こんにちは、カメラ担当 吉冨です。
今回は、前回に引き続き興和光学のプロミナーシリーズから広角レンズ「KOWA PROMINAR 8.5mm F2.8」の紹介です。
マイクロフォーサーズマウントなので、35mm判の換算で17mm相当の超広角レンズになります。
このレンズ最大の特徴は、対角106°の超広角にもかかわらずディスト―ション値が0.36%と非常に低く歪みの少ない写真を撮ることができます。
カラーバリエーションは三色「ブラック」「シルバー」「グリーン」ラインアップされているので好みに合わせて選ぶことができます。鏡胴部分は金属の削り出しから出来ており、重厚感を感じられるとともに丈夫な造りになっています。
1. スペック
- マウント規格:マイクロフォーサーズ
- 焦点距離:8.5mm(35mm判の換算で17mm相当)
- F値/T値:F2.8 / T3.0
- 絞り羽:9枚(円形絞り)
- 最短撮影距離:0.2m
- 質量:440g
- フィルター径:86m
2. 実写
今回は、オリンパス「OM-D E-M1」に付けて大阪周辺で実写を行いましたので紹介します。
☆ディスト―ション
超広角レンズの多くは樽型収差と呼ばれる、樽型に膨らんだように曲がったように写ってしまうというレンズ特性があるのですが、その歪みがほとんど出ないのがこのレンズの最大の特長です。
上の作例写真のように、建物の直線をしっかりと直線で写し撮る事ができ周辺部までしっかりと解像してくれるので、建築物の撮影にピッタリなレンズです。
☆逆光性能
フレアへの耐性はとても高く、逆光のシーンでも高コントラストでメリハリのある描写で撮影ができました。ですが、ゴーストはたいへん出やすいので外での撮影ではフードを付けての撮影がオススメです。
☆パンフォーカス
少し絞り込むと、手前から奥までしっかりピントが来るので、広角レンズならではのパンフォーカスを用いたスナップ撮影も気軽にできます。
フォーカスはマニュアルだけですが、ピントを距離目盛で大まかに合わせ少し絞り込んでおくことで、ほとんどの場面で大きくピントを外すことはありませんでした。
☆最短撮影
最短撮影距離は0.2mと近いので、グッと被写体に近づいて撮影することでパースを活かした写真を撮る事ができます。
近距離の撮影の際、絞り開放のF2.8で撮影すると四隅に流れるような癖のあるボケになるのことがあるので、気になる場合は少し絞り込むことで軽減することができます。
3 . 作例
4 . まとめ
現在、販売されているマイクロフォーサーズマウントの広角単焦点レンズ(フィッシュアイレンズを除いた)の中で、もっとも広角、なおかつディスト―ションがとても少ないといった部分で唯一無二のレンズです。
オススメのシーンとしては
- 建築物:8.5mmの超広角の画角でディスト―ションが少なく、歪みのない撮影ができます。
- スナップ:深い被写界深度でピントを外すことなく撮影できます。飛行機や蝶など、動いている被写体でもダイナミックに写しとることができます。
- 風景:被写体にグッと近づいて撮影すればパースを活かした迫力ある表現ができます。
上記のオススメのシーン以外でも様々なシーンで活用出来る、たいへん便利なレンズです。
いままでの写りに飽きている方は、ぜひ超広角8.5mmを試してみてはいかがでしょうか。他のレンズでは写すことのできない迫力ある一枚が撮影できるかもしれません。
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