オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO 使用レビュー

こんにちは。 カメラ担当の池田です。

先日、オリンパスよりPROレンズの新製品が2本発売されると発表がありました。

その商品は「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」の2本で、45mmは11月24日発売、17mmは2018年1月下旬の発売が予定されています。

今回はそのうちの1本、「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」をいち早く試写することができましたので、その使用レビューをお届けしたいと思います。


まずこのレンズの特長ですが・・・

一番の魅力は「美しくにじむボケ」と言うことで、今までの単なる大きなボケではなく、ボケの質に徹底的にこだわった設計になっています。

また、PROレンズの名に恥じない、特殊レンズを贅沢に使用した高い解像力、ゴーストやフレアを大幅に低減させる「Z Coarting Nano」技術の採用など、描写性能にもこだわりが感じられます。

まさに、ボケ味と描写力を両立した1本と言えるでしょう。


今回はそのボケ味(ボケの質)と描写性能に注目して撮影してきましたので、写真とともにレビューを書いてみたいと思います。


まずはボケの質について試してみました。上の2枚の写真はともに開放F1.2で撮影しています。画像周辺では点光源のボケがラグビーボールのような形になる口径食が見られますが、やはりボケの質はやわらかくてキレイです。そのボケの美しさは2枚目の写真の方がわかりやすいので、ボケの部分を拡大してみます。


背景の点光源の輪郭がにじむような、やわらかいボケになっています。これがオリンパスさんがホームページ等でアピールしている「美しくにじむボケ」なんでしょう。

ボケの質にこだわったレンズとしては、ソニーのSTFレンズやフジのAPDレンズなど特殊なレンズ設計のものがありますが、このレンズはそれらのレンズに似たボケの質を実現しています。


F1.2で撮影

F2.8で撮影

ここではF値の違いによるボケ味の比較写真です。F1.2で撮影した写真は上でも書きましたように背景がにじむようにやわらかくボケています。F2.8に絞ると、ボケは少し硬くなりますが、それでもズームレンズでは得られないような大きなボケを実現しています

ここで、もうひとつ注目していただきたいのが、ピント面の描写性能です。開放のF1.2では被写界深度は浅いものの、ピントを合わせているススキの穂の部分はキレのある描写で、質感も良く出ています。F2.8になると少し深度が深くなりさらに解像度は増す感じです。


夜の花壇で撮影した写真ですので色はイマイチですが、ここでテストしたのは前ボケです。背景のボケだけでなく、前ボケもやわらくてキレイで、後ろは溶けるように滑らかにボケていく感じです。さすが、ボケの質にこだわったレンズです。

ちなみに、このレンズの最短撮影距離は50cmで、小さな花でもこの写真のように大きく写すことができます。


F1.2で撮影

F8で撮影

ここからは画質・描写性能を見ていきたいと思います。

紅葉した木々のある中央部にピントを合わせて、F1.2とF8で撮影しました。この写真サイズでもある程度、キレイに描写されていることがわかると思うのですが、中心部分をそれぞれ拡大してみます。


F1.2で撮影した写真の拡大

F8で撮影した写真の拡大

比較をすると、やはりF8に絞って撮影した画像の方が解像度が良いようにも見えますが、開放F1.2の解像度も負けてはいません。むしろF1.2でここまでの解像度を実現していることに正直驚きました。本来レンズというものは、開放F値では描写性能は落ちるものですが、このレンズは開放からバンバン使える素晴らしい描写性能を持っています。


夜の大阪駅で、これまたF1.2で撮影して描写性能をテスト。

この写真も中心付近を拡大してみます。

F1.2の開放とは思えない描写力です。建物のラインが1本1本キレイに解像し、素晴らしい画像となっています。あまりの描写性能の良さに、ここでも驚かされました。

この場所は私がカメラ、レンズの性能を試す時に良く撮影する場所ですが、この写真は過去いろいろ撮影した中で、一番の仕上がり(描写)と言っても過言ではないかもしれません。F1.2という明るさからISO感度も低くできるというメリットもありますが、それでもこの描写性能は凄いと感じました。


オリンパスのマイクロフォーサーズで45mmというと35mm換算では90mm相当の画角になり、ポートレートに最適なレンズとなります。

しかしF1.2で撮影する場合、シビアになってくるのがピント合わせです。被写界深度が浅いため、目にピントが合わないということも出てくるものです。

しかし心配ご無用。E-M1 MarkⅡなどの機種には、「瞳優先AF」という機能が搭載されていますので、その機能を利用すれば瞬時にしっかりと目にピントを合わせてくれます。


この写真は止まっている列車を撮影したのではありません。列車が進入してくるところを撮影した1枚です。F1.2という明るいレンズは、ボケがキレイというのも特長ですが、速いシャッタースピードが確保できるのも大きな魅力です。

実際この写真はISO感度3200、シャッタースピードは1/500秒にセットし、列車の動きを止めています。この時のF値はF1.2。ISO感度をもっと上げれば、F1.2まで明るいレンズでなくても良いのですが、高感度にすればするほどノイズも多くなります。ある程度の画質を保ったまま、高速シャッターが必要な時にF1.2という明るさは嬉しい限りです。

夜のスナップ撮影などでも使えるレンズです。


写真紹介は以上ですが、PROレンズならではの防塵・防滴・耐低温性能、ワンタッチでAFとMFを切り替えできる「マニュアルフォーカスクラッチ機構」、L-Fnボタンの配置など、プロの要求にもきっちり応えてくれています。


最後に、今回このレンズを使用して感じたことは、やはりキャッチコピーでもある「美しくにじむボケ」は素晴らしいものだと実感しました。

ボケはただ単に大きくボケるだけではなく、その質が大切だと改めて感じさせられました。

ピント面は開放F1.2からシャープで、そして背景の滑らかに溶けていくような美しいボケは、45mm(35mm換算90mm相当)という画角からして、ポートレートや花の撮影に最適です。

もちろん、今回の私が撮影したシーンでも活躍します。

また、PROレンズでしかも単焦点ということもあり、描写力も申し分ありません。本当に気合いの入った1本でした。

2018年発売の17mmも今から楽しみです。


最後にキャッシュバックキャンペーンのご案内です。

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今回ご紹介しましたM.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」と、2018年1月発売の「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」も対象となっています。

キャンペーンは2018年1月31日までです。

ぜひこのお得な期間に、ご購入を検討してみてはいかかがでしょうか?



この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 池田まで