ニコン AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR 使用レビュー


こんにちは、カメラ担当 吉冨です。

今回はニコンの2016年9月発売の

超望遠ズームレンズ「AF-P DX NIKKOR 70-300mm f/4.5-6.3G ED VR」を紹介します。


1.特長


  1. DX(APS-C)フォーマット用のレンズで35mm判換算105-450mm相当の画角をカバー
  2. AF駆動に、高速かつ静粛なステッピングモーターを使用
  3. 手ブレ補正効果4段分のVR機構搭載
  4. EDレンズ(色滲みが少ないガラス)採用で色収差の少ない優れた光学性能
  5. 安価でキットレンズにもなっている廉価仕様のレンズ


2.外観


長さ 12.5cm、重さ 415g と小型軽量になっています。

VR機構(手ブレ補正)のON/OFF・AF/MF切り替え等のスイッチ類はついておらず

とてもスッキリしています。


レンズの金文字部分はシール、マウント部はプラスチック製と

廉価仕様のシンプルな造りになっています。



最大テレ側300mm時

最大テレ側300mm時の全長は約18.5cmと大きく繰り出します。

ズーム方式は全群繰り出し式で、前玉が回転しないので

PLフィルター装着時も撮影しやすい作りになっています。



3.実写


今回は、DXフォーマットのフラッグシップ機「D500」に装着して千里川で撮影をおこないました。

 


☆AF速度

まずは、気になるAF速度のチェックです。

上の写真、6コマは「 AF-C(コンテニュアンスAF)+3D トラッキング」の設定で

連続撮影速度CH(秒10コマ)で撮影したものから切り出した写真です。

結果は、秒10コマで撮影した写真のうち、10コマ全てにピントが合っており

AF速度が追い付かずにピントが外れるといったことは一度もなく

かなり早いAFスピードだと感じました。


☆描写性能

ワイド端 70mm(35mm判換算105mm)側  F値 ?f/4.5

テレ端 300mm(35mm判換算450mm)側  F値 ?f/6.3

全群繰り出し式のズーム方式を採用しているので、ワイド端 70mmからテレ端 300mm まで

安定して、高い描写力です。

カリッとした描写なので、飛行機や列車などの金属質なものや、硬質な人工物などの

表現力は素晴らしく、良く写し撮ってくれます。



最短撮影距離で撮影

最短撮影距離は 1.1mと望遠ズームレンズの中では比較的近いレンズなので

グッと被写体に近づくことで、深いボケ量で撮影できます。

ボケ味もやわらかく美しいので、ポートレート等の撮影でも活躍してくれそうです。


4.作例


D500 / 1/4000秒 / F6.3 / -0.3EV / ISO200 / 絞り優先AE / 70mm

D500 / 1/5000秒 / F6.3 / ISO640 / 絞り優先AE / 300mm

D500 / 1/5000秒 / F6.3 / -0.3EV / ISO500 / 絞り優先AE / 300mm

D500 / 1/500秒 / F6.3 / +1.0EV / ISO640 / 絞り優先AE / 300mm


5.まとめ


今回、実際に使ってみて感じたことは

  • 重さ 415g で とにかく軽い
  • ピント面はシャープ、ボケ味も良く満足のいく 良い写りをしてくれる
  • 動いている被写体も、しっかり追いかけてくれる 高速AF

飛行機・鉄道等の動体撮影から風景・ポートレートまで様々な撮影に対応できる優れたレンズです。

プラスチック製のマウント部やVR機構・AF/MF切り替えスイッチがついていないなど

エントリークラスの安価なレンズということもあり、チープに感じる箇所は多少あるものの

レンズが本当に必要な要素である「持ち運びの良さ・描写力・早いAFスピード」といった

部分はしっかり押さえられており、廉価仕様のレンズだとはまったく感じないほどの性能です。

望遠ズームレンズの購入を考えている方はコストパフォーマンスに優れた

このレンズを候補の一本に入れてみてはいかがでしょうか。

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