こんにちは。 カメラ担当の池田です。
今年は桜の開花が遅れ、撮影の予定が狂ってしまったという方も多いのではないでしょうか。
実は、私もそんな人の1人となってしまいました。
というのも、子供たちの春休みに合わせて、しまなみ海道への旅行を企画しました。心の中では桜が満開で、少しは趣味の風景撮影も楽しめるかなと思っていたのですが、残念ながら・・・。
前置きが長くなりましたが、今回はその旅行にお供したフジフィルムのミラーレス一眼「X-A3」の使用レビューを書いてみたいと思います。
小型軽量のコンパクトボディ。フラッシュは内蔵されており、液晶はチルト式で180度回転させると自分撮りが楽しめます。また、液晶はタッチパネルになっており、スマホ感覚で撮影、再生などができます。
まずはX-A3の簡単なスペックの紹介しておきます。
- 約2420万画素 APS-Cサイズの大型センサー搭載
- フジフィルムの色が楽しめる「フィルムシュミレーション機能」
- タッチパネル&自分撮りが楽しめる180度回転する液晶モニター
- ポートレートをより美しく!美肌モード搭載
- スマホへ簡単転送、Wi-Fi機能。
などなど、色んな機能が満載のカメラですが、個人的にはフジフィルムの「色」が一番の魅力だと思っています。フィルムメーカーだからつくれる色。フジのXシリーズのカメラが高く評価されているのは間違いなく「色」なのです。
その「色」が手軽に楽しめるのがX-A3!
ということで今回は、X-A3で撮影したしまなみ海道の写真とともに、X-A3の魅力としまなみ海道の魅力をお届けいたします。
しまなみ海道は、広島県尾道市と愛媛県今治市を8つの島を9本の橋で結ぶ全長約60Kmの自動車専用道路です。一部の橋を除き、自転車専用道路が整備されており、サイクリストの聖地とも言われています。
そんな訳でサイクリングを少し楽しむことにしました。
本来であれば、しまなみ海道を走破すれば良いのですが、そんな時間と体力がありませんので、愛媛県大三島から広島県生口島までを往復することに・・・。
まずは大三島にて自転車をレンタルしていざ出発!
背後に見える多々羅大橋を渡って生口島を目指します。ちなみに私は首からカメラをぶら下げて、いつでも写真が撮れる状態でのサイクリングです。
多々羅大橋までやってきました。右上に見える建物が、1枚目の写真の場所です。海が本当にキレイで、カメラがその美しさをしっかりと表現してくれました。
この写真は色表現を決めるルムシュミレーションはスタンダードの「プロビアモード」で撮影していますが、より印象的な写真にするため少し鮮やかな発色となる「ベルビアモード」で撮影したのが下の写真です。
海の青さが強調されたのがおわかりいただけますでしょうか。「ベルビアモード」は風景写真を撮影するときに設定すると良いと思います。
そしてレモンで有名な生口島に到着。ここからは海岸線を走ります。
動いている被写体でも、しっかりピントを合わせてくれます。また最高約6コマ/秒という高速連写も可能です。カタログには、動く被写体に強いという表現はありませんが、日常の動きものを撮影するなら十分です。もし飛行機や鉄道などをメインで撮影するなら、上位モデルのX-T20やX-T2がおすすめですけどね・・・。
私が自転車に乗りながら撮影した1枚です。私自身がかなり揺れて不安定な状況でしたが、ブレることなくバッチリ止まりました。レンズの強力な手ブレ補正機能のおかげです。
そしてこのような写真、スマホじゃ危険すぎて撮ることができませんよね(笑) ミラーレス一眼だから撮れる1枚です。
そして、生口島のしおまち商店街に到着。ここでお昼をとることにします。
生口島の名産品レモンの風味がたっぷりのレモンラーメン。ご当地グルメも旅の楽しみのひとつですよね。
そして・・・
ここでは、満開少し手前の桜を見ることもできました。この写真のように背景をボカすことができるのも一眼のメリットです。
桜だけではありません。菜の花もキレイに咲いていました。ここではフィルムシュミレーションを変えて3枚撮りました。
どのフィルムシュミレーションが好みかは個人差があると思いますが、やはりベルビアモードはインパクトのある写真に仕上がります。アスティアモードもなかなかいい雰囲気です。アスティアモードはアップ気味の花や人物を撮影するのに適しています。
このフィルムシュミレーションはフィルム選びのようなもので、被写体に合わせて選んでいただければと思います。
生口島で購入した瀬戸内レモンレモネード!
この写真も空の色がキレイに出ています。フィルムシュミレーションはスタンダードのプロビアです。それでいてこの発色。フジフィルムの「色」は最高です。
それでは生口島をあとにして大三島に戻ります。
再び、多々羅大橋を渡ります。
この橋の途中には、広島県と愛媛県の県境があり、撮影スポットのひとつです。
そして、出発地点へ戻ってまいりました。
サイクリストの聖地の碑。
サイクリストの碑の穴から多々羅大橋を狙ってみました。ずっと首からカメラをぶら下げていてすぐに写真を撮れる状態にしていましたので、日頃撮影しないであろう写真も撮ってしまいます。コンパクトで軽量というのは、旅をする上でとても大切なことだと実感いたしました。
そして宿泊地のある因島へ。
ホテルは高台にあり、せっかくなので瀬戸内海に沈む夕陽を狙うことにしました。
フィルムシュミレーションはベルビアモード。そしてホワイトバランスは太陽光にセットして赤みを強調しました。瀬戸内ならではの穏やかな海に映る夕焼け空がとてもキレイです。
そして反対側を見ると・・・
咲き始めた桜が夕陽に照らされて、オレンジ色に染まっていました。キットレンズのXC16-50/3.5-5.6で撮影していますが、背景のボケ味もなかなかで、描写力も申し分ありません。
空には飛行機雲が!
夕暮れ時のこの何とも言えない色合い。X-A3は私の思い通りの描写をしてくれました。
そして日没。
美しい空のグラデーションに飛行機雲が良いアクセントとなってくれました。フジの色、本当にいいですね。
旅2日目。天気は曇り。
因島と尾道を巡ります。
まずは因島の東側をドライブしながら北上。
途中、菜の花と海を絡めて撮影できるところを見つけました。タイミングよく漁船?がやってきて、カシャと1枚。すっきりしない天気でしたので、ここでもベルビアモードにセットしてメリハリのある写真に仕上げました。
因島の北にある砂浜に到着。
良く見ると砂浜には貝殻がいっぱい!広角側ではレンズの先端から約7cmまで寄れるということで、チルト式液晶を活用してローアングルで貝殻にグッと近寄って撮影してみました。接写もできるキットレンズ、かなりの優れものです。
そしてここではもう1枚。
瀬戸内らしさを表現するため、島と海が入る構図にしました。この時のカメラ位置は砂浜スレスレです。このような状況では、チルト式液晶が大活躍です。
地元住民がオススメする展望スポット。
ここでは、アドバンストフィルターのミニチュアモードを使用して、ジオラマ風に撮影してみました。
ミニチュア以外にトイカメラ・ポップカラー・ダイナミックトーン・ソフトフォーカス・クロススクリーンなど数多くのフィルター機能があり、作品づくりが楽しめるようになっています。
因島最後は白滝山。
ここは山頂まで登ると360度の大パノラマとなります。
ここだけは満開に近い桜が何本かありましたので、しまなみ海道と絡めて撮影しました。曇り空なのが残念です。
そして、この近くでもう1枚。
桜を主役にして、しまなみ海道をボカして撮影しています。背景のボケの量をコントロールできるのも一眼ならではです。
最後の目的地、尾道。
桜の名所である千光寺を目指して坂を上ります。ここでもX-A3の機動力が活きてきます。
途中には・・・
猫の細道なんて、かわいらしいネーミングの道まであります。ここはローアングルで撮影。
残念ながら、猫の細道では猫に会うことはありませんでしたが、猫のペイントを施された石がたくさんありました。
ユニークな被写体だけに、どんどんシャッターを切ってしまいました。
千光寺の桜は咲き始めから3分咲きといったところで、写真を撮る気にならず帰路につくことに。
すると、ようやく出会えました猫さんに!
人間なれしていて、写真を撮っていても逃げることはありません。逃げるどころかまるでポーズをとってくれているかのようでした。一眼カメラはスマホに比べてシャッターボタンを押してから実際にシャッターが切れるまでのタイムラグが少ないので、タイミングを逃すことなく撮影できます。
これにて私の旅は終了です。
今回、私が撮影した写真はオートモードを使用せず、絞り優先オートやシャッタースピード優先オートで撮影していますが、X-A3はオート機能も充実していますので、カメラ初心者の方にも安心して使え、フジフィルムの色を楽しむことができます。
オートの場合の使い方はとても簡単。
モードダイヤルを「SR+」にすれば、カメラが自動的に撮影シーンを認識してより良い設定にしてくれる「アドバンストSRオート」になり、あとはレンズのズームリングを回して構図を決めてシャッターボタンを押すだけです。
「SR+」のような全自動は嫌だという方は「SP(シーンポジション)」やその下にある人物などの絵に合わせて、自分でシーンを選択して撮影してみてください。
この使い分けだけでも写真の仕上がりは大きく変わってくるはずです。
フィルムシュミレーションを細かく設定いたいなら、Pモードなどを使うと良いでしょう。
最後に、X-A3の使っての感想ですが、小型で機動力が抜群。旅行に持って行くにはピッタリのカメラだと感じました。実は、自分の愛機キヤノンEOS7D MarkⅡも持って行っていたのですが、ずっとカメラバッグの中に入れっぱなしで、ほとんど出番はありませんでした。それくらいX-A3で満足のできる写真が撮れたということです。そして最初にも書きましたが、やはり「色」が良いですね!フジフィルムのXシリーズが売れている理由の多くは「色」ですから。
Wi-Fi内蔵ですので、スマホへの転送も簡単。スマホでは難しい背景をボカした写真や動いている被写体の写真など、ワンランク上の写真をSNSにアップできます。そしてたくさんの「いいね!」をもらえることでしょう。
以上、今回は商品レビューだけでなくしまなみ海道のことも書きましたので、長くなってしまいました。最後までお付き合いありがとうございました。
この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 池田まで