【中古入荷情報】担当おすすめ！冬のポートレートはオールドレンズで！

みなさまこんにちは！本日の中古入荷情報です。

【　ニコン　ニッコールT10.5cm/4　Fマウント用　】

1960(昭和35)年に発売されたFマウント用中望遠レンズ。もともとニコンS型用に開発されたもので携帯性に優れており、山登りに最適なことから「山岳ニッコール」の愛称でも知られています。ただしニコンのオフィシャルな愛称ではなく、ライカの名玉「マウンテンエルマー(エルマー10.5cm/6.3）」に形状や用途が似ていたことから、とも言われていますが由来については諸説あるようです。

さてこのレンズ、ご覧のとおり細長い形状で中望遠レンズのイメージである「ガラスの塊」的なそれとは随分と印象が異なりますが、これは開放F値をF4に設定しているためこのようなスリムな外観にできたようです。開放F値がF2.8やF1.4ではないので絞り開放時のボケ味が強い描写を好まれる方には少々物足りない部分があるかもしれませんが、ニコン伝統の高いコントラストとシャープな写りは十分に発揮されている印象です。個人的には硬質な男性ポートレートや中望遠域を多用する鉄道撮影などにおすすめの１本です。撮影時間に余裕があればモノクロ撮影にも使ってみたいレンズです。軽量レンズなので軽快に手持ち撮影をしたくなりますが、できれば三脚に据え付けてじっくりピントを合わせたいレンズかもしれませんね。

この個体はレンズ内にクモリが発生しており、かつ前玉には少々拭きキズがあるため、撮影時には描写が軟調になる可能性があります。特にデジタル一眼でご使用いただく場合には逆光時のフレアやゴーストが発生しやすいかもしれません。室内でご使用いただく場合でも照明灯をなるべく画面の中に入れずに間接光での撮影がおすすめでしょう。実際はお手持ちのカメラとの組み合わせによって描写は変わりますので一度店頭での「試し撮り」をおすすめします。

マウントアダプターを介して小型ミラーレス一眼にご使用いただく場合でもレンズ鏡筒がスリムなので撮影しやすい印象です。オールドレンズファンの方はぜひチェックしていただきたい１本ですね！

担当　やませ