さてさて、動きもの派の方には未だ人気高い「ニコンD500」。
D300S以来の「APS-Cサイズフラッグシップ機」とあって、発売前から期待度の高かった一台ですが・・・
「ニコンはフルサイズ機を展開しているけど、今ごろAPS-Cのフラッグシップってなんで?」
「正直、フラッグシップって言うけどフルサイズ機と比べてどうなん?ええのん??」
というニコンユーザーの声も聞こえてきます。
ニコンユーザー代表として、その辺り今回は突っ込んでみたいと思います。
AF精度の実写比較
今回はカメラの性能を表す代表的なポイント「AF精度」という所で比較をしてみたいと思います。
場所は・・・
動きものならココ!大阪国際空港32Lエンド通称「千里川土手」!
時速200キロ超で突っ込んでくる旅客機という高速被写体追っかけの性能見るにはええです、はい。
比較対象機は、価格帯で近いというか「フルサイズ機とどっちがええの?」という点で一番引き合いに出されるD750で比較してみます。
まずはD750での追いかけ、AFモードはグループエリアAFで撮影しております。
最後フレームアウト寸前くらいまで来ると僅かに追いきれなくなる事もありますが、白の胴体とコントラストの低い中でもしっかり捉えてくれる印象。
欲を言うと、今回は「JPEG撮って出し」なのですが、画質設定が初期設定だと少し硬いという印象。
これは、まえだ普段Df使いというせいもあるかもしれません。
さてさて、これがD500となると、どうなのか?
D500は、機材の都合で余り天気のよろしくない日の撮影になってしまったのですが、もやっぽい「ネムい空」は飛行機撮り泣かせなもの。背景に機体が溶け込んでAFロストしやすい、調子が出にくいとなるのですが、なかなかどうして!
D500もグループエリアAFで撮影したのですが、D750と同条件秒6.5コマではほとんどロストしない、秒10コマでもかなりしっかり追いかけてくれる優れもの。
ただ、共通して言えるのは・・・「3D-トラッキングは相変わらず厳しい」。
時速200キロ超のしかも白い部分の多い機体でノーズだけロックなんて(JALなんて、JALなんて!!鶴丸復活は大歓迎ですけど)まだまだ迷いますが、今回D500で感じたのが「コクピットウィンドー」を拾うと今までの3D-トラッキングと比べて相当食いついてくれるという所。
ここの点はまだまだ研究の余地アリです。
さて、天候の良い日であればスッキリ気持ちいい撮影が楽しめるのですが、スッキリしない天気もそれはそれでなかなか楽しめるもので、それは「流し撮り」。
被写体の止めたい部分の動きに合わせてしっかりカメラの動きを同調させる。動感出すなら低速シャッターで・・・口で言うとこれだけの事ですが、動きを止める事よりも、「低速シャッターにする」というのは最低感度に落としてもカンカン照りの日中では難しいもの。
絞りすぎて、回折現象からかえって描写が甘くなってしまう事もあります。
そうなると「光量が少なくなるくもり空」はなかなか流し撮りには向くもの。
ということで場所を変えて今度はスカイパークから
まずは1/125秒、まあ流れてますが「少し流れ出したかな?」くらい・・・
1/60秒までくると結構、「流れてる!」って感じが
1/30・・・ここまで来るとかなり流れてくれますが、追いきれず失敗のリスクも。
私まえだ、この流し撮りは「手持ちオンリー!」
一脚、三脚は基本使いません!。
離着陸でサイドだけ撮るのなら動きを合わせるだけでいいので、三脚、一脚も効果高いのですが「離着陸」となると斜め方向の動きが加わるので追いきれません。
そうなるとカメラ本体の保持性の高さというのが鍵になるのですがD750、D500はモノコック構造に変更され以前のモデルと比較するとグリップ保持性が相当高まっております。
この世界ぜひとも多くの方に体感して頂きたいものです。
最後に流し撮りの写真を少しご紹介します。
さて、次は何を比べてみましょうか。まだまだD500奥が深いカメラです
カメラのナニワ神戸元町店 まえだ