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フジフィルム X-T2で撮る鉄道写真

こんにちは。 カメラ担当の池田です。

さて今回は、フジフィルムXシリーズのフラッグシップモデルX-T2を使用して鉄道写真を撮影してきました。

「なぜ今頃、X-T2の紹介?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

その理由は、2017年11月に公開されたファームアップにより、オートフォーカスの性能がアップしましたので、その性能を確かめたく私の好きな鉄道を被写体に撮影してきたのです。

オートフォーカス性能がどのように進化したのか・・・。

画像認識アルゴリズムの改善により、動く被写体への追従性能が強化され、その追従性は従来の10倍となりました。具体的には、被写体の動く被写体のスピードが2倍になっても、あるいは大きさが1/2倍になっても捕捉し続けてくれるようになっています。

コンティニュアスAFでは、被写体の動きに合わせて5つのカスタム設定が用意されており、それとの併用で色んなシーンに対応ができるようになりました。

 

今回はその進化した部分も含めて、X-T2で鉄道写真を撮ってきましたので、ご覧いただければと思います。

使用したレンズは鉄道撮影に最適な「XF100-400/4.5-5.6 R LM OIS WR」です。

ボディとレンズを合わせて約1.9㎏の重量ですが、望遠を多用する鉄道写真には、この組み合わせが最高です。

 

作例

上の4枚はすべて、AFモードはコンティニュアスAF(C-AF)、フォーカスエリアはゾーン、ドライブモードは高速連写(秒間8コマ)にセットして連続撮影した最終カットの写真です。どれもピントはバッチリです。

ここでは、狙った列車の最終カットだけを作例としてご紹介していますが、連写しているカットすべての写真においてピントを外すことなく、しっかり追従してくれました。これだけしっかり追っかけてくれるなら安心して使えます。

特に3枚目の列車のように、スピードは遅くてもコントラストの低い白っぽい車両の場合は、ピントを迷うことがありますが問題なく追従してくれました。

連写性能も秒間8コマと鉄道を撮影する上では十分の性能で、連写した中からベストショットを選ぶことができます。もちろん腕に自身のある人は連写ではなく、一発狙い撃ちをして下さい。

 

吹雪の中、やって来た特急列車。

この撮影場所での滞在時間が限られており、この列車は貴重な1本。しかし天候は大雪で列車も白ベースの車両という状況。失敗したくない状況でしたので、AF-Cにはセットせず、予めレールにピントを合わせて撮る、いわゆる「置きピン」で撮影しています。

AF-Cでも追従してくれたのかも知れませんが、このような状況の場合は降っている雪にピント合ったりすることも多いのです。

過去に違う機種で痛い目に合っていますので・・・。

オートフォーカス以外の部分では、このような悪天候(降雪)の中でも、X-T2と今回使用したレンズXF100-400mmはともに防塵防滴構造ですので、安心して使えます。

 

上の列車を振り向いて、後追いで狙いました。AFモードの設定はAF-Sです。

雪の中でも、ピントは列車にしっかり合わせてくれ、さらにレリーズタイムラグも少なく、X-T2の動く被写体への対応は十分だと感じました。

 

雪がさらに強まる中、やってきた列車。

これだけの悪条件でしたので、ここでも迷わず「置きピン」、そして露出も厳しくなってきましたのでISO800にセットし撮影しました。フジフィルムXシリーズ全般に言えることですが、高感度にしてもノイズが少なく、カラーバランスも大きく崩れないのが特長でもあります。ですから高感度を躊躇せず使えるのが嬉しいです。

 

夕方、京都駅に進入してくる貨物列車。

半逆光という状況でしたので、ダイナミックレンジを400%にセットし、普通に撮影すればシルエットになるであろう所が、階調豊かに表現できました。また、この写真はISO1600で撮影していますが、上でも書いたように高感度でもノイズが少なく、満足できる描写です。

 

まとめ

バージョンアップにより進化したオートフォーカスの追従性能はかなり信頼できるものとなっていました。X-T2も発売当初は「動きに強い新AF」という事をうたっていましたが、その後オリンパスのE-M1 MarkIIやソニーのα9など動く被写体に強い機種が次々と発売され、フジフィルムもオートフォーカスの性能のさらなる向上が必要と感じたのでしょう。

オートフォーカスの追従性は満足できるところまできましたが、ブラックアウトしている時間が前モデルのX-T1より大きく短縮されてはいるものの、やはりオリンパスE-M1 MarkⅡやソニーα9のブラックアウト時間と比較すると少し差を感じます。

とは言うものの、普通に撮影するには全然問題ないレベルなんですけどね。私が高望みをしているだけなのです(笑)

X-T2で鉄道などの動く被写体を撮影する場合は、連写性能が秒間8コマから11コマにアップするバーティカルパワーブースターグリップの装着がベストだと思います。

フジフィルムXシリーズの売りでもある「色」で、鉄道写真などの動く被写体を快適に撮影できるようになったのは嬉しい限りです。

バージョンアップがまだの方は、フジフィルムのホームページよりバージョン3.00にバージョンアップしてくださいね。

最後に、今回使用したレンズ「XF100-400/4.5-5.6 R LM OIS WR」は描写力はもちろんのこと、35mm換算で600mm相当の超望遠になりますので、鉄道や飛行機、野鳥を撮影するには最適です。望遠レンズならではの圧縮効果で迫力のある写真が撮れるオススメの1本です。

 

この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 池田まで

 

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