SAMYANG(サムヤン)ってご存知ですか?
皆様レンズメーカーSAMYANG(サムヤン)って御存知でしょうか??
あまり聞いたことがない・・・という方もいらっしゃると思います。
SAMYANGとは、1972年に韓国で創業したレンズメーカー「サムヤン」(Samyang Optics)のことです。
2010年あたりから新東京物産が正規輸入を開始し、一部のカメラ店など購入できるようになり趣味層の間でじわじわ来ていたのですが、ケンコー・トキナーが国内代理店となってから販路も大きく広がり人気がさらに爆発。
もともとは監視カメラ(CCTV)用レンズのメーカーで、漢字では「三洋」と表記するが、三洋電機とは無関係だそうです。
ちなみにTAMRONやSIGMAといったレンズメーカーと同じく、多岐にわたるマウントから選ぶことができます。
国内であれば、
- Canon用
- Nikon用
- Sony用(Aマウント)(Eマウント)
- Four-Thirds用
- Micro Four-Thirds用
- Fujifilm X用
- Pentax K用
などなど。
そしてSAMYANGのレンズは基本的に ”MF” つまりマニュアルフォーカスなのでしたが、一部マウントで待望のAFレンズも登場し更に新しいジャンルの開拓と精力的かつ今までから評価高かったコストパフォーマンスも変わらず頑張ってます。
そこで今回は人気ポイントの一つMFについて少しご紹介を
MFの話
ここ数年でカメラを趣味として始めた・・・という方も、デジタルカメラでオートフォーカスは当たり前。という方も沢山いらっしゃると思いますが、AFができる前はもちろん皆さんMFで撮影しておりました。
AFで撮影する時に、ピントと構図を決定する方法は大きく分けると三通りあると思います。
★AFフレーム選択を任意設定にすることにより、ピントを固定して、自分の好きな構図になるようにカメラを動かして撮影する方法。先にピントを合わしてから構図を構成することになるので(写る範囲は先に決めておかないといけませんが)、ピント→構図という順番になることが多いかもしれません。これはフォーカスロックと呼ばれています。
★AFフレーム選択をカメラの機能である自動選択に設定することで、画面内で動く被写体と追尾したりカメラが自動で選んでもらう方法。(最近の動体に強いカメラは、この追尾システムをより多様化させたモードも存在します。)構図→ピント
★スマホのカメラで撮影するように、モニターを見ながら構図を決め、ピントを合わしたいところをモニター上でタッチすると、そこにピントが合うというもの(ミラーレス一眼等、エントリークラスのタッチパネル対応カメラ等)構図→ピント
と、大きく分けた場合AFはこんな感じかと思いますが、これがMFになると、先に構図を決め、そのまま被写体にピントを合わせていくかたちになるかと思います(スクリーンがスプリット等は別)
せっかく明るい単焦点レンズをGETして、浅い被写界深度の世界を楽しもうって時にコサイン誤差(※)を起こさない為に、AFが使えるレンズでも場合によってはMFで撮影することもあるのです。
※ コサイン誤差とは、要約するとピントの合う位置は、カメラの光軸に対して直角の平面になります。フォーカスロックを使ってカメラの位置を変えずに、カメラの角度だけを変えて構図を作ると合焦位置のズレがおき、フォーカスロックした場所のピントはボケてしまう現象の事です。
と、いうことで構図を先に決めてしまってから後でピントを合わす、という方式ができるので、AFでないっていうこともあながちそこまでネックじゃなくなってくる方もいるのです。
このレンズが出だした頃のデジタル一眼の光学式ファインダの多くは、ファインダをのぞいた際の明るさを優先し、MF時の微妙なピント山をつかむというのが難しかったのですが、今やライブビュー機能の精度も相当上がりで拡大ピント合わせができる!!!
それを踏まえてMFレンズデビューしてみるのもどうでしょうか。
本題のサムヤンレンズ実写レビュー
なぜかMFについて熱く語ってしまったのですが、そろそろ本題に入らないといけませんね
ということで、サムヤンレンズで店舗近くの公園で少し撮影してきました。
(フルサイズ機種で撮影しています)
(一度スマホを介したら画像が荒くなってしまいました・・・すみません)
やっぱり開放での撮影は周辺光量落ちはしやすいですね 。
では少し絞りを変えて実験
F2.8くらいからはもう周辺落ちは気にならないくらいかな?と感じました。
まぁ開放値の明るい他のレンズと比べても遜色ない程度。
35mm 1.4というスペックの他のレンズと比べてみてもなかなかいいと思います
地面を撮っただけでもいい雰囲気。
こういうどこにでも生えてる感じの草も
視点を変えるとこんな雰囲気に。
35mmは最短撮影距離が30センチと短いのでしっかり寄ると葉脈まで写りました
(SAMYANG 85mm F1.4 AS IF ?UMC)
85mmに関しては背景のボケ感はさすがの85mm1.4。ピント来る所はしっかり、そうでない所はじんわりと・・・さすがにプラナーの様なとろける様な感じとはいかないですが、コストパフォーマンス考えればなかなかなもの
なんだか秋らしい写真ばかりになってますね
フードをつけずに逆光で意地悪するとこういう感じのゴーストが発生致します。
紅葉ばかり撮ってると、影が主役の写真も撮りたくなります。
枯れ木の影は画になりますねえ
モノクロはカメラによって変わりますがイイ感じ。フイルムでも撮ってみたいです
と、いうことで仕事やスポーツの撮影にはなかなか撮影リズムは作りにくいかもしれませんが(AFのようにリズムよく撮るには練習というより修行が必要)
趣味や、作品作りに、ゆっくりとフィルムカメラで撮影するような感覚でGETされてみてはいかがでしょうか??
使用レンズ:SAMYANG 35mm F1.4 AS UMC、SAMYANG 85mm F1.4 AS IF UMC
使用カメラ: Canon EOS 6D
この記事に関するお問い合わせは・・・カメラのナニワ あべの店まで
▼ナニワグループオンライン
「SAMYANG サムヤン MFレンズ特集」