日本の素晴らしさを伝える寺社仏閣の撮影のコツ

こんにちは、カメラのナニワ京都店 たかはしです。

皆様寺社仏閣撮影にご興味はおありでしょうか?

京都にはたくさんの寺社仏閣がありますが、撮影において知っておくべきことと、コツをご紹介いたします。


■マナーを守って節度ある撮影を

マナーを守る事は基本中の基本ですが、寺社仏閣撮影では特に重要です。

神聖な場所でありますから、なるべく騒がしくないよう、撮影時のカメラの音量を控えめにしましょう。

一眼レフならサイレントモードにするなどしてお参りに来た人などの邪魔にならない様、心がけましょう。

フラッシュもなるべくたかない方が良いです。

特に三脚使用は好ましくありません。そもそも三脚禁止の寺社仏閣が特に京都には非常に多いのです。

理由としては、まず三脚を立ててしまうと通路の妨げになったり、木族建築の寺院内などで三脚を床に立てては傷がつくこともあります。

苔に覆われた東福寺の庭

三脚を使用すべきでない興味深い理由の一つとして、日本では古来より「苔」を愛でる文化があます。

特に寺社仏閣では有名な苔寺をはじめ、苔を育てている寺社仏閣は多くあります。

ファインダーを覗いたり画面を見たまま、足元を見ず歩き回ってしまうとせっかくの敷き詰められた苔がつぶれてしまう恐れがあるのです。

元々撮影可能だったのに撮影者のマナーが問題となり、撮影禁止になってしまった寺社仏閣もあるくらいです。

撮影可能かそうでないかと言うルールは場所によって曖昧ですが、「撮影禁止」の立看板をみつけたら、カメラはおとなしく仕舞っておきましょう。


■撮影のコツ

 広角レンズを使う
伝統ある日本建築は生で見るだけでも圧巻ですが、広角レンズを使えばよりパースがつき、迫力が出ます。

巨大な建築物が多いのでなるべく画角を広くとっていた方が有利でしょう。
本来真っ直ぐな門がパースがつきすぎて曲がってしまいました。

このように広角特有の歪みがかなり出て気になる場合はカメラで歪み補正をかけるか、思い切ってレタッチしても良いと思います。

荘厳な雰囲気に
木造建築が多く、彩度が低い場合が多いので、そういった時はコントラストをあげたり露出補正を低めにかけて重厚な雰囲気を作ってみましょう。
構図は水平垂直をしっかりとることでシンメトリー(左右対称)な物がおおい建築物と相まって、安定感を出す事が出来ます。

静寂感を演出する
陰影を意識し、禅の様ににおちついた雰囲気を心がけて。

池に鯉・亀などを飼われているお寺さんも多く掛け軸のような詫び寂びある絵が撮れることも。

和の心を持って臨みましょう。


■意外な見どころ
素晴らしい建築物も魅力ですが、寺社仏閣にはそれ以外にも見どころがあります。

【狛犬】
神社の顔ともいうべき、狛犬。

獅子舞のようなものから、沖縄のシーサーのようなものまでさまざまなバリエーションがあり面白いです。

【狛狐】
お稲荷さんでよく見かけられる、狛犬の狐版。

京都伏見稲荷ならば無数に見られますが、写真のものは特に面白いポーズのものをチョイスしました。

この他にも京都のとある神社にはなんとたいへん珍しい「狛猫」もいるのだとか……。

【なで牛】
学問の神様、菅原道真の使いとされ、なでると頭が良くなると言われています。

すり減り具合から、良くなでられているのが解りますね。

神牛像のある寺町京極の錦天満宮は、菅原道真ゆかりの鎮守社でカメラのナニワ京都店より徒歩10分ほどですからお越しの際はぜひ1枚撮ってみてはいかがでしょうか。
こちらは烏丸御池で見つけた、かなり年季の入ったなで牛。

なでるのにはちょっと抵抗がありますが、歴史を感じる良い被写体です。
【絵馬】
願掛けに使われる絵馬は、場所ごとに違っていて種類が豊富です。

撮影の際に注意していただきたいのは、やはり書かれた名前や願いなどの個人情報が写り込む事です。

とくにネットにアップロードする場合ならなおさらです。

なるべく入らないよう撮影するか、どうしても入り込むなら加工して隠すべきでしょう。

伏見稲荷は鳥居型の「変わり絵馬」。

絵柄だけではなく、絵馬自体がその寺社にゆかりある形だったりするのが面白いです。

「いい写真が撮れますように」なんて願掛けするのもアリかも?


いかがでしたでしょうか。

寺社仏閣撮影では撮影だけではなく、大切な「マナー」をご実践いただき、より良い写真ライフを送って頂けたらと思います。

担当 たかはし