レモン社銀座店 商品レビュー:PENTAX 01 STANDARD PRIME

今回はPENTAX Qシリーズ用の単焦点レンズ、PENTAX「01 STANDARD PRIME」を使ってみました。装着ボディはQ7(私物)です。

01 STANDARD PROME Q7装着時、35判換算約39mm相当。

標準~準広角の感覚で使える、開放絞りF1.9のとっても小さな単焦点レンズです。その重量、なんとたったの37g!
取り敢えずQシリーズを使い始めるにあたっては「02 STANDARD ZOOM」から入る方が多いかと思いますが、小型軽量コンパクトにして大口径の「01 STANDARD PRIME」は是非ともオススメしておきたい一歩です。

通常ディストーション補正をONにしておく分には特に歪曲が気になる事もありませんが、念の為に「OFF」にして比較テストしてみますと焦点距離が8.5mmと云う事もあり、結構まるっとした歪曲が楽しめます。

F7.1 普通にディストーション補正ON

補正状態ではご覧の通り、スッキリしておりますが・・・OFFにしますと。

ディストーション補正OFF。

意図的にOFFにする機会があるかどうかは不明ですが・・・JPEG撮りっきりの方は、ONが大前提ですね。

ところで大口径F1.9を誇るこの「01 STANDARD PRIME」ではありますが、小型化のあおりを受けて開放時の光量落ちも大きいのでは?等々と気になってはいたのですが。
思ったほどの光量落ちは見えませんでした。

F1.9(絞り開放)

ちょっぴり落ちているのかなぁ?程度です。「絞り開放は光量落ちが楽しいのに・・・」と云う方には不満が残るかも知れませんが、ごくノーマルな性癖の方には安心して使っていただけると思います。
比較の為に少し絞ってF4の様子をみますと。

絞りF4

均質になりました。F2.8でも殆ど気にならない程度にはなりますが、完全に均質にしておきたい、と云う場合は「一段ちょい絞る」で対処できそうです。

ところで逆光耐性はと云いますと、「02 STANDARD ZOOM」程弱くはないのですがやはり「決して強くもない」と云うのが正直な印象です。

F1.9 お馴染みのピンクのゴースト発生

逆光でも「02 STANDARD ZOOM」よりヌケの良い画が出ますが、お馴染みのピンクのゴーストはしっかりと出てしまいます。
今回は猛暑ながらネットリした雲が空を這う日でしたので、出来れば近日中に「強烈な太陽」と差向った結果を追加したいと思います・・・

Q7装着時に35判換算39mm相当の画角になる「01 STANDARD   PRIME」ですが、私のような古い世代の人間からしてみれば「ちょとルーズな標準レンズ」と云った感覚で扱える、気軽な画角です。

F7.1 程よいワイド感。

ズーム操作なんて当然ありませんが、自分でちょっと踏み込む・しゃがむ・後ずさる等々すれば、単焦点レンズならではの画質を楽しめるのが大きな魅力です。

F4.5

カメラの水平にちょっぴり気を遣ってあげれば、歪み/パースも気になりません。

F6.3

いつでも持ち歩けるサイズに加えて大口径、短い最短撮影距離(メーカー公称0.2m)と云う点も見逃せません。

F1.9(絞り開放) 最短付近

絞り開放 背後のボケも自然。

絞り開放 最短付近

02 STANDARD ZOOMで見られる、絞り開放/最短距離付近での「滲み」はあまり感じられません。ごくごく自然なボケ方と感じました。

絞り開放 最短付近

真面目で妙なクセの無いレンズですが、持っていればかなり出番の多いレンズになりそうな気がします。
ちょっとクセのある/奇天烈なレンズであれば、Qシリーズ用にはユニークレンズのラインナップがあり、マウントアダプターを介して「シネレンズを楽しむ」と云った手がありますが、Qシリーズユーザーさんには是非ともオススメしたい「01 STANDARD PRIME」です。
レモン社 松浦

PENTAX 01 STANDARD PRIME
レンズ構成:5群8枚(非球面レンズ2枚)
絞り構成:5枚羽根
最短撮影距離:0.2m
フィルター径:φ40.5mm
寸法:φ45.5mm×23mm
重量:37g
ご用命はレモン社
又はナニワオンラインまでどうぞ

F7.1

F6.3

絞り開放

F6.3