今回はフォクトレンダー
MACRO APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical E-mount
についての商品レビューをお届け致します。
光の3原色を構成するRGBの軸上色収差を限りなくゼロに近づけるアポクロマート設計を採用した大口径マクロレンズ。大きなボケが楽しめ、絞り開放からシャープな結像性能を示し、最短撮影距離から遠方のモチーフまで極めて優秀な画像品質で描き切ります。
※コシナホームページより
※ボディはソニーα7s・α7Ⅱを使用しております。
今回は築地・東京駅・新宿・新宿御苑を巡っての撮影です。
先ずはα7sで撮影
こちらは築地にて撮影。自動販売機の露出に合わせて撮影していたので全体的に暗くなりましたが、そのおかげで中央の人物が暗闇に浮かぶ様な写真が撮れました。
絞りF8での撮影なので全体的に締まった写真になりました。
セリや片付け・掃除が終わった後の卸売り場。あまり陽の光が入らない場所で、周りは電気が点いておらず、ここだけ電気を灯していました。
開放F2での撮影。ボケ部分は柔らかくボケていますが、ピントが合っている部分はピシッとしています。
ここで絞りの違いを。。。
上がF2で下がF5.6です。同じ被写体ですが全く以て印象が変わります。
上F2の写真は最短撮影距離0.31m付近での撮影です。ピントが合っている部分から少しずれるだけで急激にボケに取り込まれますが、卸売場の写真と同様にピント面の描写力には舌を巻きます。
続いて光ボケを
(東京駅近くのKITTE・屋上庭園にて)
上F2では場所によってラグビーボールの様な形ですが、中心部は真円に近い丸ボケをしています。
下の一段絞ったF2.8だと多角形のギザギザとしたボケになっています。好みが分かれるボケ方です。
ここからはα7Ⅱに替えての撮影です。
新宿御苑
温室内の湿った空気感もありつつ、ピントが合っている部分の締まっている描写も有りの、良いとこどりな写真に仕上がりました。
新宿界隈
ゴールデン街の狭くごみごみした路地ですが、開放F2で撮影すると背景がキレイにボケてくれてあまり気にならなくなります。ポートレート写真にも向いている事が伺えます。
最後に。
第一印象は正直に、思っていたより大きい!でした。
大きさ・重さは持ち運ぶにあたり、重要なファクターですので、店頭で確認できるなら確認して下さい。
大きさ・重さの事がネックになる方も居るかもしれませんが、そのネックさを忘れるほどの描写力をこのレンズは持っています。
また、平坦な写真も開放F2で撮影すると立体感のある写真になります。流石はアポランターという名を冠するレンズです。
*APO-LANTHAR(アポランター)とは、フォクトレンダーのレンズの中でも特に高性能な製品に与えられる称号です。アポクロマート設計による傑出した結像性能と描写の美しさから写真家の心を魅了してきた伝説のレンズであるAPO-LANTHAR が誕生したのは1954年。その出自は120年ほど前まで遡れます。
マクロ撮影時もフォーカスリングが滑らかで絶妙な動きをしてくれるので、あのシビアなピント合わせもストレスなく出来ました。
マニュアルレンズだからといって敬遠してしまう方もいるかもしれませんが、この描写・立体感・操作性を体感してしまうと、そんな事を言っていられなく性能をこのレンズは持っています。どんな方にもオススメ出来る一本です。
商品仕様
焦点距離 65mm
口径比 1:2
最小絞り F22
レンズ構成 8群10枚
画角 38°
絞り羽根枚数 10枚
最短撮影距離 0.31m
最大撮影倍率 1:2
最大径×全長 φ78.0×91.3mm
フィルターサイズ φ67mm
重量 625g
レンズフード 付属
電子接点 あり
フォーカス拡大機能 対応
Exif情報: 対応
レンズ補正選択 可能
5軸ボディー内手ブレ 対応(5軸対応ボディーに限る)
担当:88(B1)