今回は、ペンタックスに搭載されているカスタムイメージによる変化を紹介したいと思います。
カスタムイメージとは写真の色調などを撮影前(RAWなら撮影後にも変更可)に決める仕上がり設定のことです。言えばフィルム選びみたいなものです。
ペンタックスのカスタムイメージは「鮮やか」「ナチュラル」「人物」「風景」「雅(MIYABI)」「ポップチューン」「ほのか」「銀残し」「リバーサルフィルム」「モノトーン」「クロスプロセス」の11種類があり、そのカスタムイメージの中でも彩度や色相、コントラスト、などのパラメーターを細かく設定することができるので自分のイメージ通りの写真に仕上げることができます。
今回、大阪城公園の梅林に行って来たので、その写真をRAW画像からカスタムイメージを使って現像してみました。カスタムイメージ以外の設定は初期値のままにしています。
1枚目は「ナチュラル」です。名前の通り基本となる自然な発色のカスタムイメージでカラーバランス、彩度、色相など平均値に設定されているので常用されてる方も多いではないでしょうか。
2枚目は「鮮やか」です。見た目にもコントラストも高くなり鮮やかな印象になりましたよね。詳細設定での初期値はコントラストとシャープネスが上がっています。
3枚目は「人物」です。このカスタムイメージはポートレート撮影など人物撮影のときに肌色を自然に再現できるカスタムイメージです。ナチュラルと比較すると全体的に彩度が高くなり、その中でも特にマゼンタ色がハッキリした印象です。
4枚目は「風景」です。ナチュラルと比較してコントラストが強くなり、シャープネスが強くなりパリッとした印象になりました。カラーバランスはブルーとイエローが強調されています。白い梅の花がナチュラルより黄色くなり少し写真の印象が変わりましたよね?
続いて5枚目「銀残し」です。かなり渋めな写真になり、シリアスな印象になりました。かなり癖があるので被写体を選ぶカスタムイメージだと思います。このカスタムイメージは露出と彩度の初期値が低めに設定されているので、これらの設定を変えていただくと、少し使いやすくなると思いますので一度使ってみてはいかがでしょうか。
6枚目は「雅」です。このカスタムイメージは朱色や緑色が印象的になり、日本の伝統色が艶やかに表現されるカスタムイメージです。今回の被写体の梅や、これからの季節であれば桜などの撮影には、とても向いているカスタムイメージになります。
7枚目は「リバーサルフィルム」です。全体に発色がよくなり、リバーサルフィルムのような印象になります。公表されていませんがフジフィルムのベルビア100を意識した発色です。夕焼けや新緑などが鮮やかに表現されるので風景写真を撮影する時にはオススメのカスタムイメージです。
8枚目は「モノトーン」です。モノトーンは名前は違えど、どのメーカーにも入っている定番のカスタムですよね。設定項目がフィルター効果、調色、キ―、コントラスト、シャープネスとあるので幅広い絵作りが楽しめます。
9枚目は「ほのか」です。全体的に彩度が下がり繊細な雰囲気な写真になってますよね。メルヘンなイメージの被写体にはピッタリのカスタムイメージです。
続いて10枚目は「ポップチューン」です。こちらのカスタムイメージは彩度が高くイラスト風の写真になります、カラフルな被写体を撮影すると楽しい雰囲気の写真になりそうです。
そして、ラスト11枚目「クロスプロセス」です。最近、トイデジカメなどの加工として人気があるフィルターです。懐かしい雰囲気になりますよね。クロスプロセスの色も「青」「黄」「赤」と三種の調子があるので被写体で変えてみると、それぞれ違う印象の写真にしあがります。
ペンタックスには以上の11種類のカスタムイメ―ジが用意されています。ペンタックス以外のメーカーでもカスタムイメージに代わるものがあり、キャノンなら「ピクチャースタイル」ニコンなら「ピクチャーコントロール」などが有ります。それぞれのメーカーで発色傾向は違いますが、カスタムイメージ(仕上がり設定)を変えるだけで写真表現の幅が広がりますので一度、試してみてはいかがでしょうか?
この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 よしとみ まで