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マウントアダプターで遊ぼう【第四回:Makro-Planar T* 100mm F2.8 AE】

少し間が空きましたが、マウントアダプターで遊ぼう四回目。

今回はこれまでとちょっと違う絵が撮りたいなと思いまして、これをチョイスしてみました。

IMG_0073

Makro-Planar T* 100mm F2.8 AE!でございます、そうマクロレンズ!

またコンタックスかよというお声が聞こえんでもないですが、前々回の記事で想像を遥かに飛び越えた描写に惚れ込んじゃってまた使いたいなと思ってしまった100%筆者の私情であるとかそういうわけではないですたまたま店にあったオールドレンズのマクロがこれだったからです…(目を逸らす)

とりあえずいつもどおり自前の富士X-M1にY/C-FXアダプタを装着してレンズを取り付けたのですが……ん?…あれ、これ……ン?…おっもっ!?重っ!!!

え、なにこれ重い!M1につけるとボディのコンパクトさとの対比が凄いぞこれ。あわてて重量調べたところなんと驚愕の740g、うそやん。キヤノンの100mmマクロで600gぐらい、140gも違う。

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そしてそんな驚愕の重量に悲鳴を上げる首を慮りつつ鞭打ちつつ、意気揚々炎天下まっしぐらの外に出てとりあえず手近な物撮影した一枚目がこちら。

DSCF4533R

はい、最高。

ちなみに本日お借りしているレンズはコンディション的に「後玉クモリ」となっております。基本的にレンズのコンディション、クモリやカビとかって前玉より後に出ちゃってる方が写りへの影響が強くなるんですけど、なるはずなんですけど、そんなの関係ねえとばかりなこの描写力、ほんと現代のルパン三世です、ハート持っていかれたよとっつぁん。

もうこの時点で重みとか気にならなくなりました、いや、まあ撮影は手持ちでやってたので逐一ふんぬぁ…という呻きを上げながらピント合わす羽目になってたんですけども。

 

さて、テスト撮影も済んだところでガンガンとってゆく所存。

 

まずはマクロらしい写真から。やはりマクロは花が撮りたい。ということで、同じ花の雄蕊の部分を、ちょっと違う角度(上から、横から)から撮ってみました。

一枚目の種が浮遊してるみたいな写真は、このレンズのシャキッとした描写だからこそこういう絵になるんだと思います、なんだこれ?感あっていい。

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一方下の写真は同じ部分を横から撮ったもの、クリックしてご覧ください。ジューシーな蜜がたっぷり見えますね。変な意味じゃないですよ、変な意味じゃないんですけど、とても官能的です。変な意味じゃないんですよ!!!言えば言うほどからまわる気がするのでこの辺にします。

 

 

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ちょっと引いて花を撮影。称賛の言葉の語彙が貧困な自分に絶望すら覚えますが、スタンディングオベーションで「ブラーボ!ブラーーボー!!」と感涙とともに惜しみない拍手を送りたくなる描写です。わたくしの感動、伝わりますでしょうか。

ちなみにこの二枚、F値やシャッタスピードは同様ですがボディ側のモードが違うので並べてみました。フジのカメラ特有の色モードが違います、左がビビッド(velvia)、右がソフト(ASTIA)でございます。取り分けて緑の発色が全然違いますね。フジ検討中の方はご参考に一つ。

 

前々回使用した50/1.7の時にも感じましたが、このレンズ群のボケは独特というか、他では見ないとろけるようなボケ方をしますね。唯一にして至高というのは如何にでございます。

 

 

次は普通に望遠レンズとして撮影。ピントあってる部分のシャッキリ感とぎゅっと凝縮されたにじむようなボケ、ばっちりでございます。?

DSCF4643R

 

ちょっと絞ってF8ぐらいで撮影してるんですが、それでもなかなかピント難しかったです。え、お前の力不足だろって?……あ、何も反論できない。

 

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こちらもF5.6ぐらい。

 

序盤の花の撮影から最後まで、しょっぼい腕力でもって必死に手持ちで撮ってたんですが「被写界深度あさっ!あっさっ!!!」ってな具合に、屈んで膝で支えないととてもじゃないけど開放時ピントが合わせられない体たらくでございましたので、今日から一日30回の腕立てを始めたいと思います。諦めたらマクロ三脚買います、三日後ぐらいに買ってる気がします。

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(※開放時の被写界深度見本、もうこんなんです)

 

開放時の被写界深度はほんとビックリするほど浅いので練習が必要だなと思いつつ、X-M1に搭載されているフォーカスアシスト機能にずいぶん助けられました。多分、この機能がなかったらわたくし一枚たりとて狙ったところにピント持っていけないと思います。情けなすぎて涙も出ん。

昨今のミラーレスによく搭載されているこの機能、オールドレンズを楽しむときには便利を通り越して必須な予感。こうして見ると、フイルム時代にこのレンズでピントバッチリ持ってくるプロの御仁たちはバケモンでございますな、もちろんいい意味で。

 

と、いうわけで、新しくオールドレンズはじめようかな~って皆様はお手持ちのカメラ、およびこれから購入を検討しているカメラにフォーカスのアシストやピーキング機能が搭載されているか確認してみてください。あ、念のため簡潔に書いておきますと、ピーキング機能っていうのは画面上で「今ここにピントあってるで~」とカメラがピントあってる個所に色を付けて教えてくれる機能でございます。ピーキング機能で検索すると解説が沢山でてきますので教えてグーグル先生でどうぞ!

 

ちなみにこのレンズも円形絞りではないので、絞り込んで撮影するとボケは角ばって出ますね。マクロだとちょっと気になる。(左F22、右F5.6)

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というわけでいかがでございましたでしょうか、私はこのレンズの描写の虜となりましたこと、ここに改めて記載しておきます。

第一回でオールドレンズ沼は深いと小耳に挟んだがまじか?というようなことを申しましたが嘘偽りございませんでしたね、まじでございます。次…次は…次のレンズをくれ…と半ばゾンビ染みてきた私でございます。是非、皆様も一度このレンズを付けてファインダーを覗いてみてください、もう、なんか、あの、あれ…、すごい、感動しますよ…(語彙不足)

…え、いつもに比べて作例が少なくないかって…?

…すんませんショットはたくさんあるんですがその…端的にいうと筆者の力不足でございます(腕力と脚力的な意味で)申し訳ございません。

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