最近、禁断の「オールドレンズ沼」に足を突っ込んだのではと話題のわたしです。
と、いうわけで前回に引き続き、マウントアダプターでオールドレンズを楽しもう第二弾!今回のレンズはこちら!
【コンタックス Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.7】
定番中の定番、オールドレンズでは鉄板なイメージのあるこいつでございます。今回もフジX-M1に変換アダプタ―Y/C-FXを装着して実践!
正直なところ、常々店頭に立ちながら沼に足を突っ込み始めたわたくしは(なんでこのツアイスのレンズはこんなに高いんだ…そんなにいいのかこれは…?)と、レンズとにらめっこしていたんですけれども、今回使ってみてわかりました、正直これは納得せざるをえない。
ええ、そんな使い始めテレビショッピングのオーディエンスよろしく半信半疑だった私が、とりあえず外に出て撮った一枚がこちらです。
単焦点という事で、F1.7の開放で撮影してみたんですけども…
コレハナンダ・・・
クリックするともうちょっと大きいサイズで見れるのでクリックしてください、
クリックしてください。
生憎のくもり空をバックに、白い花、そして灰色のビルを撮影したわけですが、この白の表現力!ピント来てる部分は勿論、ボケた花の部分も背景と同化することなく、同化どころか全く異なる白色を表現しきっている!そして、しつこくなく、かつ濃く、それでいてどこかすっきりとしている葉っぱの緑!この恐ろしいまでの色表現と、カリカリの一歩手前、スキッ、という表現が似合うこの丁度いい、ああしっくりくる描写力…!いや、もう一度言わせてください、
なんだこれ…。
神戸元町のニコンいや「日本光學」と「ツアイス」の沼始め写真全般の「沼」にどっぷり浸かったまえだ店長がブログで「ツアイスは検査装置がOK出しても人間の目でツアイスの絵でなければ検査を通らない!」「ニッコールの方が遥かに数値上はいいけどもツアイスはあえてぼける所の解像度を落として来る、それがツアイスのツアイスたるゆえん!」と熱く語っていましたが、これがそういう事なのか・・・
この写真も、「とりあえずどんなもんかにい」ぐらいのかるいノリで撮影してみたんですけども、充分すぎるほどの写真になったと思っております、レンズ様様。
そして、この時点でオールドレンズ沼を覗き込んでいた程度の私、一気に沼へ足を引き込まれました、マドハンドもびっくりでございます。
んっ??誰だ後ろから押してきたのは・・・
その、色表現に関しては、実はこの写真を撮影する前に店舗の中にあるスタジオの造花を撮影して、薄々感づいていたんですけども。
「なにこれ…赤色が尋常じゃないコッテリ感」
と、まさかここまでとは思わず驚いております。
さて、これで私の驚愕っぷりが伝わったと思いますので、以下全うにレビューを続けてまいります。まず単焦点の醍醐味!ボケ感を見てみます。
つつじの藪に突っ込んで撮影、加工はしておりません、撮ってだしでこの色、そしてフィルターかけたかのようなキラキラさ、結構面白い写真になったのではないでしょうか。
開放だと、このように丸いボケがでるのですが、円型絞りではないのでF8ぐらいにすると以下の様に、ボケが六角形で出ます、これはこれで面白い。(クリックで拡大します)
まあこれ、後ろの葉っぱにピント合わせて撮ってるんですが、普段AFばっかり使ってるわたくし、花の写真なんかは必ず手前にピント合わせて撮影してしまうんですが、今回オールドレンズに手を出して、マニュアルでピント合わせを行うことで初めて、こういう絵作りも出来るのだと気付いた次第。
そしてオールドレンズはやはり白黒で撮りたくなる、ということで白黒ノスタルジックに。後ろの照明がきれいに玉ボケで出てます、素晴らしい。やはり端の点光源は少しレモン型になっちゃっていますが、あんまり気になりませんね。
ちなみにイルミネーションをわざとボカして撮影してみると、端の方へ行くにつれてどんどんレモン型になってるのがわかります。(クリックで拡大します)
次にF値による簡単な比較を。(クリックで拡大します)
お次はF1.7
ついつい開放で撮っちゃって開放の写真が殆どになってる感否めない。
何の気なしに押したシャッターが充分な一枚になるのは、このレンズの力だと感じます。すげえや。
F8ぐらいで撮るとやっぱ、キリッと写りますね、見よこの描写力!(クリックで拡大します)
明らかにくもり空の写真と晴天の写真が入り乱れているのは、くもり日の写真だけで記事を書いてみてみると「なんか暗ぁ!?」ってな具合になってしまったのであわてて晴れた日に数枚撮ってきたせいです。
そして、晴天の日に写真を撮りなおしたことによって気付いた現象がこちら。
わあ、なんだこれ。
丁度お昼頃、右ななめ真上ぐらいの位置に太陽が有るときに撮影したところ、こんな感じでゴーストというかハレーションというかががっつり入り込んできました。この角度で撮影した写真の1/3ぐらいに大小こういうゴーストが入ったので、条件によってはこうなることもあるようですね。しかし、結構無茶な逆光の角度で他にも撮影しましたが、ここまでガッツリはいったのはこのシチュエーションの時のみ、っていうのはなかなかすごいのではないでしょうか。
以下白黒で作例を数枚。いや、やっぱなんか白黒で撮りたくなっちゃうオールドレンズ。
(全てクリックで拡大します。)
次はもうちょっとカラーで撮ってきます、すみません…。
というわけでいかがでしたでしょうか、この抜群にして安定の表現力、
こんなもんどっぷり沼に引きずりこまれるわ!と声を大にして叫びたい。
機会があれば、是非オールドレンズの真打ち(と書いている人間がおもっている)50/1.4も試したい所存、1.7でこの出来なのに1.4なんてどうなってしまうんですかね、恐ろしい子。
ええ、本音を言うとこのまま購入してしまおうか…と財布を眺めた私でございますが、そこは大人のわたくし、涙を飲んでグッとこらえました、あ、今日給料日じゃないか…
では、気を取り直して!今回使用したレンズはこちら。
【(京セラ コンタックス) KYOCERA CONTAX P 50/1.7 AE J】
<付属品> F,Rキャップ
<商品状態> ホコリアリ ピントリンググリス抜け
<税込価格> ¥19,800
<商品コード(PLU)>2221220041569
お問い合わせはカメラのナニワ、あべの店までどうぞ!
TEL:06-6616-7818
ぶっちゃけ暗い写真が多いのは、趣味です、面目ない。
※余談
ここからはレンズレビューというか余談でございます。撮影中に面白いこと見つけたので報告したかったから余談とかいう名前で勝手に報告コーナーを設けた次第。
店の裏のアスファルトに水がまかれてたので、その反射なんかを撮影してみたんですが、この丁度濡れた位置の地面にピント合わせるとこんな感じ。(写真左側)
ま、ふうん…って感じの写真なんですが、これ、ピント位置どの辺がいいかな~ってぐりぐりしてる間にこんなことを発見しました、画面中央…お分かり頂けますでしょうか(写真右側)
そう、これ実は道の向かいに背の高い葉っぱが植わってるんですが、左の写真のぼんやり緑はその葉っぱが反射して写り込んで水が緑っぽくなってる。しかし!ピント合う位置ををずらしていくとこんな感じで水面に反射した葉にピントがあうところにくる!(もうちょいスキッと見えないかな、と色々試しましたがこれが限界でした。)…まあ、それだけなんですけどね、面白いかなーと思って、はい、ええ、あ、すいません、しょうもないこと言ってほんとすみません。