400にセットすることで手持ちで撮影できました。

 

今回このα6300を使用して感じたことは、オートフォーカス性能は間違いなくアップしており、動体撮影における追従性能はα6000よりは大きく進化していると感じました。そして動体の追従撮影に必要なファインダーの残像残りもほとんどなく、ミラーレスの欠点も克服したような印象です。

個人的な要望としては、ファインダーの位置は左ではなくα7シリーズのように中央に配置して欲しいところです。日頃一眼レフを使用しているからそう思うだけかもしれませんが、やはりファインダーは光軸上の中央にあるほうが安定し、特に動体撮影ではより快適に撮影できると思います。でもボディのサイズを優先すると今のカタチになってしまうんでしょうね。

そしてもう1点。このα6300は初期設定のままだと使いにくい機能が多々あります。たとえば露出補正。初期設定のままだと、露出補正ボタンを押してからダイヤルを回すという2手間がかかります。カスタムの設定でダイヤルやボタンに好みの機能を割り当てることができますが、APS-Cサイズの最上位モデルですから、良く使用する露出補正ぐらいは最初からダイヤルに固定しておいて欲しいと思います。

以上、勝手な意見ばかり書きましたが、小型軽量で機動力も良く、旅行やハイキングなどに最適なカメラです。もちろん本気モードで撮りたい方にも満足してもらえる1台となっています。

 

この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 池田まで

 

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